http://www.sasayama.or.jp/saboard/b_board.cgi [8826] 無題 投稿者:ヤマビコ 投稿日:2009/06/25(Thu) 18:03
笹山さん
本日「新型」インフルエンザの感染者が1000人を越えたとのこと、日本における本感染症の全体像の検討
結果が出ても良い頃だと思いますが。どうも日本人は(外国人は?)熱し易くて冷め易くていけません。
季節型インフルエンザと比較すると、
1. 若年層に罹りやすい、あるいは若年層で流行しやすい。
2. 若年層での感染は季節型インフルエンザと比較しやや強い病原性が見られる。
3. この季節性でも流行する。これは季節型インフルエンザの流行がどの程度なのかと比較しなければ
言えないことですが。この点は、熱帯地帯の国々で流行していた可能性を強く示唆するものです。
4. 30代以降の年代では相対的に感染しにくい。やはり交差免疫があると考えた方がよいと思います。
5. 感染力は季節型と比較しやや劣るように見られます。これはこの季節のせいかもしれません。
それぞれを掘り下げてみると
1は、4.と関連性で罹りにくいのか、あるいは若年層に高い被感染性を持つのかを見極めなければなりま
せんが、現状不明。しかし、これまでの感染形態を見ると家庭内感染が以外に少ないように見受けられます。
他方、若い人同士の感染は以外に容易に成立しています。この点を踏まえて、対策は立てられなければ
なりません。例えば、ワクチン接種をする対象は小学生以上25歳未満とか。(現状では全く議論が出ており
ません。)
2は、1.と4.と同じこととなりますが、もう少し基礎研究が必要ではないかと感じています。交差免疫である
のかどうか、程度は1000人の感染者の周辺調査をすれば出てくるのではないかと思いますが、「研究は
遺伝子の変異の研究のみ」と言って良い現状です。
3は、太陽光線によるウイルスの不活化や熱による不活化に対しての抵抗性が従来の季節型インフルエン
ザウイルスより強いと思われます。これは飛沫感染粒子が大きくないといけないとか、あるいは若者に感染
しやすいとかに関連したものがあるように思います。
などなど、早急な疫学調査とその解析が行なわれてほしいと、願っています。