1 :
NAME OVER:
即dat落ちしそうだが・・・・・
いいよいいよ〜 ルークス最高!
2 :
NAME OVER:03/04/20 17:18 ID:Vt/AoSQl
アラン最高!
>>1・2
頭大丈夫か?
普通は
「ティーファたんハァハァ」だろうがゴルァ
街の探索をしなくていいのは快適。
うほっ!懐かしい
うほっ!いい音楽
いいゲームだったよね〜。
8 :
1:03/04/20 23:32 ID:QYLl+q7O
9 :
NAME OVER:03/04/20 23:41 ID:QBaNr6VP
なんつうか、へっぽこゲームだったがなあ。
とても好きなゲームの一つだ。
話も何もへこかったが、なんか良かった。
だがティーファタンハァハァには同意
前スレでは、ゲーム画面を変えてエロ化していた
香具師がいたなあ。
このゲームは音楽が漏れ好みで好き。
ゲーム内容は普通かなあ。
グラフィックはドットが荒いけど、絵は好き。
えー?んなやついたっけ?
しかしやっぱラスボス戦が超燃えだったよな〜
主人公は、休憩中、トイレに行くといいながら、ティーファの胸なんかを妄想して
岩の小蔭でシコシコしてるのかな。
ティーファが下痢になって、仲間と遠くはなれて、ひとり岩の小蔭で「ブリブリュビビィー!!」
ってしているのを、仲間内でのぞきしているのを想像すると、なんか萌えるな〜。
>>12 下品すぎ。それより
ルークスがティーファの「胸ちら」とか「太ももちら」を見て、
恥かしがる方が、ホンワカエッチでいいかも。
カードマスターのMIDIとMP3はけーん
tp://www2.tranzas.ne.jp/~spikee/mainpage.html
16 :
14:03/04/21 01:07 ID:???
貼って思い出したけど、SPCあるいま、価値内科・・・・・
カードマスターピーチ
18 :
NAME OVER:03/04/21 01:16 ID:ysDovAu9
新しいリムサリアの封印
@原曲バージョン(SFC)とアレンジ曲バージョンがある。
Aダンジョンの画像進行が高速化。ポリゴンで再現される。
Bシナリオがより複雑に。矛盾点が殆ど無くなる。
C敵キャラもよりリアルに。ポリゴンとなる。
D好感度や信頼度等の見えないパラメータがある。
Eおなかが空いたり、トイレに行きたくなったり、下痢になったりする。
F服を着替えないと体臭がする。服を着替えなければ仲間に嫌がられ信頼度が下がる。
(逆に体臭が好きなキャラに対しては好感度&信頼度がアップする)
F旅の宿屋で、女性キャラと同意セックスが出来る(要信頼&好感&キャラによっては避妊具必須)
G女性キャラがタンポンやナプキンを取り替えたりする。(↑アレが全くこないパターンの場合は不要)
H女性キャラのアレがこない状態でエンディングを迎えると、主人公の子供のグラフィックが出てくる。
H女性キャラは生理の日はイライラしたり、調子が悪くなる。(キャラによってパターン有り)
Iのぞきと、使った「物」の収集(コレクション)が出来る。
J上記の演出がどうしても必要不可欠の為「R指定」で発売される。
以上、人間の本質的な部分を含めたファンタジー作品として
リニューアルされる。
正直ネタが無いからなあ・・・。
ティーファ萌えと音楽とエロ路線ぐらいか。
トラウマスレより
355 名前:NAME OVER 投稿日:03/04/18 02:20 ???
SFCでカードマスターというRPGがあった。
村の曲がなんかフエを吹いてるような音色で妙に寂しいと思っていたんだが
最初に笑顔のかわいい娘さんが仲間になった。
2人でなら恐くないと最初のダンジョンに入っていったんだが
でてくる頃になんかライバルのような男が出てきて
実はその女は俺の女だ見たいなこといってぶちのめされるんだったかな。
で、明るくなったら村にいて画面下には自分のグラフィックのみ。
寂しい曲が流れる。
そんなあんなに入れ込んだのにーあんな顔してだましてたのかよ・・と。
それだけならよかった・・・・
装備を見てみると娘に買い与えてあげた鎧や武器などがごっそり
のこってることに衝撃を覚えた。
こういうときにはFFのように丸ごと持っていってくれたほうが
単純に憎めて良いと思いました。まる。
↑ わらた
23 :
NAME OVER:03/04/21 17:50 ID:fit+jSeX
砕断撃破やら天地爆裂やら、
魔法の名前がいかつい四字熟語なのに衝撃を受けた
24 :
NAME OVER:03/04/21 17:53 ID:fit+jSeX
なんてオゲレツなIDだ・・・
25 :
NAME OVER:03/04/21 19:28 ID:UGvZNnfc
「XSeXSeXj」というIDを出した神が昔いました
確かネトゲ板だったと思われ。
26 :
NAME OVER:03/04/21 19:34 ID:UGvZNnfc
>>24 よく見たらフィットしてセクースしてるから
かなりやらしいIDだな。あなたも割と神だ。
27 :
NAME OVER:03/04/21 19:40 ID:LblCu4iT
アランだけならまだしも糞エルフにまで貫通されてるようなティーファが本当にいいのかお前ら
男ならサラだろ普通
ギャンブル野郎の親父が唯一俺にプレゼントしてくれた思い出のゲームだ!(どうせパチンコだろうけど)
>>18 どうせなら仲間を選べるようにして欲しい。
エルフの兄ちゃんよりドワーフのおっさんの方が燃えるぜ!
>>27 僧侶より魔法使い属性ですが何か?
妹より姉属性ですが何か?
サラはドワーフの色ジジイと1つ屋根の下。
ティーファ以上だと思われ。
サラ?ハァ?って感じ。
ティーファ萌え萌えです。
特にEDの顔にやられますた。
ってまだバッテリー生きてたらやろうかな。
↑ バッテリー死んでたらEMUでやるべし
>>31 甘いな。
エンディングより
「フフ。毒針が聴いてきたようね。」
のティーファたんに萌えてこそ本物。
なんだっけそれ?
もうトンとおぼえていない。
ティーファなんかは死ぬんか??
俺ももう一回やろうかな
スーファミ版のカービィのきらきらきっずのデデデ大王のアレンジ曲。
イントロがカードマスターの曲を彷彿とさせるなぁ、と思ってたんだが、
作曲者が同じ人じゃん。なるどほ。
こんなスレが有ったとは…。
懐かしいなぁ…少ない小遣いためて近所のおもちゃ屋に買いに走った事思い出す。
ラジオでオススメゲームって紹介されてたから買う気満々だったんだ。
でも肝心のストーリー全然覚えてないや。
前スレにあがってた画像を再うpしてくれる神はおらんかのう…
うp うp うp
42 :
NAME OVER:03/04/23 00:38 ID:0UdcuZy0
しかしこの主人公、なにかと理由つけてはボス戦でタイマン張りたがるよな
おかげでパーティメンバーの変化が目まぐるしい
emuでチートですっきり爽快。
このゲーム、レベルが上がるのが早くていいけど
44 :
NAME OVER:03/04/23 20:01 ID:WMzk9rto
むかしアホほどレベル上げたんだよね。
もう一回あげなおすのつらい…。
最初っから最強とかできないの?これ。
しかしやはりティーファはええ。
いや香澄タンもいいのではあるが…。ってどの香澄やねん
>>39 いっそストーリー小説仕立て連載でもやるか?
46 :
bloom:03/04/23 20:05 ID:4vwCcAkk
47 :
39:03/04/23 23:35 ID:???
是非やって欲しい。
面白かったなって思ってるのに、本気で話は全然覚えて無いから。
ソフト売ったのが悔やまれる…。
>>47 おお飲み屋から帰ったらレスが!
んー、じゃあ明日か来週開始を目指して準備してみるわ。
ちょっと漏れもSFC引っ張り出すかEMUでお話再確認かな?
おっと、マニュアル発見。ってこんなバックグラウンドストーリーだっけっか。
つーか細かいところはさすがに苦しいな…。
まー反対意見が出なければの話だけど。
ドーデもいいがマニュアルのティーファ(・∀・)イイ!
>>44 竜虎の県外伝に出てくる。簡単な英語がいつまでも
覚えられない香澄タソですか?
熱いな(w
ティーファ萌えが多いようだが、奴って主人公じゃなくてパーティメンバーのエルフとくっついたんだよな・・・確か
52 :
NAME OVER:03/04/24 02:48 ID:YPXKpU9z
え? そんなハナシだったっけ?
「あらよっと」とくっついた。
ルクスはサラ
サラはティーファと違って見せ場が少ないからな
見た目はむしろこっちのがイイんだが
またやり直してるけど、アックスは幼いサラを託されたそうだが
いいな・・・・
のぞきまくり、下着嗅ぎまくり
んー、やっぱ結構文章とかは変えたり、補完しないと話にならない…。
んー
承前
一人の青年の物語をしよう。その青年はとある世界、
とある大地に生まれ、数奇な運命にもてあそばれた後に
ついには父の敵を討ち、生れ落ちた大地を救った。
これは一つの大地の物語でもある、古語りにいわく、
聖なる大地そこにあり
かの地、いにしえより数々の伝説と神話が
語り継がれしところなり
あるものは夢をかなえんがために
あるものは血の匂いを求め
またあるものは名声を得んがために、かの地を訪れん
夢かなう者あれば、野に屍をさらす者あり
人々はかの地を”エレメン”と呼ばん
エレメンは大海に浮かぶ島である。その大地には魔法があふれ、
精霊の力に満ちていた。それゆえにはるか大陸から、この地を訪れ
た英雄も路傍の石と消えた人々が訪れ、そしてこの大地に同化して
いった。
エレメンにあふれる魔法と精霊の力は人々に良き力をもたらした。
人々は魔法技術による豊かな生活を謳歌した。魔の力はまた悪しき
力ももたらした。満ち溢れる魔法はあるいは悪意と結合して、あるい
は偶発的に結実し、魔獣、魔物となった。あるいは魔に取り付かれ
た人間も徘徊し、更なる人の悪意を淀ませた。
ある時、ある時代に頂点に達したエレメンの魔と精霊の力の場は、
本来ありえるはずも無いほどに特異的な存在を生んだ。リムサリア、
その存在を悪しきもの、魔帝、狂えるもの、様々な名で知られ、その
名を唱えることも忌み嫌われるその存在は、エレメンにとどまらず、
この世界をも滅ぼすほどのものであったと伝説に言われる。
それも昔語りの物語。リムサリアは古の勇者ファーネスによって大
地に封印された。強固に、精霊の力によって封じられた魔の結晶は、
後にファーネスによって立てられた王国レクスファートの北にそびえ
る山々の狭間に、今も眠るという。
エレメン島には、ファーネスをはじめ、いにしえの伝説の中で語られる
勇者たちが興した6つの王国があった。果たしてそのような勇者が実在
したのか?今となっては伝説が残るだけで、その真偽は定かではない。
いずれにせよ、何かにつけて王国間の争いは繰り返され、島全体にわ
たって戦乱が続き、今は、多くの街が廃虚と化していた。
運命を切り開く男がいる、天にそむく男がいる。
それは北斗神拳2000年の宿命
見よ。今、その長き血の歴史に終止符が打たれる!
_ ___ ,., __ _ __. _
__/ // rニ∠ '_ / .r' ゝ ` .' ・´ ネ
/_ // __/ /,∠ / / ───‐,,'===___===,'
/ // / _ , .7∠′ ' ァ/ ,=, ァ /Z,_'─'~__,.ゝ
_/ // / / _ ,-' / / / / //二 ゛ ゙二/
/ .// ' ‐ラ ̄ / / / ' /,-' //二.゙, ,゙二/
z三'__.//___/´ , .. -' / / // / ,...-' /
 ̄ ̄ ̄  ̄ ̄  ̄  ̄ ̄ ̄
カードマスター
>>54 見た目はどう考えてもティーファたんだろ!!!
ティーファ関係がどうなるのか気になる。
!! ∧_∧,、,
( ´Д ( (二( ̄ ̄○ ハアハア サラの着替え覗き中
/⌒\ / / |  ̄ ̄
/ \ / ノ
| /ー' '
↑ アックス
>>61 こら、てめー(藁
思わず
ティーファ→ユリア
サラ→リン
とかで話思い浮かべちまったじゃねーか。
さらのまんこなめたい
魔帝リムサリアを封じた勇者、ファーネスがうちたてた王国レクスファート。
その王都ビザンツはエレメン島でもっとも栄えた都市だった。街は海辺に開
けた港を持ち、交易に栄え、美しい町並みと王城で名をはせた。かつてその
美しい街で反乱が起こった。王に仕える宮廷魔導師のガルネールが突如と
して謀反を起こしたのであった。混乱の中国王ワグナグールは没し、その二
人の愛娘も行方知れずとなった。現国王であるガルネールはこのようにして
自ら王の座についた。今を去ること十数年も前のことである。
レクスファートの北東、森に囲まれた村ガーリアに住む青年ルークスは、
十数年前のガルネールの反乱で都を落ち延びた者たちの一人であった。
精霊の力をカードの形に結実させて行使する者、カードマスターであった
父と母は共に過日の氾濫劇にあってその命を落としていた。精霊の力に
通じ、剣戟の道に己をかけた父はレクスファート三騎士の一人として名を
はせていた。3騎士はそれぞれに都落ちし、ガルネールの軍と戦った。森
の町に陣を張った父は、数少ない味方たちと勇敢に反乱軍に立ち向かっ
た。精霊の力あればこそ一騎当千であった父はよく戦いを行った。しかし、
最後には友の裏切りにあい、母ともどもに闇に葬られた。あとに残された
のは、幼いルークスと1枚のカードだけであった。
それから十数年後、ガーリアの村は戦乱など遠い昔であるかのような平和
が続いていた。時に重税にあえぐこともあり、人身を徴用されることもあった
が、所詮誰が王都に居を構えていようと、領民には対して関係は無かったの
だった。
ルークスは父の記憶と、カードの力と英知をもとに、カードマスターの修行
に明け暮れた。 特になにか目的があったわけではなかった。敵をとるなどと
いう気概があるわけでもなかった。ただいつしか、ルークスは近隣にも知られ
る若きカードマスターへと成長していた。いつしか、ルークスの顔に浮かぶ、
重く暗い何かも薄れ始めようとしていた。この時にはまだ、自分にどんな運命
が待ち受けているのか、ルークスには知りようも無かった。
そしてそれは春の訪れと共にやってきたのだった。かつての、友と共に…。
第一章「旅立ち」
ルークスがその人影に気がついたのは、村の門の脇を通り過ぎた時であ
った。青い服に身を包んだ長身の青年がじっとルークスを見つめていた。
「ルークス、俺のことを忘れたのか?」
「……、アラン、お前はアランなのか?」
青年の名はアラン。ルークス同様に、かつてレクスファート3騎士と呼ばれ
た男の息子。そしてルークスの父を裏切った男の息子でもあった。アランは、
ガルネールの親衛隊の紋章を身につけていた。かつてルークスとその両親
の生活をずたずたにした男の忘れ形見であり、かつて親友であった男でも
あった。
「そんな目で俺を見るなよ。確かに俺のおやじはお前のおやじを殺した。しか
し因果は往訪するもので俺のおやじも結果的にはそれが原因で死んじまっ
た。今じゃ俺もガルネールに使える身だが、なに、結果的には施政を行うも
のとして働いているだけだ。いまさらそんな昔の話を蒸し返してもしょうがないだろうよ?」
「……」
「まあいい、今日はお前を探していたんだ。というよりカードマスターとしての
お前に頼みがある。知っての通りこのあたりは最近異常な魔物の発生が生
じている。我々の調査の結果、森の深部にあるバルニバ神殿、これは知っ
ているな?だだっ広い遺跡群だが、ここで何者かが召還を行っているような
のだ。力の場も遺跡の周囲で異常を示しているらしいのだが、こちらの手勢
では突破できない結界があるのだ。何しろ俺は騎士だ。剣戟にかけては自
信もあるが、魔法だの精霊だのの小難しいことはわからん。そこで、カード
マスターとしてのお前に、騎士団の調査隊として依頼をしたい。召還陣を守
る結界を突破し、できれば陣を封じてほしいのだ」
「……」
「どうだ、これは特にガルネールに組する話ではない。単に領民のためにこ
そなる話だろう?お前にしても特に背意をおぼえる話ではあるまい」
ガルネールの治める現在の王国体制に思うところはあるものの、結局の
ところ依頼を受けたルークスであった。
次回、「魔導士ティーファ」をお楽しみに。
ってこんな感じでいい?
