裏・高等教育フォーラム・4

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450Nanashi_et_al.
>>448-449を書いたものだが、以下、あらためてまとめてみる。

たしかにゆとり教育はおかしいかもしれない。学力低下も困ったものだ。だが真の問題は、
反ゆとり教育・学力低下論ブームを煽り、騒げば騒ぐほど、逆に敵の術中にハマっていく、
という大変に奇妙な事態が起こってしまったことである。

以下、かなり長くなるが、斎藤貴男・俵義文対談の採録を見つけたので引いておこう。
ttp://bbs8.otd.co.jp/kawanakajima/bbs_plain?range=-50&base=700

>三浦さんのところに行ったのは、ちょうど「日能研」という中学受験の予備校があるんですが、
>ここが全国の保護者にDMを送っていた(以下略)
451Nanashi_et_al.:04/05/25 20:03
ここで>>241のメンバーを振り返ってみよう。西村和雄が、あちこちの教育産業の
講演や広告に顔を出していた事実はどれだけ知られているのだろう? 
これはデンパがかったサイトではあるが、証拠はちゃんと残っている。
ttp://homepage2.nifty.com/inachan/nisimura.htm 

和田某に至っては言うまでもない。他のメンバーについても調べてみると面白いかもしれない。

三浦朱門のくだりは有名だが、この発言は「諸君!」がボツにしたので、斎藤が「機会不平等」
を出すまで、ほとんど知れることは無かった。
一方、「文藝春秋」本誌では、ゆとり教育批判を、戸瀬・西村・和田・榊原英資らを起用し、
積極的に繰り広げていたが、教育改革国民会議の本丸には迫っていない。
それどころか、曾野綾子などを持ち上げ、この会議をヨイショしまくっていた始末だった!
452Nanashi_et_al.:04/05/25 20:06
こうして本丸に迫らないままに、事態だけが勝手に熱くなっていき、文科省は『学びの
すすめ』を出すなど、若干方針転換をすることになる。

>僕に言わせればそれはシナリオ通りで、三浦さんによれば、普通の子には「ゆとり教育」
>で勉強させない、できる子だけやらせるということを新中教審答申がはっきりさせた。
>しかし、文部省はその本音をなかなかいえなかったのが、学力低下批判を利用したわけですね。

ゆとり教育批判派は、すでに罠にハマっていたのだ。だいたいそもそもが、学力論スター
の西村氏にしてからが、純粋な動機で批判していたのではない。

>京大の西村和雄教授などは「エリートの学力が下がるのがいやだ」と言っている。
>この発想は特に第二次産業からの要請なんですね。
>彼らのバックには東京電力の平岩外四というような人がいる。
453Nanashi_et_al.:04/05/25 20:23
>「普通の子はできないほうがいい」というのは第三次産業の考え方ですね。サー
>ビス業はマニュアル通りでやっていればいいんだから、できないほうがいい。
>そうじゃなくて、基幹産業を動かす立場のエリートは学力が下がるとまずい。

西村氏の陣営や、他の西澤潤一たちをはじめとする保守派の反対論者たちがしきりに憂慮
する日本の国力低下とは、つまりはこういうことなのだ。
和田秀樹の受験エリート主義が受け容れられたのは当然だった。そして和田氏は巧みに、真の敵で
あるはずの中教審や国民会議に連なる保守派人脈にあっさり乗り換えてしまった。

こうして見てくると、メディア上で繰り広げられていた文化人・大学教官たちの反対運動など、しょせんは、
敵の掌の上で踊っていた、あるいはある種の利権闘争に過ぎなかったのではないか? と思えてならない。

>>249の発言したズブズブとは、つまりはこういう意味なのであろう。
454Nanashi_et_al.:04/05/25 20:38
寺脇氏たち左派(?)官僚や、完全ではないが最近の動きに一定の理解を示す宮台真司・宮崎哲弥・
尾木直樹その他が、利用されたお人好しの理想家なのか、納得ずくの道化なのか否かは不明だ。

