過疎ってるので、ファイナルファンタジーの回から転載しよう。(90年7月号)
RPGのあらすじは、わかりやすいほどいい!「ウィザードリィ」なんて、
地下10Fに悪いワードナーがいる!これだけだヨ。
ところがVは違う。わかりにくい。魔法使いが3人いて、2人よくて1人が悪い。
ってスジらしんだヨ。しかも、悪い魔法使いをやっつけても、ストーリーは終わらない。
最後は人間の世界じゃなく、意識の世界というか、ヤミの世界へ行っちゃう。
それで最後の敵が、”くらやみの雲”。なんだい、その”くらやみの雲”ってのは!
もう、これを知ったとき、情けなくなったヨ。ワシは、くらやみの雲と戦うために
「サバッシュ2」のシナリオを犠牲にしてゲームをしてきたのかい!もう、くやしーい!
最近、変にこのへんに凝るRPGが多くなったネ。光とヤミは両方あってはじめて存在てきて、
光がなくなるときヤミもなくなる!もうRPGだか哲学書だかわかんないヨ。
とにかく、このくらやみの雲にコロッと負けて死んじゃう。すると魔法使いが生き返らせてくれて、
「あのくらやみの雲と戦うためには、ひかりの戦士たちだけでは勝てない。
ヤミの力を借りる必要がある。それ行けーッ!」
じゃ、1回セーブしとこうと思って戻ろうとすると、その前の悪い魔法使いを倒すときに協力してくれた5人が、
「ガンバレよ! しっかりな!」って行って、道を開けない!バカヤロー、どけヨ。
つまり戻れない。もちろん、脱出のワープもダメ。こっちは戻りたいのに、ムリヤリ、
ヤミの世界に行かされちゃう!まったくセーブできなくなって、ゲームを終わらせるまでに
3時間かかる!つまり、最低3時間続けてやんないと、ゲームが終わんない。もう、見逃してくれヨ!
「エメドラ」のラストの方がズーッと楽なくらいだ。
それに、ヤミの世界に行くと体力回復の場所もない。人もいない。それに宝箱があるけど、
中身は全部リボン!もう忍者も賢者も全部リボンつけて戦っちゃった。つけると少し防御力が
落ちるけど、もうヤケクソ。それでも4人のヤミの力を借りて倒した。
このVのラスト、つまらん。よくない。このストーリーはたとえていえば、隣の家に悪い
ドロボーがいるからつかまえてくれと言われて、隣に行ってつかまえたら、
「ドロボーが家を汚したから、大掃除手伝ってくれ」って、一緒に大掃除したよーなもんだヨ。
もう、ヤミの世界を歩きながら、なんでオレがこんなトコに来なくちゃいけないんだヨ、バカタレが!
と、ブツクサ言っちゃうね。
99 :
NAME OVER:2010/09/18(土) 06:34:51 ID:AXkFfGcp
FFVのラストってそんな内容だっけ?完全に忘れてる俺w
吉田戦車がFFVの四コマ二回書いて一回目は良さ気な感触だったのに
二回目はラスト関係でクソゲー扱いしてたのは覚えてるがw
この辺は今のRPGにも言えるゲームデザインの失敗かな。Uの話ね。
とにかく、剣、魔法はなんでも使える。これがイイのヨ。そんなアホみたいなコトと思うだろうけど、
これがさにあらず!今まで複数で冒険するRPGで、だれでも何でもつけられるゲームはあった?
そう、なかった!
だいたいゲームを作るときは、制約をつくりたがるんだヨ。ワシだってそーだもん。
たとえば女のキャラを作るとき、「女がハンマー持っちゃおかしいよな!」「じゃ、やめちゃおう!」って
やめちゃう。
「それに、この女は魔法を使うんだろう。それじゃ剣持たせたら強すぎちゃうヨ」「じゃ、杖にしちゃおう!」
「でも杖でプルプレートは変だよ!」「じゃ、ローブにしよう!」
結局、女は魔法使いで、ローブを着て杖を持って生き返りの魔法ができるけど、たいてい魔女がいちばん
先に死んじゃって困る!ここに魔女のパターンができ上がる。他のキャラクターも、こんな感じで
できてくるんだろうネ。
これがたとえば、ソフト会社である1人が、
「今度のRPGはさァ、もう魔法でも剣でも、好きなものをつけられるよーなゲームにしようヨ!」
なんて言ったら大変だヨ。
「ナニ、おまえはシロウトみたいなこと言ってんだ!そんなことしたらキャラクターの個性が
なくなるべェ。もっと「ウィザードリィ」を研究せねばだみだーッ!」
と、東北出身の先輩に言われてチョンだネ。だから、剣も魔法もなんでも使えるというのは、
画期的なことなんだヨ。
とにかくゲームライター、不安になるといろいろな制約をつけたがる。”最後はもうロードもセーブも
できなくさせちゃおう!それから、ワープの脱出も最後はダメ!これで十分スリリングな
ゲームになるはずだ!”
ところがやってほうは、ただキツイだけのゲームになる。じつは「FFU」のラストも、この気味があったネ。
だいたいどのゲーム、最後はうんと遠回りさせて途中に本当に強いモンスターを置くと、
先に進めなくなっちゃう。というコトは、先にすすめる程度のモンスターを置く。しかも途中で宿屋も
いっさいないシナリオだと、薬を使いすぎてラストの敵と戦って負けちゃう。どこで、薬をそんなに
使わなくてすむ程度のモンスター。
つまり強くも弱くもないモンスターがダラダラでてくるチンプなゲームになる。ゲーム・バランスと
称して、ゲームをいじればいじるほどゲームはつまんなくなる。タマにあるので、こっちがレベルUPして
ダンジョンに入ると、向こうのモンスターもこっちに合わして強くなってゲーム。ムダだネ。
弱いままでいいんだヨ。
強いと思うからレベルUPしていったのに、中のモンスターがもっと強くなっていた。おもしろくねェヨ。
こんなゲーム。
つまらん配慮が、ゲームをダメにする。その点何も考えずに作った「ウィザードリィ」の、なんと名作
であることか!そして考えて作った「ウィザードリィU・V・W」の駄作なこと!アレが見本だネ。