↑
どんどん続けれ
モチロンティーファはエロくおながい
おお…かなり思い出して来た。
本当に有難い事だ。
続き楽しみにするよ。
ちょ、ちょっとまって!!今77がなんか言った!!(w
(AA略)
ティーファハァハァ。.
これ1レス分書くのにどのくらいかかるんだろう。
。
大丈夫か?無理すなよw
「さて、お目付け役とサポートをかねて魔術師を一人つけよう。余計な足手
まといにはなるまい。ティーファ!」
「……、はい、ここに」
どこへ身を潜めていたのか、白いマントに身を包んだ一人の少女が現れた。
「これがカードマスターのルークスだ。バルニバの神殿までの護衛と道案内を頼む」
「……、はい」
アランはルークスに向き直り、紹介を始めた。
「これは俺の部下でティーファ。魔導をよくつかいこなす。バルニバ遺跡内の邪悪な
祭壇までへはティーファが先導する。いいな?」
「ティーファ?どこかで聞いた名だな?」
「さあな、まあよくある名だからだろうさ。さて、それでは俺は別な用件があるのでな。
後日またここで落ち合おう。いいな?」
バルニバ神殿は、遥かに古くからそこにあった。緑なす森に囲まれ、
ドルイドたちが集うこともあるという。なかば地下にうがたれた通路が
縦横無尽につながり、僧房と思しき空間に魔獣の類が住み着く。
一説によれば、勇者ファーネス、あるいは王家に深いゆかりをもつ
地でもあるという伝説もある。かつては、時折王族がしのびでやって
きてはなにやら儀式を執り行ったとのうわさもあった。まあ、早い話
がだだっ広く、なぞの多い迷宮である。森の狩人もそこに近づくこと
は無く、思い禁忌の気配が漂う。その深部がどのような場所である
のかは、ルークスも寡聞にして知らず、といったところであった。
神殿の中は魔獣、獣、野党の類の徘徊する魔宮であった。騎士団
による掃討のあともあるものの、魔に犯されたものどもの数は尋常で
はなかった。立ちふさがる敵をルークスの操る風の精霊とティーファ
の魔導によってなぎ払い、彼女の先導によって行程は進められた。
『それにしても数が多い…』ルークスはひとりごちた。邪悪な召還陣
があるとは聞いているものの、この数は尋常ではなく、このような事
態をルークスが伝え聞いていないことは異常と思われた。
尋常でないのは神殿ばかりではなかった。このティーファという少
女もまたルークスの心を乱した。アランと別れてから後、必要最小
限の動きと会話はおこなう。しかし、整った、おそらくは非常に美しい
のであろう顔立ち、腰まで伸びた、少し昏い夕空色が混ざった金色
の髪に縁取られたその顔と目は、何の感情も表情も浮かべていな
かった。魔物に対する時にも最小限の動きと魔法を行い、まるで人
形のようだ、とも思わせる。一寸、魔導で形作られたモノなのではな
いかとも疑われるほどに、この少女には起伏というものが無かった。
それだけではなかった。ルークスは、この少女のことをどこかで知っ
ている気がしていた。おそらく気のせいには違いなかったが、それは
ルークスの気を散らせ、戦いを長引かせもした。
もっとも、ルークスにしてみれば、この程度の魔物夜盗の類などはお
そるるに足らぬ存在だった。これらのものどもにしたところで、魔に犯さ
れでもしなければ剣を使うカードマスターなどに襲いかかることなどけ
してなかったに違いなかった。カードマスターは戦いに赴けばカードに
刻み込まれた精霊の力、回路を用い、知覚も反射神経も極限まで拡
張され、その上に精霊の力による魔法も使う。ましてやルークスの持つ
カードはただのカードではなく、それ自体が一体の風の精霊であり、な
かば独立して稼動すら可能だった。かつてのルークスの父が一騎当
千であったのも、あなや誇張ではなかった。ルークスも、父に届いたと
はいまだ到底思えなかったが、そこらの傭兵、騎士などに引けはおさ
おさ取らぬだけの自信はあった。
しかもこの遺跡に巣食うものたちはいずれも土の力に属するもの
ばかりであった。ルークスの操る風の前には大地の力は流される
運命にある。本来力強く、大地に根を下ろし手ごわい存在であるも
のたちも、その属性ゆえにルークスの前には無力であった。
無論、そのようなことはアランも承知のことであったろう。だからこ
そのたった二人の探索であった。おそらく残った兵力は別の任務へ
と赴いているのであろう。一体このような辺鄙な地で騎士団が何を
やっているのか?ルークスにはうかがい知れなかった。
10数年前の簒奪から、一体どのような圧制が始まるものか、領民は
日々おびえた。しかしながら、その後のガルネールの施政はどうした
ものか存外に逸脱したものではなかった。元が魔導士だけにか、魔導
の研究には異常とも思える力を注いでいるとのうわさも聞くが、それ以
外には商業も盛んに奨励し、前以上に王都ビザンツは栄えているとい
う。隣国も数年前の戦争で疲弊しきっており、レクスファートに押し寄せ
る気配も無く、ガルネールもまたそこに攻め入るそぶりは無い。10数年
の時を経てようやく復興を遂げつつあるレクスファート、そして王都ビザ
ンツ、かつて剣の街であったそこは、今では魔法都市として名を馳せ、
栄えていた。
不意にティーファが立ち止まり、ルークスは現実に引き戻された。そこは
おそらく神殿の奥部の入り口であった。岩にうがたれた巨大な門中央には
無骨な岩の巨人がいる。
「こいつは精霊の力で動くガーダーだな。騎士団で敗れぬ相手でもあるま
い?」
ティーファは黙ってうなづいた。
「何でまた討ちもらしているのか…。奥へは行かなかったのか?」
「……」
「まあいい、アランにはアランの考えがあるんだろ?」
都合2体のガーダーを破壊したさきには、魔法施錠されたドアがあった。
ティーファの案内はそこで終わりだった。その両開きの岩戸には王家の紋
章が施され、ところどころ抉り取られたかのように傷ついている。邪悪な祭
壇が隠されているにしては妙にこぎれいな雰囲気のする場所ではあった。
ルークスはしばらく扉を調べた。
「内部から封印されているな。これでは通常の方法ではあけられまい……。
そうか、それで俺の出番というわけか……」
ルークスはティーファを振り返った。
「すこし集中する必要がある。周りに以上が無いか気を配っておいてくれ」
つまるところそれは精霊の力を組み上げた封印であった。おそらく太古の
カード使いたちによる仕事であったろう。すでに綻び、ほとんど機能していな
い。それでもカード、精霊の力を組み上げることのできるカードマスターなれ
ばこそこじ開けることもできようが、その素養の無い、またそれに加えてル
ークスほどに高度な精霊回路を行使できるものでなければ、こうして施錠さ
れてしまえば開けようも無いのが道理であった。
開封作業を行いながら、ルークスは疑念を抱いた。この場所の封印はとてつも
なく強力に張られている。この扉は、おそらく本当の封印のちょっとした隙間に当
たる部分であり、まあ単なる防犯設備に過ぎない。しかし、この岩戸周辺には、
そんなものは問題にならないくらいに堅い結界が施してあった。それはまるで、
外部からの進入を防ぐのではなく、この中にあるものを封じ込め、外に出さない
ためにあるかのようであった。本当にこの中に邪悪な召還陣、あるいは召還者な
どいるのだろうか?
いずれにせよ、この封印も、やはり遺跡、いやこの神殿に充満する土の力
によって形作られており、風によるインタラプトは比較的容易である。まして
ルークスのカードはそのような意味ではおそらくこの世界でもっとも複雑で高
度な風の精霊であり、それを持ってすれば、これもまた破れぬはずも無かっ
た。やがて精霊の力はキー全体にいきわたり、扉はルークスの制御下に置
かれ、そして開錠された。
「開いた。かなりうまくやれた自信はある。何者かが中にいたにせよ、開錠さ
れたことにも気がついていないだろう」
ルークスは振り返らずにティーファに話しかけた。
「……」
ティーファは無言で扉に近寄ってきた。
その時だった、ルークスの背中になにかちくりとした痛みが走った。
「うっ、今何か刺さったぞ?」
ティーファは表情の無い顔で、ルークスを一瞥すると、再び扉に向き直った。
「刺さるようなものは見当たりません。それよりも早く中へ」
「……」
ルークスは再び意識を集中した。扉が音を立てて開き始める。ルークスは腰
の剣に手を掛け、身構える。
と、ティーファの髪がふわりと宙に舞うのが横目に見えた。あっと思うまもなく、
開ききらない扉の隙間に吸い込まれるティーファ。無茶なと思うルークスも、しょ
うがなくその後を追った。
扉の中は水晶めいた輝きに多い尽くされていた。ほぼ半球状にうがたれた
玄室の中央にひときわ高い祭壇があり、そこに一振りの輝く剣が、ふわふわ
と浮かんでいる。
「これは…、精霊の力の結晶をうがったのか…?こんな巨大な…、なんて…」
その光景は圧倒的だった。この空間に充満する気の密度、それはおそらく
は中央に安置された剣のものだった。緩やかに渦を巻いて、周りを囲む結界
の中を気が循環している。
「誰だ!お前たちは?」
野太い声が呼ばわった。あまりの光景に圧倒され、気がつかなかったが、祭壇の
脇には二人の男が立ち、一人は愕然と立ち尽くし、一人はこちらをねめつけている。
立ち尽くしているのはくたびれた神官服に身をまとった壮年の男。
「一体……、どうやって扉を…?」
低い呟きがきんと静まり返った玄室に漂う。
もう一人は、背の低い、それでいてがっしりとした…、ドワーフか?声を上げたの
はこの小男のほうだった。腰には戦斧、全身を鎧で覆い、足腰は油断無く大地にす
えられている。神官服の男ともども、相当のてだれとみえた。現在の彼我の距離は
10メートル程度。おそらく神官服は神聖魔法を使うだろう。ドワーフはおそらく間合
いは狭い。しかもこの水晶の玄室の中では、おそらく大地の力を存分に得るであろ
う小人は普段以上にその力を発揮しそうに見えた。
94 :
ストーリーテラー:03/04/26 21:55 ID:1HOQvdj8
なんかそのままそのとおりに書けない…。
こんなもんで今日は勘弁
この男たちが邪悪な召還陣を?それは茶番めいていた。この場所とこの
男たちの雰囲気、それはとてもじゃあないがそんな馬鹿げたものではなかっ
た。ルークスは戦いの間合いを計りながら、疑念を捨てきれない。ここは、
脇に立ったティーファの魔法でけん制しつつ、天井でも使ったフェイントで、
背後を取るか…?そんなことを考えている最中、神官服の男が声を上げた。
「もしや、お前たちはガルネール配下のものか…?15年前にあの者には伝
えたはずだ」
それは深く力強く、そしてつかれきった声
「お前に協力する気は無い!と」
ルークスは思わず一歩前に出、そしていい訳めいて腕を広げた
「いや、俺たちは…」
「おしゃべりはそこまでよ」
ティーファの声がルークスの応えをさえぎる。無防備に二人の男に歩み寄る
ティーファの後姿。意外な行動に一寸動けないルークスの目の前で二人の男
が驚きの声を上げ、そしてその声はティーファの声にならない詠唱と魔力の
爆発によって打ち消された。
信じられない光景だった。二人の、それも相当にてだれとみえた男たちが、
無防備にさしたる抵抗もなく、少女の魔法によってなす術も無く昏倒している。
さらに驚くルークスを尻目に、ティーファは仰ぎ見るように、祭壇に浮かぶ剣に
向かって手を差し伸べる。
「この剣は私がいただきます」
剣は、それを無表情に見つめる少女の手に向かってゆるゆると降下していく。
そしてそれにつれて玄室の結界の均衡が破れ、やがて入り口からどっと風が
進入し、ルークスの視界を奪った。
やがて目を開けば、そこには剣を掲げ持ったティーファの姿。風に流れた髪の毛がゆっ
くりとたれ落ち、無造作に首を振る動作にあわせて元通りにまとまる。そして玄室の重圧
感と静寂が緩やかに失われた。中心の守るべきものを失い、玄室はただの空洞と化して
いく…。
「ちょ、ちょっとまて!!本当にこの人たちが魔物なんか操っていたとでも言うのか!?」
詰め寄ろうとするルークスに、無表情な瞳が向けられる。
「私はこの剣を返してもらうためにここに来た…」
「なんだって?」
わけのわからない答えに一寸虚をつかれたルークスの背に、聞き覚えのある声が響いた。
「その先は私が説明しよう!」
「アラン!いつの間に?これはどういうことだ?」
全身を青く輝く鎧で覆ったアランの姿があった。金属ががしゃがしゃと岩床
を叩く音が響く。
「さすがだなティーファよ。このカード使いをして、俺たちの気に気付かせない
とは…」
「なに?」
「まあいい、魔帝リムサリアを操る術が判明したのだ」
アランの表情は、逆光でよく読めない。
「リムサリア?あの伝説の?」
ルークスにはアランが何を話そうというのかわからなかった。
「今の世の中をどう思う?」
アランはルークスの答えを待たずに先を続ける。
「人臣は乱れ、魔の力はまったく持って野放し、魔物と戦におびえる人々。国々
は争いと欲に取り付かれ、大地は穢れ、親の無い子供らの骸は珍しくも無い」
アランは天井を仰ぐように顔を上に向けた。
「俺は王の命によってエレメンの様々な場所へ赴き、様々なものを見てきた…。
人という生き物は誰かが、導き手とならぬ限り、この馬鹿げた救いようの無い行
為の輪から抜け出せはしない」
「……」
無言でただ続きを待つルークスの前へ、アランは歩み寄り、そして言った。
「だからこそ、強大な力をもってしてこの世界を統一しなければならない。そし
て争いの無い世界を作り上げる。そのためにはとてつもない力とエネルギー
が必要なのだ」
「それがリムサリアだというのか?」
「そうだ」
アランは深々とうなずいた。
「リムサリアとは何か知っているか?俺にも小難しいことはわからん。しかし
それは強大な魔力の結集であり、底知れぬ混沌の渦なのだという。その力
をもしも人々の暮らしに役立てることができたなら、どんなことだってできる
だろう。貴族や王侯の武器、おもちゃと化している魔導の力によって、俺た
ちは争いの無い、飢えの無い生をまっとうできる」
アランはティーファに向かって腕を指し示した。
「そしてあの剣はリムサリアを制御するためにはどうしても必要なものなのだ」
ルークスは祭壇の脇に倒れ伏した男たちを目でちらりと見やった。
「ならば何故このような無体を働く?交渉で受け取ることも可能であったの
ではないのか?」
「理想には反論が必ずあるものだ。そのものたちはガルネール陛下の理想
に理解を示さなかったばか者たちの残党だ」
「かつての俺の父のような、か?」
「ルークス…」
しばし対峙する二人、やがてアランの剣が音を立てて鞘から引き抜かれた。
「幼馴染を手にかけることになろうとはなろうとなは…、いやカードマスターである
限りいずれは……」
誰に聞かせるでもなく独りつぶやくアラン。
「しょせんカードマスターの力はリムサリアの力とは相容れぬ存在。悪いがここで
お前には死んでもらう」
アランの剣が不気味な唸りを上げ始める。ルークスの神経が玄室全体に張り
巡らされ、臨戦態勢に入る。ルークスにはアランの力の程が読めなかった。カー
ド使い相手のこの余裕は一体なんなのか?魔と技との、そして知覚力を駆使し
たカード使いに対して、剣、魔剣であろうか?それで勝てると思うほどに腕を上げ
たのか?
