◆PCエンジン総合スレッド其の弐拾壱◆

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地上と海という二つの世界がある。
この本の中では、地上は物質的な欲求を満たすもの、
海は精神的な欲求を満たすものとして出てくる。
漁師は魚を捕って暮らしているわけだが、これは
同時に海から精神的な幻想を得て生活しているわけだ。

人魚と出会った漁師は人魚を手放そうとしない。
(なぜなら漁師なので捕まえるのは得意、後の魔女も離さない)
海で生活するために魂を捨て、地上の生活に別れを告げる。

精神的な生活に入るためには地上を捨てなければいけないのだ。
地上にある物質的な満足と同時に、
気高い精神的な愛も得ることはできない。

漁師から捨てられた魂、つまりもう一つの自分である「影」は
地上のものを洗いざらい手に入れる。
その欲望は漁師から切り離された心まで手に入れようとし
あらゆる汚い手段を用いて漁師を騙す。
もちろんこれは地上にはびこる汚い人間の欲を表す。