少なくとも、ゆとり教育的現象の一切合切を反サヨク的文脈で叩いていた論壇人は、まる
で見当違いの方向にタマを撃っていたわけだ。斬るべきは身内だったのである。

恐らくは状況を、本人たちもよくわかっていないのではないか? ちなみに、三浦と寺脇は
プライベートでも映画仲間として仲がいいので笑ってしまう。
ttp://www.eibunsin.com/

ましてや周囲や一般人は、こうした奇妙な構図を知らないまま、踊らされていたに過ぎまい。
東北大の黒木氏などは、まんまと一杯喰わされた方であろう。
延々と書いてきたが、あまりの出口の無さにウンザリしてきた。鶴田浩二の「何から
何まで真っ暗闇よ」と言う歌声が聞こえてくる・・・。

※左派サイトから引用しましたが、彼らの運動的立場を全面肯定してはいませんので念のため。
455Nanashi_et_al.:04/05/26 13:53
このたびの「学力低下」の大騒ぎを一言でまとめると、
「新しい形態をとった猟官活動」
だったわけだ。ちなみに、兄弟の西村も経済産業省への進出に成功。
http://www.nira.go.jp/icj/tt-sric/dat/2000/249096-427.html
和田も左巻きも、狙い通りの「出世」をとげた。

しかし、気の毒なのは抹茶んだ。
Kフォーラムの運営すらまともにできなかったもんだから、
猟官活動も失敗に終わった。

だが、最もかわいそうなのは、教育を受ける子どもたちだということを
忘れてはいけない。子ども不在の議論で、亡国のサイエンティストたちが
猟官活動をやったおかげで、教育の現場は抜本的にすさんでしまった。
456Nanashi_et_al.:04/05/26 23:04
猟官できない香具師の繰り言だったとはw
宮廷の助教授で嫋々w
457Nanashi_et_al.:04/05/27 01:24
>>455
斎藤発言は同一内容がここでも読めます。
ttp://www.gpwn.org.uk/ed20040218.htm

地球産業文化研究所(理事長・平岩外四)と西村和雄の接点。
ttp://www.gispri.or.jp/newsletter/1999/9910-2.html

苅谷剛彦や、通産省(当時)の官僚、日経の編集委員の名もある。見落とされていたが、
学力低下論者のバックは、財界及び通産省(現・経済産業省)だったのである。

実は、地球産業文化研究所のページには、堂々とここからリンクが貼られていた。
ttp://skk.math.hc.keio.ac.jp/edu/index.htm

連中の派手なパフォーマンスにばかり気を取られて、ここまであからさまなそのバック
が顧みられなかったことは、痛恨の極みと言わねばならない。
458Nanashi_et_al.:04/05/27 01:29
ちなみにこのサイトには、西村氏の思想的本質をうかがわせる文章もある。
ttp://www.gispri.or.jp/newsletter/2000/0002-1.html

冒頭部など、グローバリズム・マンセーな「日本人はすでに休み過ぎだ。実
は働いていない」論者とどこが違うのか? 
後段部も、シロウトの跋扈を批判し、専門家の活用を薦める。ここまではいい。
問題は、暗に「俺(たち)を使え」と言っていることだろう・・・。

このシンポには、あの陰山英男までが参加している。
ttp://www.gispri.or.jp/newsletter/2001/0103-3.html

もちろん、陰山の本で勉強ができるようになれば何も悪いことはない。だが、
和田や陰山の本は、そんなに持ち上げるようなものではない。
せいぜい、エ×ル出版社あたりの実用書として売られていれば罪は無いし、そういった文脈
で読まれるべきものであろう。和田もカ×パから本を出していたねw
459Nanashi_et_al.:04/05/27 01:30
ちなみに、地球産業文化研究所の委員会のメンバーがこれですね。
ttp://www.gispri.or.jp/gaiyo/teigen.html

こうして見てくると、一連のブームにまつわる人脈の謎は、財界と経済産業省とい
うキーワードで解けてしまう。なんのことはない、学者・文化人・メディアを巻き
込んだ、いつもながらの霞ヶ関の暗闘だったのではないか?

仮に、学力低下論者が善意だったにせよ、霞ヶ関に乗っかったツケは重かったのではないか?
何も知らず踊らされた者や、人脈にありつこうとして外れた者こそ、いいツラの皮である。