「ふふっ」
背後から軽い笑い声が聞こえた。
「進入時に挿入した毒剤が効力を示し始めました」
ティーファの声に、開封を行った後の鋭い痛みを思い出す。
「なにっ?……、体が…、うご、かない!?」
全身が熱く、そして冷たい何かに犯されつつあった。剣が取り落とされ、精霊と
の精神のリンクが音を立てて崩れ去る。アランが近寄る足音、そして…
「さらばだ、悪く思うなよ」
抑揚の無い声と共に鋭い風を切る音が…、そして暗闇…。
ルークスの意識が途絶え、アランがまさに止めを刺そうとしていたそ
の時であった。
「危ない!!」
一人の男がアランの前に立ちはだかった。
「炎の魔性よ、神聖なるわが呼びかけに答え、神敵を打ち払いたまえ!!」
神官服の男のしゃくじょうが打ち振られ、アランの剣を受け流す。そし
て燃え盛る炎がアランの鎧を焼いた。
「なにぃ?」
驚き向き直るアランの視界ぎりぎり下から今度は戦斧が振り上げられる。
「おおおおおおおおぉぉぉ!」
「この死にぞこないどもがぁ!」
渾身の一撃が、剣と斧とのぶつかりあいが激しい剣戟の音を鳴らした。
たった一合の打ち合いのあと、アランはすくい上げるような一撃を浴びせ
ながら、間合いをとる。
「ティーファ!撤退シークエンスを!」
「はい、脱出いたします」
いつの間にか、玄室の扉に後退していたティーファが、なにやら呪文を
唱える。
「しまった!」
神官と戦士が追いすがろうとする中、不意に玄室は暗闇に包まれ、そし
てそれが収まった頃には、アランも、そしてティーファの姿も、かき消すよ
うにいなくなっていたのだった…。
第一章 終幕
おつかれさまです
エ、エロは・・・・?
これどのくらいかかった??参考までにキボン。
104=77?(W
>>105 うーん、いろんなことの合間にてけとーに打ってたから
ようわからんのです。
総計2.5時間くらいかなあ?多分だけど。
文章打つ時間より、ゲームして中身とか確かめるのと、
矛盾点とか、へぼんな点をどーするか悩む時間が長いような…
>>104 スマソ
普通にやってたらそこまで盛り込む余裕がなかった
っていうかストーリー通り進めたらエロなんて入るゆとりないだろ
なにせ出てくる女キャラ、揃いも揃ってみんな主人公に対して何の感情も抱いてないし
>>107 ルークスは 「ティーファのまんこ なめたい」 とか思ってるんじゃないかな。
>>108 トミノじゃねえんだからよ(w
ストーリーテラーはまぁあまり気にせづつづけてくれ。
余裕があったらティーファが階段でこけてスカートまくれたとか
入れてくれればいいんじゃない?(W
あまりそこにとらわれると気にしてかけなくなるしね。
2.5時間かなるへそ。結構早いきもする。
ちなみに創作版とかにも行ったりするのかな?
続きがむばって―。
ふむぅ・・・
まあ序章とここまできてシリアス路線だから、エロを入れ辛いだろうなぁ (泣き
ルークスって、何歳?
>>112 どうだろう?
ガルネール謀反のとき10歳とちょいとすると、おおよそ20とちょいだろうと推定
されるのだが。
ルークスは『負け犬』の一言で全てが説明できるイイ主人公だ
国語辞典 [ かーどますたー ]の前方一致での検索結果 1件
・かーどますたーべーしょん 【カードーマスターベーション】
エルフで抜くこと。
三省堂提供「大辞林 第二版」より
おいおい、エルフは男だろ、このゲーム
抜くなよ…
ティーファはアランに貫通され済み。
サラは、アックスが辛うじて手を出してないので可能。
サラの染み付きパンティを、ルークスがスーハースーハー
うわーん、2章終わったけど、話のつじつま上、どー考えても
最後までメッセージ見ないと整合が取れねーよこれ。
つーか、改めてみるとメッセージとか話運びとか無理ありすぎ(泣
つーか双子だろ双子、ルークス最初に気付けよ!!
でよ・・
アーウィンと初めて会った時にヤツは戦闘中だったが、
その時はダメージを80以上当てていたのに仲間になって期待して攻撃させたら、5〜とか6〜とか。
で、オカシイと思って装備を見てみるとやっぱなんも武装してないし。
お前な、、「女子供は危険だ」とか言っといて、お前は丸腰なのかよと問い詰めたい。。
それともナニか。
おめー、まさか仲間になる前に自分の装備を隠しておいて、
買って貰ったもんを後で売り払って金にするつもりだったのかと疑心暗鬼になるよ
このゲームやってると。買ってやった武具置いてったティーファも見ると。
外が騒がしいのぅ
↓
私見てきます
↓
きゃ〜〜〜〜
↓
女はもらった
123 :
NAME OVER:03/04/29 23:06 ID:kdfg5yAW
>>118 アラン以前にアーウィンに貫通されてます
/ ) / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
./ / | 女子供は危険だ!
/ / \_ / ̄ ̄ ̄
/ /⌒`⌒ヽ  ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄| 早く逃げるんだ!!!
./ /((`')从ノ , -つ \
/ / ,ゝ´Д`)i ./__ノ  ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄
/ \ / / ⊂_ ヽ、 〃⌒`⌒ヽ
.| へ/ / .\ \ i ((`')从ノ
| レ' /、二つ \ i,,ゝ ´Д`)
| /. . > ⌒ヽ
/ / / へ \
/ / / / \\
/ / レ ノ ヽ_つ キモイーナンカハダカダヨ!!!!!!!!
/ ノ / /
_/ / / /|
ノ / ( ( 、 ;´从 V∧)
⊂ -' | |、 \ 三 .W ;´Д`)
| / \ ⌒l / つ _つ
| | ) / 人 Y
ノ ) し' 三 し'(_)
(_/
だめだ
なんとか3章を終わらせて
話を進めたかったが…
おわらねー、っつーかじかんねー
しかしサラ関係はむちゃくちゃだな。
レジスタンス側もむぼうっつーかあほだし…。
今やると、俺ってそうとう脳内補間してストーリー美化してたんだなあ。
ってそれはそれとしてこのゲーム好きなんだけどさ(笑
アックスもさあ、素っ裸で石化してやがるんだよね。
あとネーミング超適当だよな。舞台からしてエレメン島…。
おまえらユーザーなめてんだろオイ
運命を切り開く男がいる、天にそむく男がいる。
それは北斗神拳2000年の宿命
見よ。今、その長き血の歴史に終止符が打たれる!
_ ___ ,., __ _ __. _
__/ // rニ∠ '_ / .r' ゝ ` .' ・´ ネ
/_ // __/ /,∠ / / ───‐,,'===___===,'
/ // / _ , .7∠′ ' ァ/ ,=, ァ /Z,_'─'~__,.ゝ
_/ // / / _ ,-' / / / / //二 ゛ ゙二/
/ .// ' ‐ラ ̄ / / / ' /,-' //二.゙, ,゙二/
z三'__.//___/´ , .. -' / / // / ,...-' /
 ̄ ̄ ̄  ̄ ̄  ̄  ̄ ̄ ̄
バーン
そういやアックスって石化したまま放置だっけ?
酷い主人公だ
↑ そりゃ、邪魔者アックスがいない内にサラとイイコトするためだよ
石化したアックスの隣で、イチャイーチャするルークスとサラ。
イチャイーチャ キャー ∧_∧
∧_∧∧_∧ (´д`;)
(; ・∀・)∀・*) ( ) ←石化中のアックス
(( Oノ へつ⊂ノ )) │ │ |
(_(⌒)へ_ノ (_(__)
>>128 残念ながら、アックスを石化解除しないとサラには会えない罠
第2章賢者レイノール
まず暗がりがあった。やがてうっすらとぼけた光がルークスの視界を刺
激し。小鳥の鳴く声がかすかに聞こえていた。ルークスはやがて自分の
目が薄く開かれていることに気がついた。
「ん……」
ルークスの口元から知らず声が漏れ、それに反応するかのように何か
床のきしむ音が聞こえた…。
「あ、……気が付いた……」
かすかに幼さを残した柔らかい声があがった。だんだんとはっきりとし
てくるルークスの視界には、見知らぬ天井、そして視野の端にはこちら
を心配そうに覗き込む一人の少女の顔があった。ルークスが、まだぼん
やりと醒めきらぬ頭をそちらへ向かって傾けると、口をつぐんで、すこし
面白おかしそうな様子で覗き込む少女の手が、ルークスに向かってちょ
こちょこと振られている。ティーファが微笑んでいる、ルークスはそう思っ
た。
「ティーファ…?」
思わず漏れ出でた声に、少女の顔がすこしこわばりを見せる。ルーク
スは重い頭を2〜3度振り、やがて苦労しいしい上半身を起こした。
そこはどこか見知らぬ一室の中、丸太作りの粗野なベットの上であっ
た。ルークスは目の前にちょこんと腰掛けている少女にむかって語りか
けた。
「ここは…?君はだれだ…?」
少女は首をすこしかしげ、軽く微笑を浮かべた。
「私はサラ。ここはおじ様のおうちよ?」
少女はじっとルークスの顔を見つめている。面食らったルークスがま
ばたきをしてしばらく黙りこくると、少女は口元を押さえてくすくすと笑う
と、ついで立ち上がりぱたぱたといずこかへと去った。麻色のスカート
がくるりと翻り、サンダル履きの足音が遠ざかっていく。そしてどこか部
屋の外のどこかからかすかに声が聞こえた。
「おじさま!目を覚ましたわよ!」
サラ…、ルークスにはそれがどこかで聞いた名前と相貌に思えた…。
先ほど?のティーファといい…、とそのようなことを考えあぐねた時に
ルークスは、それまでに起きたことにはっと気が付き思い出した。アラン
のこと、そしてティーファのこと、毒針のこと。ルークスは思わず包帯の
上からわき腹をまさぐった。
「っ!!」
鈍い痛みがルークス全身を襲い、手足のけだるさが舞い戻ってくる。
やがて重い、どたどたとした足音が部屋に向かって近づいてきた。入
り口に姿を現したのは玄室で出くわしたドワーフ。今は鎧っているわけ
ではないが、その腰には油断なく戦斧が下げられている。
「気が付いたか?」
野太い声が部屋に響いた。
「ああ…、あんたはあの時の…。あんた方はいったい…?」
無言でしばらくルークスを見つめた後、男の眉根が寄せられ、やがて
口が開かれた。
「それはこちらの言い分じゃろう?おぬしが何者なのか?何故あの封印
を突破してきおったのか?なぜ仲間割れしておったのか?聞きたいこと
は山とつむほどあるわ」
「……」
134 :
NAME OVER:03/05/02 10:36 ID:glfRERwT
e ero wo ・。・
135 :
muramura:03/05/02 10:42 ID:8F359O5p
,,,.-‐‐‐-..,,,
/ : : : : :ヽ _,..-‐‐-..,,,
l::;;-‐‐-:;; : : ヽ//-‐,,__ /: : : ヽ
l:l ヽ: : : : : : : : : : : : : ヽ
ヽ / : : : : : : : : ;-'^~~^'‐; l
~ヽ/ : : : : : : : ヽミ ll
/ /て^ヽ : : : :;;;;;;; : ヽ ,.ノ
/ |o ゝ,_ノ| ::/^'ヽヽ: :l'^~
‐/-,, ヽ( )_,,ノ |ゝ.,_ノ o.| :l
l ~^'' `‐' ヽ..,,_( )ノ :l
'''l^^~~~ ( -‐‐‐--l-
ヽ、 ,,,, `'''''^''''~ ~^'‐..,,_/
/ (:::::} ,,,, イ~''
l: ~~ {:::::) ::l
l: ~~ l
l、 l>
/^‐-,_____;,,,,,,,,,,,,,,,,___,,,.--ヽ
~‐‐'~ ^'‐‐~
見てみて!!丸見え!!
