ライ病というのは、他の伝染病と違って、保菌者A氏に B氏が接触して
B氏が感染する、という単純なモノじゃないんだよ。
ハッキリ言って、どうやって感染するのか、未だに解っていない。
感染する/しない とか断定的に言うのは止めとけ。
根拠もなく「伝染らない」とか言うのはペテンでしかない。
http://www.jlf.or.jp/work/gijiroku/hansen_giji21.pdf 最近ではライ菌の遺伝子の型の違いというのがわかりまして、
同じ家庭内で患者が複数出た場合の、らい菌の遺伝子を調べて
みますと、型が違う場合があるんです。
ということは、同じ家庭の中でも、感染が患者同士ではなくて
ほかから感染した、そういう例があるということがわかって
まいりました。これも、最近の多摩研究所の研究業績の1つで
ありますが、それから外国でも最近、PCRという鋭敏な方法
を使いまして、同じような報告も出ております。
このように、ハンセン病には不顕性感染がかなりの頻度である
ということが解りました。ただ、それだけを申し上げたんでは、
一般の人はかえって恐怖感を抱くおそれがあります。
ですから、そうした不顕性感染を、どうしたら発病を防ぐこと
ができるか。そういう医学的な手段を見つけて、それから発表
しないことには、偏見の防止、除去にも役立たないんじゃないか
と思います。