溝口健二監督

このエントリーをはてなブックマークに追加
925この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 00:31:43 ID:7HuanR4K
スレ住民の平均年齢がかなり下がった気がする
926この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 00:33:18 ID:D8ipRzD5
シンポジウムの時に三丁目監督でなく
小栗康平監督←何気にワールドクラス
呼んでたら良かったのに。
2月にCSで溝口特集やっていた時に
示唆かつ溝口に愛情のある
「西鶴一代女」論を展開していたよ。
927この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 04:28:03 ID:4ZzkYXro
「雪夫人絵図」の後、録画してあった「雨月物語」見た
なんだか納涼になりました
夏の終わりに溝口健二で夜を更かす。極楽
928この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 05:00:41 ID:TrrV+SQs
「雪夫人絵図」は、恐らくは舟橋聖一の原作がそうなのか、豊満な肉体を持つ妻
(木暮実千代)をエゴイスティックに虐げる傲慢な夫(柳永二郎)、夫を恐れつつ性的に支配され離れられない妻、妻を慕いつつ
その夫婦の関係をじっとみている処女の美しき小間使い(久我美子)、風光明媚な舞台背景と合わせてこう
いったキャラクターの関係図とエロチシズムがいかにも西欧的ですね。
同時代の監督たちが多かれ少なかれみなそうであったように、溝口はこうしたヨーロッパ的な
メロドラマ、モダニズムもやりたくて仕方がなかった人なのでしょう。
増村保造が本作をどう思っているのか(そもそも観ているのか)不勉強でよく知りませんが、
確かにこういったモダニズム志向は受け継がれていますよ。

本作は新東宝作品だが、なるほど、こうして人間の本音の欲望を描くコッテリ感が後年の大映映画の味になっているんだねえ。
湯に浸かる久我さんの若い肌がモノクロなのにとても綺麗(まだ19歳!) 木暮さんが柳に体を求
められ、そこに久我さんが入ってきてしまう場面の扇情的なエロチシズムが凄い。
929この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 05:59:26 ID:R4RTkA8u
近松物語を長澤まさみ&早実の斎藤投手でリメイクしたら面白そうだな
930この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 07:47:26 ID:nVxJ9EQ6
昨日の雨月で、父親の唄が出る場面の終わり頃で京マチ子のセリフが消されてたような。
BSでも禁止用語の検閲あるの?
931この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 08:14:45 ID:lQqrsA9i
原作の雨月物語ってそうとう怖いんだけど、映画はどう?
昨日BSでやったの録画してまだ見てないんだけど。
イントロだけテレビで見て、なんか怖そうと思った。
932この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 08:43:16 ID:UwoI5rQc
溝口作品は観る人を選ぶから、映画ファンが観て苦手とか退屈と思っても
趣味にあわなかったんだろうなぁとしか思わないけれど
三丁目監督みたいな作り手の側がなんとも思わないのはびっくり。っていうか馬鹿じゃね?
CGとか編集ソフトでなんでも出来る、って思っちゃったのかね。
933この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 09:09:21 ID:qPTdUKrH
>>930
以前に京橋で観た時も消えてたよ。
衛星劇場でやったときに録ったビデオでも消えてる。
編集の時かなんかに消えちゃったんじゃないかと、
勝手に想像してる。
それとも、消えてない版もあるんだろうか。
934この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 09:16:58 ID:vMuwhPEn
雨月物語は水木しげるの漫画が原作だと思ってたノ(´д`*)
935この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 14:02:08 ID:nXDYGfy4
BS2でやる映画のうち、
「近松物語」「新平家物語」「噂の女」「残菊物語」
以外は録画しようと思ってるんですが、↑の中でこれは見といた方がいいってのはありますか?
936この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 15:44:43 ID:Yim4zH/7
「近松物語」は絶対オススメ。
永田社長のフランス侮辱発言がなければきっとカンヌでも高い評価が得られたと言われている作品。
私は若き香川京子さんの体当たりの演技が素晴らしいと思います。
また、「残菊物語」初期の傑作で「溝口芸道三部作」の1本目。
渋いですがよいですよ。

木暮実千代のボイン衣装と雷蔵の眉毛はびっくりですよの「新平家物語」と
田中絹代との最後のコンビ作品「噂の女」は、まぁまぁ余裕があれば。
937この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 16:02:26 ID:U/5e6wSw
ボイン衣装
938この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 16:12:37 ID:7HuanR4K
平家もあのモブシーンだけでも録画する価値はあるけどな
939この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 17:42:58 ID:HeochlGr
>>931
そうね。あの原作のものすごい怖さを期待してしまったんだが、
ラストは無理に言えばハッピーエンドだったね。
しかし、あれはあれでいいと思わせる出来ではある。えらそうだが。
見直してみたい作品。
940この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 18:28:49 ID:DzhxwQJD
>>935
「近松物語」と「残菊物語」はベストに推す人もいるくらいの作品。
941この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 18:30:53 ID:DzhxwQJD
>>938
最初も凄いけど、僧兵が松明持って集結するところも凄いね。
俺は、あれが溝口に限らず全映画の中でベスト1モブシーン。
942この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 20:09:37 ID:U3jeS1af
>>935
ところで「近松物語」「新平家物語」「噂の女」」この4本を外す理由は?
既に観たとか、持っているとかではなさそうだが。
「近松物語」「新平家物語」「残菊物語」この三本は面白いし、作品的にも重要。
943この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 20:45:44 ID:14JNYf3A
楊貴妃は誰も評価しないな
あのチープなセットと舞台劇のようなオーバーな芝居が好きなんだけど。
944この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 21:37:01 ID:nXDYGfy4
>>936>>940
ありがとうございます