http://www.dvd01.hamstar.jp
136 :
NAME OVER:03/05/02 13:26 ID:CBMm3Kwn
↑ バカが。
ティーファとサラ以外の丸見えなんて、世界丸見え以外どうでも良いんだよ ハゲ。
137 :
NAME OVER:03/05/02 18:34 ID:UldS+7kl
ルークスは童貞
漏れも童貞。
なんか変な方向になってるな。
テラーガンガレ。
ルークスはティーファとエロに及んではいけない
告る前にフられてこそルークス
141 :
NAME OVER:03/05/03 19:53 ID:orDzQKOA
これだけエロを妄想させるゲームも珍しいな。
そこへ、横合いからひょいと先ほどの少女、サラの顔が、ルークスの
視界に飛び込んできた。
「叔父様!病人にそんなきつく当たるもので無くってよ?」
ついでなにやら湯気の立つ薬湯めいたものが入った素焼きのうつわ
が、にゅっとルークスの鼻先に差し出された。
「はい、どうぞ」
「姫!…!」
カップを受け取り、口元に運ぶルークスの手がつと止まった。ルーク
スは男の不用意な一声に、この娘の正体?に気が付いてしまっていた。
『ティーファ、サラ、ガルネール、そして父の記憶…。この娘は、そして
ティーファはおそらく…』
見ればサラはティーファとそっくりだった。今思えばティーファに出会っ
たときにそれと気が付くべきであった。アランの自然な挙動にだまされ、
とんでもないところに首をつ込んでしまったものだと、ルークスは臍を
噛む心地であった。何も気が付かぬ振りをしようにも、すでに全身がい
まの男の不用意な発言に反応してしまっている。
男とルークスの間ににわかに緊張が走っていた。
ルークスはゆっくりとカップに向けた顔を上げ、ドワーフ小人に面を向
けた。ドワーフ小人はじりじりとサラを後ろにかばいだてし、手は腰の戦
斧にかかっている。精霊なし、得物なし、しかも手負いの状態で何とか
できる状態でもないことは明白であった。
「姫!…!」
カップを受け取り、口元に運ぶルークスの手がつと止まった。
ルークスは思った。
「上手く株を上げれば、逆玉の輿も夢ではない。
アワヨクバ姫とやれるチャンス・・・・ 俺にもツキが巡ってきたか??」
「叔父様!」
サラが小声でドワーフ小人の手にすがりながら眉をひそめている。
ルークスはドワーフ小人とサラの顔を困惑気に見つめた。ルークスに
聞こえるか聞こえない程度の声で、ルークスをかばうサラの声と、そ
れをたしなめるドワーフの低い声が響いている。ルークスは不意に奇
妙な慨視感に襲われた。ドワーフの、その毛むくじゃらな顔と腰に吊る
された戦斧、太い節くれだった腕…。その時、再びルークスの心中に、
はっと来る何か、記憶のそこにあった懐かしい記憶が呼び覚まされた。
「……!あなたは…、俺は…、あなたに会ったことがある…?」
いきなり不審な挙動を取り始めたルークスに、ドワーフ小人とサラの
視線が集まる。ルークスは目を見開いたまま、独白を続けた。
「貴方は…、アックス…、そうだ三騎士の一人アックス…」
ルークスは記憶が次々と甦るのを感じた。
「そうだ、おぼえていませんか?あなたが父をたずねてきた時に、俺を
抱き上げたことを…」
ドワーフの顔が怪訝気にしかめられ、そして逡巡するかのように、目
が宙を泳いだ。
「ザハン…、ザハンの息子…?」
男の手が懐に入り、一枚のカードをつまみ出した。
「…っ!」
それはルークスのカード、風の精霊であった。ドワーフ小人、いやレ
クスファート3騎士と呼ばれた男たちの一人、アックスは、カードとルー
クスの顔をしげしげと眺め比べた。
「そうか、お前はルークスか…。あの時の坊主が…、よくまあ無事で…」
「はい、何とか落ち延び、父の形見だけを頼りに…」
「そうか、近頃ガーリアのあたりでうわさになっておった精霊使いとはザ
ハンの息子じゃったか…」
もっとも、それでルークスとアックスの間の疑念が晴れたわけではなく、
ルークスは日暮れ時までそれまでの状況を説明し、ようやく、身の潔白
と、犯した罪をアックスに納得させることが出来たのであった。
「一体何が起ころうとしているのですか?アックス。俺には何がなんだか
さっぱり…」
アックスはしばらく、顎を覆うひげをしごきながら、うつむき、そしてにわ
かに目をらんらんと光らせながら語り始めた。
「あれはもう10年以上も前のことじゃ。ガルネールが王に叛旗を翻した時
からすべては始まっておる。ガルネールが何故謀反を起こしたか、知っ
ておるか?」
ルークスは頭を振った。
「ガルネールは、太古の封印を解き、魔帝を復活させようとしておるのじゃ。
あの謀反は、王家にそれの実行を迫るガルネール、そして奴の魔力によ
る軍隊との攻防戦じゃった。お前の父ザハンもまた、わしらと共に戦い、
そして最後には…」
アックスは言い難気に言葉を濁した。
「しかしてガルネールは、王座の簒奪は果たしたものの、真の目的である
魔帝の復活を行うことはできんかった。なぜならば、亡きワグナール陛下
は、あやつの翻意が発覚したその時に、封印を解くに必要だそうなものを
、そこにおわすサラ姫、そしてティーファ姫、そして神殿に託し、王都を脱
出させなすったのじゃ。わしはあれ以来王意に背かぬよう、こうしてサラ
姫をお守りし、そして何時か姫がビザンツの城へとご帰還なされることを
お手伝いすることを夢見ておる」
「ではあの水晶の剣も…?」
「そうじゃ、あれは神殿の預かる神器の一つ。かつて英雄ファーネスがリ
ムサリアを封じた時に使ったといわれるものだ。あの玄室の結界は、ザ
ハン亡き今は破られるはずも無いものだった…」
「……」
「ともかく、奴にとっての機が熟したのであろう。ガルネールは再び魔帝
の召還を執り行おうとしているという。わしらに出来ることは、奴が必要と
しているものをきゃつらの手から守ることだけなのじゃ…」
アックスは忌々しげに台詞をはき捨てた。
「……、すみません、俺はなんということを…」
ルークスは頭をたれ、堅く目を閉じた。ルークスは、アランにうかうかと
利用された自分が恥ずかしかった。あまつさえ、ティーファに心許し、無
様な醜態をさらしたことも、ルークスの羞恥心に火をつけた。
「俺は、俺はどうしたら…」
目を閉じて自問するルークスの手を何か優しい手触りが包んだ。まぶ
たを開いたルークスの目の前に、サラの貌があった。
「……!」
サラはルークスの手をとり、ゆっくりと言い聞かせるように話し始めた。
「自分を責めないでください。自分をせめても、何も変わることはありま
せん…。ね?だからそんな顔をしないでください」
サラの、すこし困ったような、優しげな瞳が、ルークスをじっと見つめて
いた。しばらくの間、アックスが咳払いをするまでの間、沈黙が続いた。
サラの手がルークスのこぶしから離れ、その顔がついとルークスの前を
離れる。後ろ手に、すこし前かがみになって、後ずさりながら、サラは再
びルークスに微笑みかけた。
「落ち着きましたか?」
「え、ええ…」
落ち着くというよりも、ルークスは突然の出来事にすっかりどぎまぎし
ていた。
どーでもいいがエロテラーも頑張れ。
しかし、あらためてプレイして思った。
アックス:サラの関係とアーウィン:ティーファの関係は等価なのな。
こうしてみると、レクスファート王家はもともとカードマスターの血筋だし、
多分事後のルークスは王家に組みこまれるしかねーよな。
俺的には、双子の姫君両方もらっちゃうパターンかな?
この当時カード・・・。
今カードマスターが出たら
遊戯王のぱくりとかいわれんだろうけど・・。
言われないだろ
今でも似たようなゲードあるけど、特に言われてないし
152 :
NAME OVER:03/05/05 23:47 ID:ZT9k3gs4
153 :
エロテラー:03/05/05 23:53 ID:ZT9k3gs4
「落ち着きましたか?」
「え、ええ…」
落ち着くというよりも、ルークスは突然の出来事にすっかりどぎまぎしていた。
「ああ もう少し握っていて・・・」
サラの気遣いなど毛頭感じることなく、そう心の中で呟くルークスであった。
154 :
エロテラー:03/05/05 23:56 ID:ZT9k3gs4
>>149 漏れにはストーリーテラーほどの文才も無いよ・・・
>>149 >アックス:サラの関係とアーウィン:ティーファの関係は等価なのな。
いや、恋愛感情あるかないかの差は大きいかと
>>155 いやいや、この連載をやるために台詞の全チェックしたが、実は、ゲー
ム中にはアーウィンとティーファの間の関係を匂わす表現はまったく無
いよ。まあ、エルフのおにーちゃんに育てられたら…、てのはわかるがな。
つーかこのゲーム、台詞とか読めば読むほどに、恋愛関係につながる
表現は皆無だ。どうとでも取れるようになっているよ。
しかし、まあガルネールも、何のために魔帝復活させようとしてたんだか…。
ストーリーとかほんとに超適当だよ。この先は台詞を元にバックグラウンド
を考えないと…。しかも召還されたリムサリアはなんかもー明らかにいっ
ちゃってるっぽいしさ…。
>エロテラー
いや俺も普段は文章とか書いたことねえよ。以前にちょろっと似たよな
ことを別のゲームのスレッドでやったことがあるだけ。
文芸板とかも逝ったことねーって感じ。
157 :
ルークス:03/05/06 13:28 ID:M1yy/cYE
ティーファのまんこ なめたい
結局、アックスも詳しい話が出来るわけではなかった。これからどうす
るのか、一体何が起ころうとしているのか、ルークスにもアックスにも、
見当も付かなかった。しばらくの沈黙の後、ルークスはアックスに告げ
た。
「俺は、レイノールのところに行こうと思います」
アックスは、しばらく話が飲み込めなかったのか、目をしばたかせてい
たが、やがて眼を見開いてルークスに詰め寄った。
「レイノール?賢者レイノールの居場所を知っているのか!?」
ルークスはこともなげに続けた。
「はい、レイノールは俺の師匠であり、ある意味、育ての親みたいなもの
ですから」
アックスは感慨深げに、ルークスを見つめた。
「レイノールか…、確かにレイノールなら何かしら道を示してくれるやもし
れんな」
レイノールは、迷いの森の奥、結界に囲まれた庵に隠遁している。ルー
クスは西の峠を越え、赤い谷を使って街道を迂回するルートでレイノール
のものとへ行き、状況に対する意見を求めたいことを語った。
「叔父様…?」
ふとサラがアックスに、ルークスには聞こえない小声で、何事かを語り
かけた。にわかにアックスの顔色が変わり、二人は何事か争い始めた。
しばらく押し問答が続いていたが、やがて、アックスが折れる様子でそれ
は終わった。何事かといぶかしむルークスに向かって、サラはにこやか
に宣言した。
「レイノール様のもとへは私も同行させていただきます」
「はぁ?」
(゚Д゚)ハア? ← かとおもった。
ストーリーテラーは今ここ以外でも出没してなんか書いたりしてるの?
まぁさすがに連載をいくつもできるわけはないだろうけど。
俺カードマスターがでるときに配られたでかいチラシ
いまだにどこかに持ってたな・・・.
いいや、やってないよ。
ヘラクレス3とかはチャレンジしてみたいけどなー。
あれはネタばれしたくない気持ちのほうが強くて駄目や。
しかしカードマスター実機で久々にやったら遅くて涙出そうになったよ。
なんつって遊びようのパワフルマシンでウェイトはずしたら何がなにやら…。
ちといそがしくなってきたので、のろくなるけどかんべんな。
(前にやったカオスエンジェルスは3ヶ月くらいかかった上に、所詮素人へぼかった)
3章の鉱山難しくてクリア出来ん!
165 :
動画直リン:03/05/09 17:34 ID:3pddXI0Y
おお、カオスエンジェルススレでやってた人か!
ルークスは思わずベットの上で腰砕けになった。
「大丈夫、私、魔法には自信がありますから!」
サラの手は胸の前で力強く握り締められていて、
「いや、街道も使えないし、迷いの森は危険極まりない場所だし…」
「充分に戦えますよ。なんと言っても叔父様直伝ですからね」
ちっともルークスの話を聞いてくれない。長くなりそうだと判断したのか、
アックスが横から強引に割り込んだ。
「姫を頼んだぞ、ルークス」
結局、今はここを離れられないというアックスを残し、サラと二人、迷い
の森を目指すルークスなのであった。
ドワーブン峠には、かつてドワーフ鉱山の町、北の山の坑道から金属を
ビザンツの都へと輸送した旧街道が走っている。鉱山が原因不明の氷結
によって閉ざされて以来、通るものもなく荒れ果て、魑魅魍魎の跋扈する
ところである。魔力場のゆがみもひどく、魔獣の類も多い。もっとも、ルー
クスにとってここは幾度も通った道である。かつてレイノールに師事した
ルークスは、森の村ガーリアと迷いの森の間を幾度も往復していた。か
つては命からがらに通り抜けたこの旧街道だったが、精霊を使いこなし、
剣技の腕も上がった今では、なかば陰行しつつ、見敵すればこれを打ち
払い、進むことに造作は無かった。
ルークスと表情も明るいサラは、旅の道連れとしては悪くなかった。が、
魔獣に出くわすたびに、ルークスはその頭を抱える羽目になった。先に、
ティーファとバルニバを探索した折には、先鋒はあくまでルークスであり、
ティーファは魔法による援護、補助、攻撃を行った。がサラはといえば…。
「ルークス!敵です!」
「…!」
敵がいることぐらいはルークスにもわかっていた。が、そこにいるのは
所詮下級の魔獣であり、街道までには這い出てきていない。ルークスと
してはここは下手に刺激するよりは気配を絶って素通りするつもりであっ
た、が…。サラは、とっくにウォーハンマーを振り上げ、牽制に魔法を一
発ぶち込んでから敵に踊りかかっている…。いやは!ルークスは頭を抱
えつつ援護に回り、また一匹の魔獣が「浄化」されるのであった。
峠を越え、迷いの森の端を迂回しつつ紅い谷へ入る。それがルークス
のいつものパターンである。レイノールの隠居小屋には、峠から直接に
は、行くことが出来ない。森を裂く谷間の、比較的安全といわれる場所を
抜けて、谷の向こう岸へと渡らなければならないからだ。もっとも、ここま
でくると、ほとんど人が分け入るような場所ではなく、道なき道を、目印と
方角を確かめつつ進むのみであった。
「ルークス、人がいます」
突然サラが遥か前方を指差した。言われなくてもルークスにもわかっ
ていた。前方の岩のそばで、何者かが魔獣に襲われている。
「キメラだな…」
「助けないと!」
サラはもう臨戦態勢で駆け出そうとしている。ルークスは、またか、と内
心ため息をつきつつその後を追った。
行き着いてみれば、あらかた勝負は付いていた。意外なほどに軽装な、
金髪の男が、キマイラの塊を相手に長大な剣を振るっている。混沌の魔
と獣たちが交じり合った化け物たちは、鮮やかな剣技と体さばきで、その
男に触れることすら出来ず屠られつつあった。
「手を貸します!」
サラの叫びに男がちらりとこちらを見やった。
「……!」
一寸男の動きが止まり、キメラの振るうつめがその顔を掠め、一筋の血
が流れた。ついで、男の目がぎらりと光り、何事か呪文がつむぎだされる。
次の瞬間には、キメラのいた空間には凍てついた針のような冷気が吹き
荒れ、やがてぼろぼろとキメラの姿かたちが崩れ去っていった。
うい、今日はこんなもんで。
2章がなかなか終わらない。3章は話的には短いんですぐ終わりそうなんだけどな。
>>164 実機であそこはつらい。MP気にせずバリバリ魔法で進むのと、
MP使い切ったらそく魔法で帰還しつつ装備を整えるって感じか?
アックスのばかたれが石化してる通路以外の意味ないところが広すぎ。
大体あのおやじ何しに鉱山へ行ったのやら。
>>166 ういっす。その節はへぼくて正直すまんかった。
今読み返すと顔から火が出そうっす。
ヘラクレス3も昔友達に借りてやってたけど
どこいって良いかわからなくなって挫折したんだよな・・.
