>>135 NHKニュース 9月4日 20時32分
■治療遅れ 健康な人が重症化も
現在、世界で報告されている新型インフルエンザの死亡者の多くは、心臓や肺などに
持病がある人が多いとされていますが、実際には、比較的、健康な人で治療の開始が
遅れた人たちが半数近くを占めているとする見方をWHO=世界保健機関の専門家が
東京で開かれたシンポジウムで示しました。専門家は、健康な人でも治療が遅れれば
重症化する場合があり、早めに治療を受けることが重要だとしています。
これは、WHOの進藤奈邦子医務官が、東京で開かれたシンポジウムで報告したものです。
新型インフルエンザの死亡者は、世界で2000人以上に上っていますが、そのほとんどは
心臓や肺などに持病がある人で、健康な人が死亡したケースは少ないとされてきました。
しかし、進藤医務官によりますと、国によっては死亡者を報告する際に、高血圧の人や以前に
病気をしたことがあったが治ったという人でも、持病があるというグループに含めているケースが
多く、死亡した人のうち、持病がある人は、実際には半数程度にとどまるのではないかという
見方を示しました。そのうえで進藤医務官は、健康な人でも治療の開始が遅れれば重症に
なる場合があり、注意が必要だと指摘しました。日本は、タミフルなどの治療が普及している
ため、海外とは事情が異なり、治療の開始が遅れることは少ないということですが、進藤医務官は
「自分は健康と考えていても、重症になるリスクはある。日本には、十分、薬があると考えられるので、
早めに医療機関を受診し、タミフルなどの薬による治療を受けることが重要だ」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/t10015307841000.html