誘拐殺人犯が罪も認めず野放しなてますです。

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475公三
そして、1ヶ月間、罪を認めなかった石川さんが「自白」を始めます。
その理由を石川さんは「兄を庇った、兄を『真犯人』と思った」と、後日言っています。
これは、本当でしょうか?

石川さんが『真犯人』場合:
石川さんが『真犯人』ならウソです。(前提2)
自分が『真犯人』であるのですから、「兄が『真犯人』」であるわけがありません。
ですが、あの手段を選ばない警察のことですから、「『真犯人』をでっち上げることはできるかも知れない」と『真犯人』石川さんが考えたのかも知れません。
その事を心配したのかも知れません。
大事な一家の働き手である兄が冤罪で、捕まるのは石川家の経済的崩壊に繋がります。
ですが、ここが重要なのですが、『真犯人』石川さんにとって、警察の捜査は『真犯人』の自分にたどりついたのです。冤罪でも誤認逮捕でもありません。警察の捜査能力は信頼できます。仮に兄を誤認逮捕し冤罪に落し入れても、いつでも『真犯人』の自分が自首したら、兄の冤罪は晴れます。この部分については『真犯人』の強みがあります。
『真犯人』たる石川さんが、「兄を庇う」必要はありません。『真犯人』たる石川さんはいつでも「でっち上げの犯人、兄」に対抗できるのですから。

石川さんが『真犯人でない』場合:
『真犯人でない』自分を真犯人だと、いいつのる警察が『真犯人』の有無に関わらず、兄を『真犯人』にでっち上げるは簡単だ、ましてや、自分は『真犯人』でないことは分かっているが(前提2)、兄は『真犯人』である可能性がある、と石川さんが考えるのは当然です。
警察は兄が真犯人の可能性も示唆しています。
仮に兄が『真犯人でない』でも、この警察が(兄が『真犯人でない』としても)自分と同じように、兄をでっち上げることは出きるはずです。自分に対し警察ができたことが、兄にできない理由はありません。自分が、『真犯人』ならその主旨を(後日)表明すれば、でっち上げの「兄が真犯人」説にいつでも対抗できる(秘密の暴露もできる)が、不幸にして自分は『真犯人でない』。すると、もし、兄が『真犯人でない』なら自分は『真犯人でない』兄を売ったことになる。兄が『真犯人』なら、後で取り返しのできない事態を生み、一家の働き手を失う。
以上のように石川さんが「兄を庇う」可能性はあります。

もう一度言います。石川さんが『真犯人』なら「兄を庇う」必要はありません。いつでも、『真犯人』たる石川さんが真実の「自白」をすればいいのですから。
ですが、『真犯人でない』石川さんは「兄が『真犯人』」なら完全アウト。「兄が『真犯人でない』」のでも警察が自分に対してした所業から推測してアウト、一家の働き手を失います。
ならば、石川さんの選択は一つ、「兄に嫌疑が及ばさせない」ことです。
もちろん、「小学校も卒業していない」(前提3)石川さんが論理的に、以上の考察をしたわけではないでしょう。ですが、警察は十分にこの程度の論理は承知していたはずです。そして、石川さんを説得したはずです。