確か大陸の右上?のほうに行きたかったんだが
船でも陸でもどこ回っても行き止まりになってたような・・.
話はいいと聞くのでラストどうなるのか知りたかったんだが
たぶん永遠の謎になるんだろうな・・・・.
映画のゴーストみたいな感じなのかとか何となく思っている事にしたんだけども・・.
カードマスターってレギュラーキャラ誰かしんだっけ?
・・ああ,ストーリー読んでいけばそのうちわかるか(W
「大丈夫ですか?」
剣を片手で地面に突き立てたまま、振り向かない男に、サラが声をかけ
た。男はしばらく荒い息をついていたが、やがてルークスとさらに向き直っ
た。すこし日に焼けた金の髪の間から垣間見える涼しげで切れ長な瞳が
、サラの顔をじっと見つめる。顔の輪郭には不自然に長くとがった耳がの
ぞいている。エルフか!ルークスは驚嘆して、その初めて見る長命な種
族を見つめた。
「どうかいたしましたか?」
サラがすこし怪訝な声でたずねる。もっとも、笑顔は絶やしていない。さ
らに言うならば、ルークスが見たところ、戦いのさなかでもサラの笑顔は
絶えない…。
「……、いや…。お前たちこんなところでお散歩かい?女子供にはここら
は危険すぎる。戻ったほうが良いぞ」
男は澄んだ声で妙に毒のある口調で言った。ルークスは男の挙動に、
特に奇妙なものでも見るかのような目で、サラを見ている姿に不審をお
ぼえつつ応えた。
「この先にどうしても行かなければならないので…」
男は以前サラを見つめながら、何事か考え込む風だったが、やがて静
かに頭を左右に振った。
「そうかい…、まあせいぜい気をつけていくことだ」
不意にそんなことを言うと、男は足早に、二人を避けるかのように先へ
と走り去っていった…。
「変わった方でしたね?ルークス…」
サラはすこし顔を赤らめている。確かにあの顔と目であれだけ見つめら
れると、自分でも赤面したろうな、ルークスはそんなくだらないことを考え
ていた。
さらに先へ進んだところで、サラはまたやらかしてくれた。にこやかに、
「ルークス!敵です!」
などと叫び、突っ込んでいくその先にいたのは、なにか食欲でも満たす
ためにたまたまさまよっていた巨大な影。サラを見つけてとたん、そのど
ろどろとした額にうがたれた唯一の眼で空を仰ぎ、愉悦と勝鬨の雄たけ
びが、あたりの空気をびりびりと振るわせた。
「最悪だな…」
ルークスは心のそこからため息をついて、風の精霊の力を目いっぱい
展開させ始めた。
そこにいたのはいわゆるサイクロップス、単眼の巨人である。巨人といっ
ても魔のよどみが魔獣化する代わりに巨人の形に凝結した代物ではあ
る。主に大地の力が集中的に働いた結果洞窟などで発生するものだ、と
ルークスは聞いたことがあった。普段は洞窟内にいる代物で、動きも鈍
い。ただしそのパワーはどこからどう見ても、そんなに気楽に戦いを挑む
ような対象には含まれないそれである。よほどの理由が無い限り、ルー
クスならば間違いなくやり過ごす相手だった。なにもこんな化け物に自
分から襲い掛かることは無いのだろうに…。
一体アックスはこのお姫様にどんな教育を施したというのか?ルークス
は心のそこから疑問を感じた。
とは言え、土の力には風の力。時折ひやりとすることもあったが、サラ
の神聖魔法とルークスの剣、それに精霊の力は、着実にこの単眼鬼に
ダメージを与え、やがてサイクロップスは悲しげな咆哮をあげながら、
くるりと方向を変えて、谷の狭隘な地帯へと逃げ去っていった。
「追わないのですか?ルークス?」
サラだけがまだまだ元気な様子だった。ルークスはがっくりと肩を下ろし、
ここは一言きちんと言っておこうと決意した時のことであった。
「たいしたものじゃないか」
すこし意地悪げな、涼しい声が響いた。ルークスはあわてて声のほうに
向き直った。よほどうまく気配を絶っていたのであろうか、サイクロップス
とサラに集中してたために、ルークスの索敵はすっかりおろそかになって
しまっていた。
「あなたはさっきの…」
「アーウィンだ」
男はルークスの言を、片手を上げて制すると、矢継ぎ早に言葉をつむ
いだ。
「この先にすこし手ごわい奴がいる。お前、精霊使いだな?本当は俺一
人でも突破できるのだが、先を急ぐ。どうだ?ここは手を組まないか?」
ルークスはじっとアーウィンの顔を見つめた。このアーウィンという男、
ルークスにはどうやら敵ではないように思えた。しかし、サラの顔をちら
りと見たあの時、確かにアーウィンは激しく動揺していた。やはり王家に
由来のあるものなのだろうか?それにエルフ、森に住まう長命で閉鎖的
な種族がなぜこのような荒れ果てた土地にいるのだろうか?迷いの森は
魔の瘴気が渦巻く場所。こんなところに澄み切った土地を好むというエ
ルフが何故いるのだろうか?ルークスはしばらく考えた末に結論を下し
た。
「わかりました、ご一緒させていただきましょう」
「ありがたい」
アーウィンは即答すると、片手を差し出してきた。長大な剣を振るうにし
てはやわらかくほっそりした指先が、意外なほどの力でルークスの手を
握り締めた。
「鍛えていないな?」
アーウィンの口の端がにやりとした笑いを浮かべた。サラも状況がわ
かっているのかいないのかにこやかに二人の様子を見つめていた。
◆閑話休題
アーウィンもさ、ティーファ育ててたわけでしょこいつ。
がきの頃から世話した娘とそっくりな顔の娘がいんのに、
何の反応もしないんだよね。気付けよな、もー。
ていうかイコリナおばさんってなにもんだよ(笑
まあ、イコリナおばさんで外伝とか出来そうだけどさ。
実は3騎士+アーウィンに囲まれていた少女がアーウィンになびいて、
その後エルフの集落にいついたとか?なんか熱い話が出来そうじゃないか。
しかもエロありの。ってエロは書いたこと無いからなあ…。
>>173 いまでも手に入らないことも無いから、電池交換してチート使って、いきなり
経験値65535とかでやると良いかも。あれは良い。良い話ってんじゃなくって、
自分が入り込めるって言うか?
あと一応主要キャラの一人は死ぬな。一応主要キャラってのが。
>>172 アックスの通路以外に必須のルートは無いの?
◆攻略回答
>>181 無い。全部行き止まり。ただしそれなりにやる気なさげにアイテムはおいてある。
このゲーム、レベルが60で打ち止めなんだよな。
なんて中途半端なんだ
>>182 アックスのいた通路忘れた(泣
何番目やねん・・・
◆攻略回答
>>184 とりあえず右から2番目くらいだったと思う。
左から行くとひどい目にあう。
ガンガレ
>>186 氏ヌナイキロ!ドウシテモ氏ヌナラ俺ニ85円クレ!(W(メントス買ッテクル)
>>180 番外としてエロもがんがって作ってくれい・・・
ストーリーテラーは実際にゲーム進めながら
ストーリーかいてるの?
だとしたら大変だ。
RPGだからねー
かなしいときー
久々に立ち上げようとしたら友人にSFCかしたまんまだったときー。
◆閑話休題
>>189 このゲーム、頑張れば1日で終わるから、そんなにそこは苦労してないな。
つーかもう、最終章手前までは一応ざっと見直せたよ。
それより書く時間が取れないのと、今書いてるところがどうも燃えないのでなー。
進みが遅い…。
しかし魔界の使者とか出てきちまうけど、なんか意味のわからない存在だ…。
>>188 じゃあ本編終わったら、
「ルークス、姉妹妻編」
「3騎士物語 イコリナ編」
か(w
>>190 イキロ…
1日で終わる?
そうだったか・・・・・
なんかMAPとか知ってれば結構簡単なのかな??
迷路は長かった気がしたが
大体通路ばかりだったような・・・10年くらい前なんで・・(W
3Dダンジョンで迷路より部屋が多いって
SFCのウィズ6くらいしかしらんなぁ・・.
あれなんかすごく面白かった気が・・・
エロテラー期待上げ
道すがら、アーウィンは「手ごわい奴」について説明を始めた。
「この先に、迷いの森に上がれる場所がある。そこを抜けたいのだが、そ
こに奇妙な奴がいついている。身の丈は1間半程、炎の力をまとってそこ
にただ突っ立っているのだが、どうも谷間を上がろうとする者を焼くような
のだ。俺一人でも何とかなることはなりそうなのだが、ちと時間がかかる。
俺は氷炎の魔法と魔剣で奴の魔力を削ることは出来る。が、いささか決
定打にかける」
アーウィンはサラを見やって続けた。
「お前水流の魔法が使えるな?お前はそれを使って援護をしろ。そしてお前、」
アーウィンはルークスをじっと見つめた。
「お前、精霊が使えるな?ならば、おそらくはあれをどうにかできるはずだ」
「…?」
ルークスは怪訝な顔で、アーウィンを見やった。
「まあ良い、行けばわかることだ」
谷の分岐の一つ、なだらかな土砂の斜面。そこは谷間を上り、森の向
こう岸へと続く唯一の入り口であった。紅い谷はもともと、道を知らぬもの
が行けば必ずガスと硝煙にやられて命を落とすと言われる場所で、とこ
ろどころに間歇的に吹く熱い鉱泉や、はまると抜けることの出来ない沼
地などが、乾いた大地にうがたれている場所であった。その場所はもと
もと、森の植物が、谷間に進入しようと試みるためか、いくばくかの涼風
と、緑が見え始めるとばくちであるはずだった。
しかし今、その場所は谷間の深部以上に乾き、焼けた土の匂いと、乾
ききった熱気が立ち込めていた。
「風がおびえている」
ルークスは立ち止まり、誰に聞かせるでもなくつぶやいた。風の精霊を
通して感じるあたりの空間はゆがんでいて、肉眼では何も無い路上の一
点に真っ赤に輝くうごめきが渦巻いていた。
先導していたアーウィンはルークスに向かって肩越しに振り返り言った。
「みえるか?」
ルークスは軽く頷き、口の中にわいてきた唾を飲み込んだ。
「私には見えません。けれど…、すごく大きな魔力を感じるわ…」
「そうだろうな。だがじきに見えるようになる。そら!」
アーウィンが注意を呼びかけると共に、ルークスの視界の中で、赤い渦
が轟々と震え始める。
「くるぞ!」
アーウィンが叫び、まえへ駆け出した。
「!」
ルークスも剣を構えて駆け出す。精霊によって拡張された意識を渦巻
の中心に集中させ、炎の気配の隙間を縫う。サラが背後で何事か詠唱
を始めるのが聞こえ、やがて前方の空間に肉眼でもはっきりと見えるほ
どに紅い炎が渦巻き始めた。何者か炎の力が凝結したような存在が風
の精霊を通して、ルークスにおびえを運ぶ。
「Oho--------!!」
言葉にならない雄たけびと共に幾条もの炎の揺らめきが渦から飛び出
し、まるで鞭のように、アーウィンとルークスに襲い掛かった。
「援護しろ!」
アーウィンは一声叫ぶと、何事かつぶやきながら炎の固まりに切りかか
った。アーウィンの剣が青白く輝く氷炎をまとい、突如出現した炎の豪腕と
交差する。激しい水蒸気と熱気が吹き荒れ、やがて炎の中から、炎の巨
人とでも形容したらよいのだろうか?何者かがその姿を現した。強烈で純
粋な炎の意思、そして力…。
「これは…、炎の精霊!?」
ルークスの口から驚きの声が漏れる。
「やはりそうか!!」
呼応してアーウィンの叫び声が聞こえた。ガルネールの叛乱以来、そ
の所在が謎とされていた炎のカード。その力の象徴たる炎の精霊。今
ルークスたちの前に立ちはだかっているのは、まさしく炎の巨人、火の
精霊であった。
ガムバレ
戦いはアーウィンが攻め、ルークスはその補助、サラは後方から魔法
支援といった格好で進んだ。炎の精霊のパワーは強大であったが、無
目的に振るわれる力に統制はない。ただ、それにしてもまったく持って衰
えることの無い暴力的な力は、一体なにかしらこちらの攻撃の効果があ
るものかどうか疑わしかった。ルークスの見るところ紅い谷のそこに流れ
る地殻の熱気がとめどなく精霊を強化し、力を強めていた。
「ルークス!隙を見て封印しろ!」
アーウィンが叫ぶ。言われるまでも無く、ルークスは周到に陣をはり、
精霊の封印を行おうとしていた。だが、炎の精霊の力の供給源を断たぬ
限りは、炎の力と相性が悪い風の精霊を利用した封印は難しい。
(中略)
戦いは終わってみれば、あっけないものだった。サラの魔法で森の力
を谷間に誘導しながら、アーウィンが精霊を弱らせる。そうして、炎の精
霊力の供給を絶った状態で、ルークスがこれを封印した。
「精霊が人を襲うとはな…」
戦いの痕残る森の入り口でアーウィンが、一枚、あっけなく残されたカ
ードを見つめて言った。ルークスはしゃがみこんでそれを手に取り、陽の
光にかざしてみた。
「かなり痛んでいる。でも修復できないほどじゃないな…」
アーウィンは肩をすくめ、小さく鼻を鳴らした。
「まあ、カード使いでない俺にはなんともよくわからんが、そいつはもう大
丈夫ってわけだ」
「ああ、何があったのかはわからないけれど、今後はこいつもきっと役に
立ってくれる」
ルークスは、カードの起動部分を簡単に封じ、懐にしまった…。
森に入ったところでアーウィンとの別れが待っていた。結局アーウィンが
何者なのかは知れず、ただ森の道無き奥底へ、身軽に、大剣をしょって
消えていくその行方もまた、ようと知れなかった。
「行こう、サラ」
ルークスは、重い腰を上げ歩き始めた。レイノールの庵へは、まだかな
りの難所と道程を残していた…。
「これがレイノール様のお住まいですか…」
ちょうど峠を越えたあたりで、唐突に姿を現したその巨木を、サラがぽか
んと見上げている。それもそうだろう。こんな巨木は、迷いの森の深部出
なければそうそう見られるものではない。いや、人が分け入ったことのな
いという最深部にでも行かなければ、決して見ることはかなわないだろう。
何層にも重なる枝葉の奥に見え隠れするねじくれた幹の周囲は、どこま
でがその木本体なのか知れぬほどに緑が生い茂っている。比較的くぼ
んだ地形と、山々の影によって、外界から巧妙に隠された一本の老巨木、
それがレイノールの住まう場所であった。
「ここからは比較的安全だ。だが先は長いぞ」
まだ呆然と巨木を見つめるサラが、あわてて追ってくる足音が聞こえ
ていた。
ストーリーテラーはレゲー板以外にも行くの?
って中略って(W
205 :
NAME OVER:03/05/20 00:35 ID:Q0SXVKdB
ティーファとサラは結局どっちの人気が高いんだ??
