【新型インフル】3人のトップ科学者【研究最前線】

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一部の鶏をワクチンを打たない「おとり鶏」として残し、ウイルスがきたら症状が
出て分かるようにすればよいとの提案もある。だが、おとり鶏が感染したら鶏舎
の鶏をすべて殺処分するのがルールだ。ワクチンを打つ利益はない。

ワクチンを使えば日本は、ウイルスが常に存在する「非清浄国」とみなされる。
ウイルスがいない「清浄国」へ鶏肉などを輸出できなくなるし、非清浄国からの
輸入も拒めない。輸入した鶏肉にウイルスがついてくる危険が増して、なかなか
清浄国に戻れないし、経済的損害も大きい。

ワクチンを使ったメキシコやベトナムは、結局、国内にウイルスが常在すること
になった。日本の感染は茨城県などに限られ、殺処分で清浄化ができる。昨年、
京都などで発生した高病原性鳥インフルエンザもワクチンなしで封じ込めができた。