「美樹本さん…。まんまと騙されましたよ」
「なんのことだい?透くん」
ぼくは美樹本さんに駆け寄ると、ヒゲを掴んで思い切り引っ張った。
「うあああ!」
40 :
NAME OVER:04/10/30 18:52:47 ID:vBecsyTj
なんと美樹本さんの皮膚が剥がれているではないか
あまりの痛さに悶絶する美樹本さん
そこで僕は
A:塩を塗った
B:ワサビを塗った
C:まゆ毛こそ、つけ毛な気がしてきた。
42 :
名無し募集中。。。:04/10/30 19:39:08 ID:CLwN2VBv
C
「うわぁぁぁ」
美樹本さん・・・いや美樹本の悲鳴が響く。
「大げさだなあ。この眉毛も付け眉毛なんでしょ?」
僕は眉毛を力いっぱい引っ張った。
ベリ
「ぎゃあぁぁ」
「透、何するのよ!
「と、透くん・・
うるさい奴らだ。
美樹本さんのまつ毛をしげしげと見つめつつ、ぼくは言った。
A『美樹本さん、もう痛がるふりはしなくてもいいんですよ』
B『もちろん、このすね毛だってつけ毛だ』
C『もちろん、あの部分の毛もつけ毛に決まってる』
>>43 透KOEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE
全く関係ない毛をむしりとる透ワロタ
>>44 B「もちろん、このすね毛だってつけ毛だ」
『もちろん、このすね毛だってつけ毛だ』
ぼくは痛みにもだえる...振りをしている美樹本を尻目に断言した。
みな、ぼくの推理に感心しているのか、まだ受け入れられないのか、
複雑な顔をして脂汗をたらしながらうずくまる美樹本の背中に視線をうつしている。
『ちょっと、透ったら!』
真理が急に叫んだ。
『何だい、真理』
『いくら何でも、あなたの推理は無理がありすぎるわ。
すね...その、むだ毛がつけ毛なんて事をする意味が無いじゃない』
...!
そう言われるとそうだ。
つけまつ毛や付けひげなら変装、という小道具としては存在するが、
つけすね毛なんて聞いた事が無い。そもそも意味があるのか?
ぼくの推理は間違っていたのだろうか...?
ぼくは、
A『...確かに、そうだったのかも知れません』ぼくは自分の推理に非があるのを認めた。
B『小林さん。ガムテープはありませんか?』ぼくは小林さんに言った。
美樹本さんはのっぺらぼうです。
目でも口でも鼻でも好きなのを剥がしてください。
ガムテープワロタ
B 『小林さん。ガムテープはありませんか?』ぼくは小林さんに言った。
小林さんは快くガムテープを貸してくれた。ありがたい。
そうして痛みに耐えている・・・ 振りをしている美樹本を押さえつけ ガムテープスネに当てがい
ガムテープを 一気に 剥がした
「ウヒョアアアアア!!」
大量のつけ毛が抜けた。
つけ毛が抜けたというのにまだ痛い振りをするとは 中々役者である。
コレで、すね毛がつけ毛だというのが判明した。
バリッビリッビビブリリッ!
…10分後、まるでフライドチキンの下ごしらえが終了したニワトリのような
美樹本が床に転がっていた。
それとも、デパートの洋服売り場のマネキンか。
ぼくはやった。
犯人をこらしめた。
54 :
最終話1:04/10/31 01:43:52 ID:???
『さて、こいつをどうしたものかな』
痛みのあまりに気絶した...ふりをしている美樹本に視線を落とし、ぼくは呟いた。
『そうだな。殺してやりたいのがやまやまだが、
ロープで縛って動きを封じておくのが一番だな』
俊夫さんがそう言う。小林さんも複雑な表情を見せつつも、一つ二つと首を縦に振る。
数分かけて美樹本をぐるぐる巻きにした後、俊夫さんはぽつりとぼくに囁いた。
『ちょっと、彼女のところにいってくる』
彼女...みどりさんの事なんだろう。
彼は重い足取りでスタッフルームへ向かっていった。
55 :
最終話2:04/10/31 01:50:43 ID:???
そう言えば...ぼくは今更ながらに気がついた。
スタッフルームに戻る俊夫さんの右手にあのガムテームが確かに、握られていたのだ。
次の瞬間、ベリベリ、というペンション全体を揺るがす様な、
何かを剥がした様な音がこだました。
...何故?
何故なんです、俊夫さん。
真犯人が生きているのに、
何故あなたがスネ毛を抜かなければならないのです?
ぼくはがっくりと膝を落とした。
『何...今の。何だか、美樹本さんのむだ毛を剥がした音とそっくりだったけど...』
ぼくには説明する気力が無かった。
ただ、頭の中は、これは『Kの悲劇』にするか『Mの喜劇』のどっちにしようかな、
という思いしか無かった......
完