ベレー帽萌えの俺はマケ犬か・・・
天地爆裂
それに巻き込まれてお気に入りのベレー帽がふきとばされて
ちょっと涙ぐむティーファ。
かまいたちが発生して服が破れて胸がはだけるティーファ。
陽が天頂に差し掛かる頃に、二人は巨木の根っこの中腹にある隠者の
館にたどり着いた。レイノールの館は、巨木の根っこと幹の間辺りに、幹
の腹をくりぬく形でしつらえられたものである。館の前はどうしたものかひ
らけて平らな広場となっており、正面からの見てくれは意外に普通の館で
はある。隠者で大魔法使い、精霊の研究では知らぬものがいない賢者の
隠遁場所と聞き、期待に胸膨らませていたサラは、拍子抜けした面持ちで、
重厚な、獅子のノッカーのついた扉を見つめていた。
「ここが…?」
「どうしたサラ」
ルークスはサラを促し、扉の脇に垂れ下がる真鍮の鎖を引いた。 カラ
ンカラーンと、澄んだ鐘の音が、鳥の声の間隙に鳴り響いた。
しばらくの間、鳥の声と風の草葉を揺らす音だけが流れていた。
「……」
もう一度ベルを鳴らしたほうがよいのではないだろうか?とサラが逡巡し
始めたころ、扉の脇に付いた様子見の小窓が小さな音を立てて開き、レイ
ノールの小さな髭面がちょこんとのぞいた。
はげ。
ちきしよーSFCが手元にないからカードマスターのなかみが
確認できない。
カセット破壊して基盤を頭にズギュ-んと挿して・・・無理だ。
なぜか変に寂しい村の音楽を激しく聞きたいのだが・・。
内容確認はもうストーリーテラーのに任せる。
かまいたちが発生してスカートがまくれ上がり慌てて抑えるサラ。
それに興味がないルークス。
でもティーファ相手だとハァハァするルークス
嫉妬してルークスの前でわざとかまいたちを自分の回りに
しょっちゅうおこすようにしむけるサラ。
しかしかならずスカートは手で抑えているサラ。
◆ちょっと待っててな。
いや時間が無くてよ…。
217 :
NAME OVER:03/05/26 06:39 ID:0gAldldE
>>216 了解
まあゆっくりやってよ。
その分長く読める。
スカートを抑えたのにルークスがみようとしないから
わざとたおれて見せるサラ
2年越しで先週やっとクリアした。
主人公達の後日談も語られないちょっと淋しさの残るエンディングだな。
「レイノール師、俺です、ルークスです」
ルークスが、呼びかけると、しわと白い毛髪で覆われた顔が、すこし傾
げられた。
「してその隣の者は?」
「サラと申します、レイノール師」
レイノールの顔がさらに怪訝気に傾げられた。
「ふうむ、まあ良い。今扉を開けよう。入りなさい」
案内されたドアの中は至って普通の家屋であった。簡素で、生活感あ
ふれる木造の空間は、アックスの住居と比べても、明らかに手狭で、し
かし暖かい。サラは、ところどころ部屋内に露出する生の木肌を興味深
くちらちらと見ながら、レイノールに続いた。
「ふむ、すこし散らかっておるが…、その辺に適当に腰掛けなさい」
食堂らしき部屋で椅子を勧められた二人。ルークスは、まずはサラの
紹介を始めた。
「そうか…、ワグナール王の…、道理で…。確か双子であらせられたな?
姉君はいずこへ?」
サラはふと目を伏せて、かすかな声で答えた。
「姉は…」
「いや、いらぬことを聞いたな。申し訳ない」
レイノールはサラの言を遮っり、恐縮したように頭を下げた。それをさら
に遮る形で、サラが続けた。
「レイノール師、今日はそれとも関係したことで相談があってここへ参り
ました」
レイノールは、ふむ、とあごひげをしごき、もの問いた気にルークスに
視線を移した。
「レイノール、大変なことになっているようなんだ」
ルークスはサラのあとを受けてそれまでのいきさつを語り始めた…。
221 :
山崎渉:03/05/28 12:16 ID:???
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
四精霊で一番使えるの誰だろ。
エフリート、マリッド、ダオとアラビア系の名前を並べておいて
風の精霊がジンじゃなくてシルフなのはやられた。
224 :
NAME OVER:03/05/29 19:20 ID:+4PQtFmc
スレ違いかも知れないが、先日こんなことがあった。
数日前、警備の仕事をしていたときの話だ。
俺は客用エレベーターの前で立哨していたのだが、
そのエレベーターから客だったかスタッフだったか一人の男性が降りてきた。
年齢は見たところ20代後半。スーツを着た、エリート風のナイスガイだ。
その男性が、俺の横を通り過ぎる際に財布を落とした。
辺り床一面に散乱する何枚ものカード。俺はそれらを拾うのを手伝ってやろうと手を伸ばしかけた。
が。
俺の体が一瞬固まった。一枚のカードが目に飛び込んできたからだ。トレカだろうか。
それには美少女キャラが描かれていた。
俺はためらった。
拾うのを手伝ってやるべきか、あるいは見て見ぬフリをして、そっとしておくべきか。
この男は、どちらを望んでいるのだろうか。
とにかく、やばい物を見てしまった。
俺は後者を選んだ。
ハッと別の何かに気づいたフリをして、よそ見をする俺。
気のせいだろうか。一人でカードを拾い集める彼がたいそう慌てふためいているように見えたのは。
あの時の俺の判断は、真に道徳的で正しかったと今でも信じている。
彼もきっと、この俺に最大級の感謝の念を抱いているに違いない。
もちろん、礼には及ばないが。
マリッドの回復魔法は重宝した。
226 :
NAME OVER:03/05/30 03:46 ID:JXyFgU5i
アランに対話と圧力をかけていこうと言った時
ティーファが圧力という言葉は良くないといったからおかしいと思ったんだ・・・。
ルークスはなるべくに簡単に、詳細を語った。アランに会ったこと。バルニ
バ神殿で目撃したこと、そしてアランの語ったガルネールとリムサリアとあ
またのこと…。
「なるほどのお、魔帝リムサリアのう…。ガルネールの大うつけはまあだ
そんなことを…」
ルークスの話が一段落したところでレイノールは一寸目を伏せ、深くた
め息をついた。
「?」
サラが物問いたげにレイノールを見つめる。そして今度はレイノールの
話が始められた。
要約すれば、それは以下のような内容であった。ガルネールがリムサ
リアを復活させるには、かつての封印の要、魔力の玉、精霊の剣、水晶
の剣が必要になるであろうこと。そしてリムサリアが復活してしまえば、
このエレメンは混沌の闇に没するであろうこと…。
かつてこの大地にリムサリアが出現した時、エレメンは阿鼻叫喚の地
獄と化したという。リムサリアと呼ばれる「それ」がなんであったのか?実
のところそれは今でもよくはわかっていない。かつての賢者たちはあまた
の理論を駆使してその核心に迫ろうとしていたが、伝説の中に埋もれた
存在であり、実際にそんなものがいたのかと言うことすらあやふやなま
まであった。さらには王家も、リムサリアの研究を行うことを是としなかっ
た…。
「リムサリアを制御するじゃと?ガルネールともあろうものが何を言い出す
のやら、とあの時は思ったものよ。あやつは頭の良い男じゃった。学問に
努力を惜しまぬ男でな、じゃが魔力を扱う才能については、どうしてもな、
生まれながらに力を持つものたちに太刀打ちできんかった…。ガルネー
ルは…、あれほどの図頭脳を持ちながらも、いや、それゆえにこそその
ことをどうしても認めることができなかった…」
レイノールは、ルークスとサラの顔に目を移した。
「やつはの、宮廷魔術師になった、そして宮廷で見てしまったのじゃよ。
生まれながらにして魔と、そして精霊と通じ合い、理不尽なほどにそれら
を扱うことを許された才能を…、一切の努力による超越を拒む血の対価
を…」
ふと、ついと視線を落とし、小さくささやくように、レイノールは続けた。
「そして奴はもとめているのじゃよ…、その血の呪いを…」
「レイノール師…」
サラがつぶやくように言った。レイノールはびくりと身を震わせ、何か夢
から覚めたような顔で、サラとルークスを見つめた。ルークスはレイノー
ルがひどく遠くに行ってしまったような、そんな錯覚にとらわれた。
229 :
ホッシュ:03/06/01 22:00 ID:1id+mPF2
>>223 うむ、このゲームはすべからく設定がやる気ねー感じだった。
>>222 つーかどれも使えねー。
ルークス強くなったらみんなまとめてお蔵入り。
初期だと…、やっぱ軽身空と攻撃魔法のシルフか
炎撃力?のエフリートかな…。
防具に金かけねーときはダオか?
流麗手も使えることは使えるし…。
ってもしかしてバランス取れてるってことか?これって
精霊なんて自爆魔法使う為だけの存在だろ
なぜか昨日夢の中でこのスレがでてきた(W
ストーリーの最後に(完)とか付いていたのを見て
ああついに終わってまったのか・・という感慨を受けてる俺がいた
・・・という夢をみた。(W
>>231 夢内のスレでティーファたんハァハァとか書き込んでたのはオマエか!
お守りに美形エルフが付けられてたティーファと髭面ドワーフが付けられてたサラでは、どっちが優遇されてたと見るべきなんだろう
◆閑話休題
>>233 マジレスすると、一応 3騎士がつけられたサラという見方も出来る。
また、希少種に預けられた姉のほうが安全策をとられたとも言える。
なんつってな
つまらんレスでスマソ
拒否するドラえもんにワンパンチした後、内臓に手を突っ込んで
むりやり夢トリモチを強奪!
夢の中からティーファたんを取り出してハァハァという完璧な計画を
たてた!!
・・・・・で,ドラえもんはどこにいるんだ?(泣
シルフたんハァハァとかマリッドたんハァハァとか言う輩はいないのか?
「レイノール、それで、リムサリアが復活を阻止するにはどうすれば良い
んだ?」
「うむ…、とりあえず、水晶の剣だけでは封印は解けぬじゃろう。ファーネ
スは三つの神器と4つの精霊を用いて封印の構造はわしも知らぬが、結
界を張った時と同等の重さを持った精霊力と魔力の回路がいるじゃろ。
さすがにあれら三つの神器に匹敵するものなど無いじゃろうからな…」
「他の神器はどこにあるんだ?レイノール?」
ルークスはたずねた。
「3つの神器はそれぞれ別々に封じられている。たしか魔力の玉は…」
レイノールはふとサラに目を向けた。
「はい、今は氷の鉱山の奥に…」
サラがなぜか目を伏せながら答えた。
それからしばらくの間、再び沈黙が流れた。ルークスも、なにか喋りづ
らい雰囲気に、伏目に顔をうつむかせたサラを見つめていた。ランプの
灯火に、サラの長いまつげが柔らかく光り、その奥に揺れる瞳がかすか
に煌めいていた。ルークスはふと、初めてサラがティーファとまるでそっ
くりだと思った。
ルークスがふとわれに返ると、サラとレイノールがなにかしゃべっていた。
ルークスはサラの様子を心配して見つめていたつもりだったが、今度はど
うやらルークスのほうが何かの拍子に我を失っていたようだった。
「なんじゃろうな?夕刻の風で枝でも落ちたかのう?」
「私、一寸見てまいります」
気が付けばルークスは、二人のそんな会話を聞き、サラが部屋を出て行
く後姿を見送っていた。言われてみれば風が出てきたのか、窓枠ががたり
となる音が響いていた。
「レイノール…?」
ルークスはレイノールに声をかけた。
「なんじゃ?」
「もし…?リムサリアが復活したとしたら…、再び魔帝を封印することは出
来るのかな…?」
レイノールはしばらく逡巡した後に重い口を開いた。
そしてその刹那に、サラの悲鳴が辺りに響いた。
「サラ!!」
とっさに剣を手に取り、ドアをめがけて駆け出したルークス。立ち上がっ
た拍子に、木製の椅子が倒れ、重い音を立てて転がった。
扉の外には、甲冑に身を固めた騎士の姿があった。バルコニーの出口
に差し掛かった、騎士の背中には、ぐったりと意識を失った状態で担ぎ上
げられたサラの姿。
「アラン!!」
ルークスの、怒気をはらんだ叫びがあたりに響き渡り、アランが、足早
に立ち去りつつ、つと振り返ってみた、といった按配でルークスを返り見
た。
「おお、ルークス。悪いな、サラ姫の身柄は騎士団で保護させてもらうぞ。」
「アラン…、貴様ぁ!」
アランは困った奴だとでもいわんばかりに、その口の端に笑みを浮かべた。
「おっと、下手に動いていいのか?姫君の命の心配くらいしてやったらどうだ?」
「……っ!」
ルークスが、奥歯をぎりぎりと噛み締めつつ足を止めたところで、今度
はアランの嫌味なほどに落ち着いた声が、夕刻迫る森に響いた。
「ティーファ!帰還だ!」
「……」
いつの間にそこにいたのだろうか?サラと同じ顔をした少女の、無機質
な、無表情な姿がアランのそばにあった。何事か、呟くような詠唱が行わ
れ、やがて、耳障りな、かすかな雑音と共に、彼らの姿はかき消すように
なくなってしまっていた…。
「アラン!」
ルークスは剣に手をかけバルコニーの入り口めがけて走りよった。その時、
「アラン様はもうそこにはおりませんよ」
背後から涼しげな声が、ルークスの背中に投げかけられた。
「……誰だ!」
たたらを踏んで振り返ったルークスの目に、たった今自分の出てきた扉
の脇に足を軽く組んで寄りかかる長身金髪の男の姿が入った。男はルー
クスがねめつける中続けた。
「私の名はゼロ。アラン様の下に騎士として仕えております」
「それで?その騎士が俺になんのようだ」
ルークスは怒りに失われそうになる我を、かろうじて取り戻しつつ、懐に
入った風のカードを起動。風の精霊シルフの意識が、感覚が、ルークスの
それと共融され始め、人知を超えた知覚領域が、ルークスの脳細胞と直
結される。
「しれたことを。カードマスター、あなたとてもう充分にやる気ではありま
せんか」
長身の優男、ゼロ、は涼しげな表情のままゆっくりと腰を落とし、長大
な剣の柄に片手を置く。
「すなわち、その命、ここで頂戴したい!」
キャラクターをカードで表現してるのはPC9801のダイナソアにそっくりだ。
町のシーンはMDのシャイニング・ザ・ダクネスにそっくりだ。
間合いのはるか外から、剣が抜き撃ちされ、一見まるで意味など無い行
動に見えた。激しい風きり音とともに繰り出される斬撃は、剣の鞘から想定
される間合いを大きく上回る距離で繰り出されている。しかし、ルークスの
極限まで加速された知覚は、その剣風の、尋常ならざる軌跡が、まっすぐ
に自らの懐を狙うを察知していた。
見えざる刃が、ルークスにめがけて、神速の勢いで飛来し、ルークスは
抜打ちに剣と風で、それを受け止めた。鈍い衝撃と甲高い金切り声のよう
な風の悲鳴が鳴り響き、激しい気の暴発と、風の逆巻きが巨木を揺るがした。
「はっ!受け止めましたね!そうこなくては!!」
ゼロの気色ばんだ哄笑がルークスに聞こえる。ゼロの剣、柄の先に伸
びて然るべき白刃は、そこには存在していなかった。取って代わってそこ
に見えるものは、黄色く密度の濃い風の流れ。唸りを上げる風の流れが、
