平穏な市民生活を送る為に知っておきたい

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72はじめ@全国連
 第二に、この調査は、内務省社会局の調査であり、その目的は、貧困者が密集した
地域の調査である。従って、部落民の調査ではない。部落民に対しては、1918年
に全国的な部落台帳が作られている。
 このとき、内務省がなぜ細民地区を設定し、調査を行ったのか。米騒動や労働運動
などの発展で、民衆のとりわけても生活困窮者の動向が、内務省にとって、重大な関
心事だったからだ。それは、この対策のために社会局という局が新たに作られたこと
を見てもわかる。こういう社会的背景や内務省の政治的な目的を見ずに、統計データ
だけを取り出すことなど、何の意味もない。
 さらに、この内務省の統計自体、地域によって調べ方に偏りがあり、各地方自治体
の報告に差ができてしまった。たとえば、本報告書の付録に付けられた細民地区の地
図を見るとかなり詳しく記入されているものからほとんど記入されていないものまで
ある。
 このような調査を流布する君の意志は、内務省の政治的な目的と同じである。つま
り、「部落=悪の巣」「部落=犯罪の温床」というデマゴギーを扇動することだ。