誘拐殺人犯が罪も認めず野放しなてますです。

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591公三
例によって蛇足ですが、前回、蛇足を書き忘れたので、今回は長めです。

石川さんの「上申書」を見た時、「あっ、この書き方、文字、見た事ある」と思いました。
4年ほど前に、私の会社にAという19歳(当時)の男がいました。(今もいます)
彼は工場の現場作業を担当していましたが、車の免許を持っていなかったので、会社から免許を持っていない10数人と共に、教習所へ行かせました。
しばらくすると、教習所所長より当社の工場長に
「Aは無免許運転もしていたらしく、運転は何の問題もない。しかし、法令試験ができない。聞くと、漢字がよめない、『信号機』が読めないらしい。教習所は『信号機』の意味は教えられるが、漢字は教えられない。ついては彼だけは、退所して欲しい」
との連絡があったそうです。
その後、Aと私の会話。
私「おまえ、字が読めないって本当か?」
A「すいません。勉強しなかったもんで」
私「だって、おまえ昼休みなんかマンガを読んでるじゃないか」
A「あれは、ふり仮名がついているんで、読めます。ひらがなは読めるんです」

半年後、Aに無断欠勤が目立つようになり、他の社員が何度かAの家に迎えに行くようになります。ついには一週間、無断欠勤し、私は工場長に「退職させなさい。若いから依願退職でいいから、『退職願い』をかかせなさい」と指示しました。
すると、一時間後、困惑した表情の工場長が
「『退職願い』を書かせましたら、こんなのを書きました」
と、一通の便箋をだしました。
そこには、
「   大食ねがい
 ぼくわ大食したいです しごとががんばいます 体がいけなとおもうです ほんとわ大食したです へいせい8がつ14日」
と書かれていました。

私は、烈火のごとく怒りました。恩を仇で返されたと思ったのです。
自分の非を棚にあげ、『大食ねがい』と茶化したと思ったのです。
すぐに、工場長に言い、本人を呼びました。
すると、本人曰く、
「タイショク願いとは、ご飯を食べるため願いだと思った。『体がいけなとおもうです』は『休むのがいけなっかった』という事を書くつもりだったのです」とのことです。
そこで、私はAに
「では、君の願いをかなえてやる。
 ただし、条件は2つ。
 一つは、もう、休まない事。
 今、一つは毎日、俺あてに作業日報を書くこと。これは、残業してでも辞書を片手に書け」
その後、彼は一切、休まなくなりました。(これ本当、3ヶ月無休、さすがに止めましたが)
ですが、日報はほとんど同じ文章なので、
「作業日報はもういい、なんでもいいから、毎日、見たテレビのストーリーを書け。ただし、作業日報じゃないから上司には出すな、俺に出せ」
と言いました.

今、Aは毎日、ルビなしのスポーツ紙を読んでいます。
その彼が書いた「大食ねがい」が石川さんの「上申書」とそっくりです。(筆跡のことじゃないよ)