まるで蛇のように、ゼロの身体の周囲に不吉な音をたてながらたゆとっている。
「なにも風を使えるのはあなただけではないと言うことですよ!」
今度は地をけってルークスに迫るゼロ。その剣が振るわれると同時に
四方八方から時間差で風の刃がルークスに無数に襲い掛かる。ルーク
スはそれをかろうじて受け流し、風を使った機動で紙一重にかわしていく。ルークスの加速された思考は、幾つかは同時に避け得ないことを察知し、さらに必要最小限のダメージでそれらを体で受けつつ、間合いを取るべく、移動する術を探す。
元来騎士とはその常人離れした力と運動能力に由来した当千の戦闘
能力を持つものたちであり、そこへ魔剣、あるいは超常の能力を自在に
操るゼロは、ルークスにとって初めて実際に戦う相手であった。知覚力
と思考の加速を凌駕する運動能力によって繰り出された一連の斬空撃
がルークスの手を、足を、じわりと朱に染めた。
「よくかわしたものです。本当にカードマスターと戦えるとは!騎士として生
まれたものとして最高に喜ばしい!」
ゼロは再び剣を構える。
「しかし期待ほどには手ごたえの無い」
ゼロの口の端がめくれ上がり、舌がちろりと唇をなめるのがルークスか
らも見えた。
「次でしとめさせていただきましょう」
ゼロが剣を再び横だめに構える。とその時、ルークスの心に触れるなに
ものかがあった。ルークスの懐に収まった、修復したばかりの一枚のカー
ドから、激しい脈動が発せられる。ルークスは思わず目を閉じ、そのなに
ものかとの意識の交錯に心の目を瞠らせた。
「おやおや、もうあきらめたのですか?それともなにか秘策でも?」
ゼロのあざ笑う声がどこか遠くに聞こえる。この感覚は精霊、炎の嵐が
ルークスの意識に絡まり、融合していく。シルフによって形成された知覚
の網目に重なるように、それでいて交わることの無い炎の、攻撃的なセン
スがルークスの思考に重ね合わさる。
「ではまたこちらから行きますよ!」
ゼロの声が聞こえ、風が鞭のようにしなり、分裂し、襲い掛かりくる様が
スローモーションのようにルークスの脳裏に写し出され…。そして、炎が
ルークスの剣に宿った。
それは一瞬のことだった。風の剣撃ごと、大気が吹き飛ばされ、熱気が
ゼロの顔を焼き、背後の巨木を焦がした。そしてゼロが我に返った時、ルー
クスの影がゼロの体を捕らえ、切り裂き、そして勝負は決まっていた。
「悪いな、時間が無いんだ」
下からすくい上げるように突き出された剣は、ゼロの鎧を貫き、心の臓
に届いていた。
「あ、アラン様…」
ゼロの目が見開かれ、そしてその体がゆっくりと巨木の根からなるバ
ルコニーに没していった。風剣を炎で吹き飛ばし、そこへ風を使って自身
を飛ばす。炎と風の精霊と意識交えた刹那に、とっさに出た行動であった。
「ルークス!大丈夫か!?」
レイノールが慌ててドアから駆け出してきた。ルークスは激しく息をつ
きながら、レイノールを振り返った。
「!…ルークス、その目は…」
レイノールの目に映ったルークスの瞳はかすかに淡く燐光を走らせて
いた。日が沈みつつある薄ら影のなかで、ルークスの目が光をちらちらと
かすかに光らせていた……。
「ルークス、初めて使う精霊と意識を融合してのけるなど、まして複数の
精霊と同時に溶け合うことなど聞いたことが無い。たとえお前の父親で
あったとしてもそんなまねは決して出来はしなかった…」
ゼロとの戦いが終わり、そのまま闇雲に森へ飛び込もうとしていたル
ークスを押し止め、レイノールは呟くようにそう言った。
「ルークス、魔帝を復活させるなんざ、とてつもない難題じゃで、ガルネ
ールならばこそ、ひょっとしてやってのけるのかもしれん。しかし奴にも、
そして誰にも、そんなまねはできはしない…」
「レイノール…」
ルークスはレイノールの目に浮かぶ恐れと、そしてよくわからない、そ
れでいてルークスの神経に障る何かしらの色を見ていた。
「かつて、勇者ファーネスは精霊の剣、水晶の剣、魔力の玉を持ち、4つ
の精霊の加護を受け、その一なる剣で魔帝を屠ったと言われておる。
ひょっとしたら力強きカードマスターはそのような事が出来るのかも知
れぬ…、しかし…、わしは…、そんな…」
「レイノール!!」
夜は更けていく一方であったが、ルークスはレイノールの庵を一人辞し
た。明らかに挙動がおかしいレイノールを残していくのも、またそんなレ
イノールのルークスに向ける視線を受けることも、どちらも耐え難いこと
だった。ルークスは、精霊の力を見にまとい、迷いの森を独り駆けた。ま
ずはアックスに、そしてサラを救い出さねばならなかった。おそらく、キー
ワードは氷の鉱山。風と炎を身にまとうルークスの鬼気迫る陰行に、そ
の行く手をさえぎるものは何も無かった…。
◆閑話休題
さてこれで2章が終了。
そろそろ、本編どおりの話についても触れといたほうがいいのかな?
しかし、まあ、やっぱ冷静に見るとくそゲーなのかなあ。
愛着はあるんだけどさ
第3章 救出
夜明け前であった。風の力を全力で使い、アックスと合流すべくドワーフ
の小屋までたどり着いたルークスは、そこがもぬけの殻であることを発見
した。サラとルークスに宛てた置手紙には、氷の鉱山の様子を見に出るこ
と、サラはおとなしく小屋でアックスを待つようにとの指示のみが書き記さ
れていた。
「氷の鉱山だと?」
ルークスはあまりのすれ違いに愕然とした。小屋の様子からして、アック
スが立ってからそれほど長時間は経っていない。これは、昨日といったと
ころか?火をたいた後がまだ新しい。火まわりを確認したルークスはそう
判断をつけた。
「しかしこれで次の行く先は決まったな…」
ルークスは書置きをつかみ懐へねじ込んだ。どの道、氷の鉱山で戦う
羽目になるだろう事は、ルークスにも薄々わかっていた。ティーファの魔
力はすさまじい。精霊の知覚を欺き、おそらくはとてつもない距離の帰還
魔法によって、一瞬で消え去ってしまう。アランたちの目的である魔力の
玉のあるという鉱山で待ち伏に失敗すれば、あとは敵の本拠に乗り込む
くらいしか術が残されていない。
もうちょい移動速度と戦闘処理が早ければ
よいゲームだった。
リメイクをキボンしたいところ。
誰に言われるまでも無く、ティーファはようするにサラの双子の姉姫であ
ろうことはルークスにもわかっていた。力あるカードマスター、英雄ファー
ネスの血は、王家の者に時折、強大な魔力を与えるという。ティーファが、
何ゆえにガルネールに組しているのか?ひょっとしてあやつられでもして
いるのか、ルークスにはわからなかった?
ぐずぐずしてはいられなかった。もしもガルネールがティーファやサラを
本人の意思とは関係なく操れるのだとしたら、サラをも敵に回して戦うこと
になりかねない、そんなことをルークスは恐れた。アックスの小屋から、食
料と武器を調達したルークスは夜明けを待つことなく出立した。
氷の鉱山は、かつてはドワーフたちによる採鉱が行われ、縦横無尽に伸
びた坑道は迷路どころの複雑怪奇さではない。その上、そこらじゅうから
染み出してくる冷気がすべてを凍てつかせ、強欲なドワーフの穴掘りたち
をしても逃げ出させるほどであった。
ルークスが、ようよう主坑道の口へたどり着いた時、鉱山の入り口付近
にはまだ新しい足跡があった。剣士、あるいは騎士と思しき足取り、これ
はおそらくアランだろうか?と、体重の軽い小さな足あと。それに加えて
重量感のある扁平な奇妙な足跡…。その特徴的な足取りは、何かしら武
術の心得を感じさせたが、剣士の物とは異なり、ルークスにもはっきりと
はわからない。
さらにそれらの上から覆いかぶさって、アックスのものと思われる足跡
が、それらを追って続いている。足跡は霜の張った地面に、まだしっかり
と付いており、さほどの時間差を感じさせない。
「後をつけているのか?」
とりあえずは、アックスと合流する必要がありそうだった。相手がどれく
らい先行しているのかわからない。しかもおそらくは、ルークスの目をご
まかして、陰行することが出来る相手である。また、女のものらしい足跡
が一つしかないことも、ルークスには気になっていた。ルークスは思った、
おそらくはアランである剣士につき従うように淡々と付いた足跡、それが
ティーファではなく、操られたサラだったとしたら…。
複雑な坑道の中で、微かな足跡が時折消えかかりながらも、ルークス
を次第に次第に鉱山の奥底へと誘った。残された痕跡はわずかで、精霊
の知覚能力が無ければとても追えなかった。アックスはどうやって後をつ
けているのだろうか?ルークスにはそれが気になって仕方が無かった。
レクスファート3騎士の一人アックス卿は、恐るべき破壊力で知られた人
物だった。隠密的な行動に向いているとルークスには思えなかった。
「……」
それは一塊の岩にも見えた。薄暗い中で、視覚ではないものであたり
を探りながら歩くルークスは、あやうくそれを見逃すところだった。取り落
とされた斧に気を向け、それがアックスのものであることに気が付かなけ
れば、そのまま素通りしてしまっていたかもしれなかった。
「アックス…」
それは石化し、変わり果てた姿になったドワーフであった。武器を下ろし
、両手を軽く上げた状態で、無念の表情を焼きつかせたままに、冷たい石
くれと化している…。ルークスは一寸迷った。アックスを解呪し、元に戻す
ことは、石の呪いを形作る土に勝る風の力を用いればたやすい。しかしこ
こでそれを行うのは、周囲への警戒を怠り、また、先行くものたち、おそら
くはアランとその一行に追いつく時間を失ってしまう。加速された思考の
中で、幾つかの事実を付き合わせルークスは意を決っした。ここに残し
ていけば、万が一の場合アックスは助からない。それに手勢は多いほう
がなにかと応用が利く。ルークスは慎重に、アックスにかけられた土の
力を解きほぐしていった。
数刻の時間を犠牲にして、アックスの石化を解くことはかなった。
「ううむ、ひどい目にあったもんじゃ。わけありでな、ここの様子を見に来
ていたのじゃが、そこでアランの奴を見かけてな」
アックスの目が薄く細められた。
「しかもサラが一緒じゃった。眠らされとったのか、わけのわからん格好
の奴が担いでおった」
アックスの目はあからさまに怒気をはらんでルークスに向けられていた。
「すまないアックス、油断していた。レイノールのところでさらわれてしまった」
「おぬしを責めてはおらん。わしは何とか隙を見て奴らからサラを取り
返してやろうと後をつけていたのじゃが…、どうしたものか気取られてこ
のざまよ」
アックスは黙してそれ以上を語らないが、おそらく状況から見てサラを
人質にとられ無抵抗なまま石化の呪いを受けたのであろうか。
「わかった、それで奴らは?」
「アランに、あれがティーファかの、それに仮面をかぶった猫背の男がサ
ラを担いでついとったな。他にはおらなんだ」
ルークスは頷き、急ぎアランの後を追おうとアックスに持ちかけた。
「アックス、石化からそれほどの時間はたっていない。まだ追える…。奴
らの狙いは魔力の玉なんだろう?」
アックスは一寸びくりと驚きの表情を見せた。
「む、そうか。レイノールのもとへおもむいたのじからそれくらいは聞いて
おるか…」
ルークスはことのいきさつを手短に語った。アックスは、特に時間の遅
れを気にしながら、何度も細かい点をルークスに確認していたが、やが
て重々しく頷き、足跡とは正反対の方向に足を踏み出した。
「わかった、わしらは近道を行くとしよう」
一気に来たな。
休暇でもできたのか{W
256 :
NAME OVER:03/06/10 23:10 ID:vFud/4Er
ほっしゅ
アックスまぬけだよね…。
ティーファとサラ、ぜんぜん双子に見えないよな。
え?ふたごだったの?!
ふたりの息は白く、口元から放たれるや否や細かくきらめく氷の霧となっ
て霧散していく。
「ルークス、ここから先は奴らの通り道と比べて遥かに早くこの山の奥底
へといける。じゃがそれ相応の危険が伴う」
アックスは、注意深く、凍りついた竪穴を下りながらルークスに注意を促す。
「わしも普段ならこっちは通らぬ。何しろひどく手ごわい化け物がおってな」
ルークスはアックスのつけた足がかりをたどりつつ、すこし遅れて、竪穴
を下っていく。アックスは下を向いたままで、この鉱山の、この竪穴の向こう
側について説明を始めた。
それはもともとはこの鉱山の中央を貫く坑道で、一種のメインストリート
のような役割を果たしていた。しかし鉱山が凍りに閉ざされ、人もドワーフ
もこの山を去った後に、そこにはヒドラと呼ばれる禍々しい魔獣の類が棲
みつくようになったという。一説には王家がここに何かを隠し、その番犬と
しておいたとの噂もあったが、それはともかく恐ろしく、凍てついた闇の中
でぴくりとも動かず、つねに目を覚ましており、中央の広場に来るものを
滅ぼし去るのだと言う。
「なに本来はこの複雑怪奇な迷宮のこと、どこからとも無く裏道があるも
のよ。やつらにはそっちからゆっくり行ってもらうとして、わしらはここを突
破すれば一気に遅れなんぞは取り返せるわい。なにしろ、回り道を行け
ば1日は裕に時間を食うからな」
深部に分け入らぬうちに石化されて、こうしてこちらを通ることが出来た
のは運がいい、などと言いながらアックスは手馴れた様子で氷の壁に足
がかりをつけて進んでいく。夜目の効くドワーフと、精霊の知覚を使うル
ークスを照らすものは、ただ薄い氷の反射光。いずことも知れないどこか
にある明かりから来ているのか?それとも光ゴケでも生えているのだろう
か?
行き着いた先は行動内部にうがたれた街の廃墟。凍りついた柱が林立し
、高い天井がアーチ状に、広いフロアにまたがって支えられていた。とこ
ろどころに燐光を放つ明かりが生き残っているが、薄蒼い蛍光は暗く、フ
ロアの見通しは悪い。
「さて、ルークス準備は良いか?」
「……」
ルークスは無言でうなずき、フロアーの索敵を開始した。隣ではアックス
が戦斧を抜き放ちなにやら愚痴をこぼしている。
「わしの斧さえあればのう…。これも業物ではあるが、ちとのう…」
驚くほど広い広間を、アックスは無造作に進んでいく。
262 :
NAME OVER:03/06/15 20:58 ID:azOUsiM7
保守っとく
>>257 双子だよな。たしかに双子だってゲーム中で言ってる。
うーん、一卵性。
同じ姿かたちで性格だけ違う…。
サ ラ た ん ハ ァ ハ ァ ・ ・ ・age
>>262 同じ姿だったっけ?!小道具が違うとわからんもんだ・・。
265 :
NAME OVER:03/06/18 01:26 ID:SYqOi5HE
ヤバイな〜このゲームプレイしたはずなのに全然覚えてないよ。
戦闘シーンがたるかったのと、章セレクトのコマンドがあった事くらいしか覚えてない。
後は最後のダンジョンのPTメンバーがドンドン抜けてく事くらいだな。
保守age
戦える―くす!!