>>942
内容説明を読んだ限りじゃ、面白そうな内容ではなかったので
945この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 21:57:07 ID:05MHBpk3
たった今『近松物語』を観終わった。
初めて観る映画だったが、無駄の少ない演出と撮影、緊迫した物語構成等など。
文句なく傑作だ。
しかも、この映画には明確なメッセージがある。
素晴らしい一本だ。
946この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 21:59:10 ID:aea5c98W
近松物語凄かった!
退屈なんて全然しない。
河原崎長一郎の阿呆ぼんっぷりとか脇もいいなぁ〜
人形のようだったおさんが
茂兵衛に告白されて女に目覚めるシーンの
香川京子の眼がすごい!
947この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 22:00:31 ID:aJ7xMsld
どんなメッセージ?
948この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 22:05:40 ID:JqEWZCRi
>940さん、もしかして田中春男さんの事かな?(おさん兄)
949この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 22:07:39 ID:JqEWZCRi
>946さんでした。
950この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 22:22:40 ID:uHOPC7Wp
『近松物語』のおさんは当初木暮実千代の予定だったんだよね
木暮は好きな女優だけど、香川京子で正解だと思う
951この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 22:33:29 ID:aea5c98W
946です。間違えました〜訂正ありがとうございます(恥)
952この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 23:28:58 ID:0bpANDJL
>>933
今度出るDVDでも消えてるよ
953この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 23:34:32 ID:4rg4mA2l
>>945
>>しかも、この映画には明確なメッセージがある。

不倫はしちゃいかん、ってことか。
954この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 23:38:48 ID:S4hHK/D0
大映の美術は凄いなあと溜息でした
できればもう一度劇場でみてみたい
955この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 23:40:45 ID:mlIk31Y+
近松物語見逃した!!!!
NHK殿再放送お願いつかまつりまつ
956この子の名無しのお祝いに:2006/08/29(火) 23:45:00 ID:D8ipRzD5
DVD買おう、といってもBOXになるから
高い、悩むーみん。
957この子の名無しのお祝いに :2006/08/29(火) 23:47:27 ID:PvjNfy3+
『近松物語』は進藤英太郎・小沢栄太郎が憎たらしいコンビ
で素晴らしかった。
958この子の名無しのお祝いに:2006/08/30(水) 05:41:21 ID:T9lI/Q+y
BS特集で喜んでいたけど小津や成瀬に較べたら特集しょぼくないか?
見たいの色々あったのに
959この子の名無しのお祝いに:2006/08/30(水) 05:44:29 ID:Lbc7INSw
>>953
まあ、溝口からのではなく近松門左衛門からのメッセージなのだろうが・・・
封建社会の理不尽さに庶民が示した不義密通という形での抗議だな。
縄を掛けられて刑場に向かう二人は晴れ晴れとした表情で固く手を握り合っていた。
消極的な形ではあったが、明らかにこれはもう虐げられた人間たちの時代に対する異議申立てだよ。
それが淡々と描かれている所が素晴らしい。
960この子の名無しのお祝いに:2006/08/30(水) 07:15:36 ID:HPb5Kp8I
EPG予約すると時々溝口健二辞典を予約漏れしてしまうから要注意やね。
961この子の名無しのお祝いに:2006/08/30(水) 07:57:42 ID:uj1Khoxj
>>958
成瀬とは変わらないよ。
前作やった小津が特別。
962この子の名無しのお祝いに:2006/08/30(水) 09:21:43 ID:uWvM8Qqp
どうして、1日2本ペースで放送するのかな。適当に早く終わらせたいのか?
963この子の名無しのお祝いに:2006/08/30(水) 09:33:26 ID:yiU1cPMG
香川京子さんの上品な年のとり方に憧れる。
964この子の名無しのお祝いに:2006/08/30(水) 10:26:01 ID:s7BEiNPa
>>959
解釈は自由ですが溝口が描きたいのはそういうことじゃないと思うのですが・・・

出しゃばってすいませんが。

めずらしい映画をやらないのは没後50年だからで生誕百年ではないからでしょうか

965この子の名無しのお祝いに:2006/08/30(水) 10:32:08 ID:7sJ7vIsk
>>964
冷やかしではないんでお願いしたい。
あなたの解釈はどんなですか?
966この子の名無しのお祝いに:2006/08/30(水) 10:53:19 ID:uj1Khoxj
俺も社会に対するレジストはあまり感じない。

