セルカンの『タイムマシン』を読んだ。
話そのものは、フィクション。セルカンの実話をもとにしたという建前で、
少年たちが大人たちを巻き込んでタイムマシンの開発に挑戦する
“前向きで感動的な”物語になってる。
気づいたことが一つ。
主人公のケン(セルカン)がタイムマシンを思いつくのは、TVでやってた「タイムコップ」という
SFドラマからなんだけど、そのエピソードの一つと称して、SFで有名な作品を、出典の断りなしに使ってる。
49〜51ページ。書かれてる内容が、ロバート・A・ハインラインの短編「輪廻の蛇」そのまま。
「タイムコップ」というTVドラマが実在するなら、剽窃したのは「タイムコップ」になるけど、
そんな作品があると見つけられなかったので、セルカンが「輪廻の蛇」を読んでて無断で使ったんじゃないだろうか。
以前から思ってたけど、セルカンはSF読者だったんじゃないかと思う。
持ちネタの11次元や宇宙エレベーターも、SF読書の中でかじってたんじゃなかろうか。
こんなふうに悪用するのは、同じSF読者として忸怩たるものがある。