丹波哲郎「好きなヤツ嫌いなヤツ」によると
映画「智恵子抄」で岩下志麻と夫婦役で共演したとき、夜寝るときの
シーンで岩下が警戒してジーパンをはいたままベッドに入ろうとする。
丹波「おい脱げ」
岩下「だって丹波さん何するかわからないもの」
丹波「何するかわからないって夫婦がベッドに入ればすることは決ま
っているだろう」
丹波は篠田正浩に電話した。
丹波「志麻がジーパンはいたままベッドに入るって言っているんだけ
ど、だんなとしてはともかく、監督としてどう思う。こんなことが許
されていいのか。」
篠田「ジーパンはかせるなんてとんでもない。脱がせろ!」
だんなの公認を得た丹波は喜び勇んで岩下志麻のジーパンを脱がせに
かかるが、本気になって脱がないと決めた女性の力はすざまじく、爪
を立てられひっかかれ、丹波の背中はみみずばれになる。次第に撮影
所の面々の冷たい視線が・・・。
丹波は岩下志麻を可愛がっていた。だからこそ多少ちょっかいを出し
てもいいだろうと思ったが、何かよからぬことをたくらんでいると誤
解されてしまう損な役回りだという。しかしこんなことがあっても丹
波は岩下志麻を相変わらず可愛がっている。日本アカデミー賞で一緒
になったときも丹波が岩下のひざをなでても彼女は平気だし、また一
緒に仕事したいなとか言っている。
なお数十年前に開かれた土曜夜9時の男・丹波哲郎500本記念パーティ
ーでは丹波の両隣に小川真由美と野際陽子が座り、小川の隣に藤木悠
、野際の隣には藤田美保子、森マリアが座った。2列目には松岡きっこ
ら女性陣数名。3列目には夏木陽介ら男優陣が並んだ。