心中ものには、
受け入れられない二人の愛という状況があるのは事実だが、
それに対する抗議というよりも、
滅びの美学と人間の業に焦点が置かれていると思う。

心中ものから社会に対するレジストを第一に読み取る人は、
「赤線地帯」のラストの捉え方もずいぶん違うのではないだろうか。

まあ見る側の勝手なので、好きに読み取ればいいと思いますけどね。

しかし社会に対するレジストの意図があれば、
田中春男と浪花千栄子の描き方はもっと違うものになるんじゃないかと思う。
特に浪花千栄子のあの重層的な感じはありえないのではないか。
967この子の名無しのお祝いに:2006/08/30(水) 11:55:13 ID:Lbc7INSw
>>966
滅びの美学?何だそれは?
どうしようもない状況の中に置かれて、ある時点で茂兵衛は
居直った。不義密通で何が悪いと居直ったわけだ。これを滅びと言うのかね?
なにも異議申立てのプラカードを掲げたりキリスト教信者の受難のような形だけが
世の理不尽さに対する抗議ではないはず。心身症の形を取る事もあれば、掟破りという形を
取る事もある。俺はラストシーンで時代や社会の力に抗し切れなかった男女に人間の強さを感じたよ。
マルセル・カルネ監督の「悪魔が夜来る」のラストシーンで味わったのと同じような気持ちだった。
あちらは悪魔に石にされてしまった恋人同士の心臓がなおもどくどくと脈打つ所で終わったが
近松物語の方は刑場に連れて行かれる恋人同士が堅く手と手を握り締める所で終わっている。
濃淡の違いはあるだろうが、大変に似通った物を感じざるを得ない。
968この子の名無しのお祝いに:2006/08/30(水) 12:26:26 ID:uj1Khoxj
>>967
> 不義密通で何が悪いと居直ったわけだ。

近松の心中ものの多くは、
誤解から始まって逃避行となるけど、
広い意味での不義密通である逃避行の間、
狭い意味での不義密通があったかどうか、
つまりSEXしたかどうか分からない作りになっている。

不義密通の居直りと受け取って共感する人も現代にはいるのかもしれないけど、
不義密通は認めても、何であれ「居直り」は認めない風潮があったから。
969この子の名無しのお祝いに:2006/08/30(水) 13:09:52 ID:OZsqrUXt
ヴェンダースみたいにBOXから半年後くらいに
ばら売りになりませんかね
970この子の名無しのお祝いに:2006/08/30(水) 15:09:40 ID:6zCDaaIe
最後の天才監督かも知れないね。ファインダーは覗かず、キャメラマン任せ
美術等もスタッフ任せ、俳優の演技指導は反射して下さい。脚本家にも
具体的にどうこう示さず、プロなんだからと・・監督本人は
黙って殆ど役者の演技のみを凝視、違和感があると納得するまでダメ出し。

絵コンテすら描かない、直感に頼った演出プラン。
スタッフが時代考証を出鱈目にしても(監督を試した?)
気が付かない等、殆どと言って良いくらい、人任せなのに、出来上がった
作品の成功した時の完成度は素晴らしい過ぎ。

そんなんで、疑問に思い疑心暗鬼の僻み混じりで溝口の真の才能とはと
疑いを持ち、追求したのが脚本家としては一流の新藤兼人。
971この子の名無しのお祝いに:2006/08/30(水) 15:49:26 ID:3s89ZMUG
ちょ、ちょっとおーー
浪速悲歌と祇園の姉妹見たけど、五十鈴先生の最高峰でない?
おん年はたちかそこらであの演技。凄いわ。
若尾さんも健闘してたが(祇園囃子で)やっぱり格上だと。
972この子の名無しのお祝いに:2006/08/30(水) 15:59:04 ID:vJyzGKHU
ドキュメンタリーは結構面白かったな。ちょっと短かったけど、成瀬のより
良かった。動いてるとこも観れたし津川さんの話も笑えた。
なんかの撮影シーンでコタツに歩み寄る映像があって、あれって淀長の
言ってたミカン箱に怒るシーンかと思った。寸前で画面変わったけど。
寺島はキモかった。三丁目とリンダも邪魔。
973この子の名無しのお祝いに:2006/08/30(水) 18:06:06 ID:p2+a2jc8
>>970
日本語でおk
974この子の名無しのお祝いに
最高傑作と良く言われる『祇園の姉妹』をはじめて見たが
退屈せずに最後まで見る事はできたが
見てどうだったかと言えば、何の感興もなかったな。
映像も古ぼけてい過ぎる。若い頃の山田五十鈴が可愛かっただけかな。
出来は昨夜見た『近松物語』の足元にも及ばないと思うのは俺だけかなあ。