268 :
NAME OVER:03/06/22 03:43 ID:yqmqCSIH
1週間経つのにストーリーのカキコが無いよ…
このまま消えて欲しくないスレなんだが。
と言うわけで保守&age
◆すまん
ちょっとばたついてて
じわじわ進めてるんでもうちょいまっててちょ
途中棄権はぜったいやんないからゆるしてな
ふとルークスは気が付いた。行く手に、なにか巨大で冷たいものが横た
わっている。恐ろしく長く、フロアの中に氷よりも冷たい長虫が巨体をぐに
ゃぐにゃと縦横無尽に横たえている。冷たく、それでいて滑らかな表面が、
風を通してルークスには感じられた。そして、やがて広間の中央付近にた
どり着いた頃に、ばら撒かれた紐のきれっぱしのように動かない冷たく太
い鎌首がゆるゆるとあちこちでもたげられ、二人に迫ってくる様も、ルー
クスには克明に把握できた。
「アックス…」
ルークスが思わずそう声を漏らした時だった。
「ルークス、わしが前を切り開く、援護しろ。隙をみて奥へ突破する!」
アックスが不意にそう叫んだ。ルークスの返事を待たず、アックスの足
取りが小走りなそれに変化しはじめる。ルークスもここは黙ってうなずき、
それに続く。アックスの斜め後方につき従う形で駆けながら、ルークスは
炎のカードを風と同時に起動する。炎の力は水には弱い。それだから、
おそらくは水の力の権化のようなヒドラに炎の力をどこまで有効に利用
できるかは、ルークスにもやってみなければわからなかった。なんにし
ても、戦力は少しでも多いほうが良かった。
「ぉぉぉぉおおおおお!」
アックスの雄たけびが上がり、戦斧が一閃された。正面に音も無く突っ
込んできたヒドラの頭が粉砕され、こまかく霧のように氷雨が飛び散る。
続けて横殴りに襲い掛かる頭はルークスの一閃でのけぞり、二人はその
隙を突いて、小走りに前進を続ける。
切って、砕き、なぎ払うふたりを、冷たい水飴細工のような蛇の頭がゆ
らゆらと囲んでは襲い掛かる。
ルークスとアックスの周囲のフロアは全体が滑らかに流動する不気味
な氷に覆われ、ヒドラの頭は際限なく現れては二人を襲った。しかし二人
の戦いぶりは、冷静に考えれば、ヒドラ以上に、常たるものではない非常
識なものだった。林立し、迫り来る氷の蛇の中を、二人はじわじわと前進
し続けていた。
「アックス!きりが無い!」
どれほどの道を切り開いたところだろうか、風の刃で周囲をなぎ払いな
がらルークスが叫んだ。
「弱音を吐くな!もうすこしだ!」
アックスが怒声と共に、前に迫る頭を粉砕する。
無限に思えた襲撃が、不意に途絶えたのは、ふと気が付けばフロアの
末端が垣間見えたあたりのことだった。ルークスの知覚の中、水と氷の
力が潮のように引き去るのが感じられた。
「アックス…」
「わかっている…、いよいよくるぞ…」
前方で小山のように膨れ上がったなにかが、緩やかに動き始め、フロ
ア中から集合し、目で追えるほどに濃密な冷気が、その中へと吸い込ま
れていくのが、ルークスにははっきりと感じられた。ルークスの隣ではア
ックスが荒い息をはき、それが霧のように白く漂っていた。ゆるゆるとこ
ちらの様子を伺うかのように揺らめく七つの蛇。その口からは時折しゅう
しゅうと音を立てて霧のような何かが吐き出されている。
「あれは、精霊力だ、精霊力が漏れ出しているんだ…」
その巨体と威容にルークスは思わず息を呑んだ。ヒドラの全身にいき
わたっている圧倒的な精霊力は、ヒドラのいるフロアーの中央部で特異
点となり収束している。
274 :
NAME OVER:03/06/23 08:23 ID:JCKFxjl/
氷のダンジョンむずすぎるのであきらめそう
エンディングのカードは右に回っているようにも左に回っているようにも見えるな。
乙。
所でこれ「カードマスター」なんだな。
漏れはいつも「リムサリア」と呼んでたが。
「ルークス、わしを援護しろ…」
ふと、重々しげな声でアックスがそう呟いた。
「…?」
ルークスがもの問いたげにアックスを見やると。アックスは戦斧の柄を
握り、緩め、を繰り返している。
「良いか、もう余裕がない。ここは一撃で決める」
アックスはさらに、前方を見据えたまま低い声で続けた。
「お前にはおそらく奴の力の中心が見えているのじゃろう。それをわしに
教えるのじゃ。場所さえわかれば、なんとか一撃は繰り出せる」
ルークスは頷いた。
「わかった。俺が援護する。アックスは俺の誘導に従ってほしい。出来る
だけ風の力で、回避もやってみる」
「よしきた。そら奴さんがおいでなすったぞ!」
「わかっている!」
気が付けば二人の間を分かつかのように幾つかの氷の大蛇が、滑らか
に、滑り込んできた。肌をかすめる冷気さえもがあたかも凍り付いている
かのように、風音も無い。それと同時にルークスの感覚の中で、フロアに
あった特異点がにわかにぶれはじめる。見る間にヒドラの頭それぞれが
小特異点となり、ぞっとするほどに深い水の深淵がルークスの感覚に雑
音成分をもたらした。
「…!」
明らかに、力の中心部はルークスの目からも隠されていた。
「ルークス!まだか!」
叫ぶアックスの体に風のほんの一押し。アックスの体半分のところを冷
たくぬめる氷の息吹が吹き抜ける。
「……」
まだ見えない。せめて土の力を使うことが出来れば…、ルークスの心に
焦りが走った。その間にも、ヒドラの頭は休むことなく、あくまで滑らかに、
縦横無尽に二人に襲い掛かる。その力と質量は、先ほどまでの攻撃と異
なり、受け流すこともかなわない。絶妙に連携した体当たりと氷の息は、
二人に反撃を許さない。ルークスは徐々に、徐々にヒドラの存在を紐解
いていった。
実際にはおそらくほんの数分のことであった。永遠にも思える攻防の末
、ルークスの目に、ヒドラの力の中心部が、アックスの目の前に向かって
移動するさまが「観得た」。
「アックス!前方、二足!」
「ぅぉぉぉおおおおおおおおりゃぁあああああ!」
アックスの体がはぜるかのように前へと飛び出した。ヒドラの息がいくば
くかアックスの体をかすめる。ルークスの感覚識の中、アックスの野太い
眉が凍りつき、そしてそれをものともせずに、振りかぶられた斧が、まごう
ことなきヒドラの力の中心部に叩きつけられるのを観た。
一寸の後、そこには何も残ってはいなかった。ヒドラの巨体は消えうせ、
後には丸くへこんだフロアーが残されていた。少し遅れて、天井に張り詰
めた霜のかけらがばらばらと二人の周囲に降り注いだ。それは凄まじい
一撃であった。ルークスの体を震わせた衝撃波は、あまりの裂ぱくの怒
号とあいまって、耳には聞こえなかったように、ルークスには思えた。
「やはりもたんかったか」
アックスが戦斧を振り下ろしたままの姿勢で呟いた。
「アックス!」
ルークスははじかれたかのように前に飛び出した。そしてかがみこんだ
ままのアックスの肩に手を掛けて引き起こす。
「おおっと!」
「…?」
以外に力強い驚きの声が、アックスの口元から上がった。アックスはに
やりと笑いを浮かべ、手の中の戦斧の柄を顎で指し示した。
「なあに、こいつのことよ」
ルークスの視線の先に戦斧の刃は無かった。ただ砕け散ったと思われ
る鋼のきらめきが、フロアーにちらちらと、蒼黒く光っていた。
「やはり、こんな斧では全力は出せんな」
アックスは苦笑いを浮かべながら、肩をすくめた。ルークスは改めて、
3騎士と呼ばれた男の全身を打ち眺めた。これで全力で無いとは一体こ
の短躯にどれほどのパワーが秘められていると言うのか?
「ルークス、これを見ろ!」
アックスの驚いたような声が、一寸呆然としたルークスの耳に飛び込ん
だ。アックスはなにやら、ヒドラの中心部が打ち砕かれた痕から、何かを
つまみ上げた。
「それは…!」
ルークスの目が再び驚きに見開かれた、それは、そこに残されていた
のは…。
一方その頃。
「皇女が二人もいれば、封印解除など楽なものだな」
アランは無造作に、水晶めいた輝く宝玉を、溶岩の祭壇から取り上げた。
「……」
その傍らには無表情にたたずむティーファの姿があった。
「どうだティーファ姫よ、こいつは王家の人間と強く感応すると言う、これ
で正気でも取り戻してみるか?」
アランは面白くもなさそうな笑いを口の端しにかすかに浮かべ、魔力の
玉をティーファの前にかざした。宝玉の透き通った内部を通して、ティー
ファの、微動だにしない瞳孔が、じっと正面に向けられているのが見えて
いた。
◆閑話休題
>>276 ども。
「カードマスター リムサリアの封印」が正式タイトルやね。
HAL研、このおざなりなつくりでシリーズ化でもする気だったのか…?
>>274 ガンガレ、抜けちまえばあとは、まあ楽勝、多分。
(リムサリアが天地爆裂3連発とかやんなければ)
>>275 そらそーだ
ストーリーはともかく、ゲーム性自体は悪くないとは思うが
3Dダンジョン物初心者でも普通にクリア出来る貴重な3Dダンジョンゲーだし
確かに、さくっとクリアできたおぼえがある。
つーか、あんときは暇だったんで朝っぱらからやってたら一日で終わったような…。
ゲーム性は…、まあ、ゲームに対する愛着はあるとだけ逝っておこう。
>>285 そうか?
無駄に長いから受けないと思うが。
288 :
NAME OVER:03/06/25 09:40 ID:Ol3+6BYF
いや、でもそんなに長いとは感じなかったが。
っていうか音楽だけでこのゲームマンセーだよ、俺は
だから俺は前からトトトト,トトト,ピーヒャラー・・・とか始まる
村の音楽が聞きたいけどSFCがないから聞けないといっていたぁ。
早く返せよう(泣→友人
あれって村の曲は最後までどこいっても一緒だっけ?
もうこまかいとこおぼえてない。
「ふん……、それにしても、ここは暑苦しい」
ぐるりと、アランは魔力の玉をかざしたままあたりを見回した。そこは煮
えたぎる溶岩で赤々と彩られた地獄のような空間だった。
「炎の玄室か…、王家も趣味の悪い場所と手段を使う…。ガルネールとそ
う変わらんな…」
ふと魔力の玉の中に、部下であるサウザーの姿が目に入り、アランは
再び顔をしかめた。
「しかし、お前も暑苦しいな、その姿は…」
なんかスト2に出てくるバルログみたいなやついたよね?
サウザーだっけか?
アランの部下に女がいたような。
それともあれは美形の男なのかな。
295 :
NAME OVER:03/06/28 23:17 ID:fCzVpQ4r
>>294 カルラな
名前からすると女かな?
水晶の剣のためにだけ出てくる悲しいアイテム持ちキャラ…。
サウザーは一連のガルネールの兵強化の実験の末に生み出された闘
士の一人であった。仮面に覆われた顔はもちろんのこと、先ほどから全
身の気配を殺し、ひっそりとアランに付き従っていた。サウザーの、鉤詰
めと並外れた俊敏性、獣をも凌駕する運動能力は、この鉱山のような場
所ではもっとも力を発揮するであろう、そう思って、アランはこの男を露払
いにとつれてきたが、サラ姫を連行する役を買って出た手前、正面に出
て戦うこともあまり無く、今ひとつその力は発揮されていなかった。姫君の
連行などと言う汚れ仕事は自分が行う、と言うことのようではあった。ガル
ネールの実験によって、様々なかたちで強化された騎士、闘士たち…。
アランに忠誠を誓ったものたちは時にアランに疎ましい気持ちを抱かせ
た。魔力の玉を通し、ゆがんだアランの視界の中で、サウザーは無言で
サラの体を抱え支えている。
「丁重に扱えよ。そいつも皇女殿下であらせられるからな」
アランはついと視線をはずし、再びティーファに向き直った。
「さて、帰還の準備を整えてもらおうか?」
ティーファの唇が微かに動き、何事か詠唱が始まる。
「ふん、さすがに4人では時間がかかるか」
アランは何気ない動作で、剣の柄に手を掛けて続けた。
「なあ、ルークスよ」
アランがくるりと振り返る、ちょうどそこに、息せき切ったルークスとアッ
クスがなだれ込んできた。
「アラン!」
「遅かったではないか、ルークスよ。それともそこの死にぞこないが足で
も引っ張ったか?」
アランは鼻でせせら笑いながらすらりと剣を抜いた。
「おとなしく石像にでもなっておけば、当分の良く保存されたろうにな」
「なんだと!」
「しかも誉れ高き三騎士アックス卿はどうやら丸腰のようだ。片腹痛いこ
とこの上ないわ」
あわや一触即発の空気の中、ふとアランの表情が変わった。
「ルークス、もう一度問う。我々の同志となれ」
「何をいまさら」
ルークスの怒気をはらんだ声が、地獄のような溶岩の逆巻く玄室に響
いた。
「もはや、リムサリアの封印は解かれるのを待つばかりの状態にある。我
々の計画の完成は間近だ…」
アランは首を左右に振りながら、ついと天井を仰ぎ見た。その語尾にか
ぶせるかのようにルークスが叫ぶ。
「そんな計画は今すぐにあきらめろ!」
「何を言い出すかと思えば、そんな戯言か。そら、魔力の玉ももはやこち
らの手の中だ。サラ姫殿下のご助力のおかげでな」
アランの剣がゆっくりと、ルークスの方向を指し示した。
「ならばその玉奪うまでだ!」
ルークスは剣を抜き、アランめがけて突進した。
とその時、突然にルークスの前に立ちふさがり剣戟をさえぎる影があっ
た。
「なに!」
低い声が玄室に響いた。
「アラン様、ここは私にお任せください。ティーファ様とお先に…」
「……」
アランはなにやら顔をしかめ舌打ちを鳴らした。アランはまず部下サウ
ザーをみやり、そして、玄室の祭壇付近に横たえられたサラを見やった。
そうして1秒ほど逡巡したアランは、ちらりとティーファに視線を移し、不
機嫌そうな声で短く命じた。
「ティーファ、帰還だ。ただしお前と俺だけだ」
「はい…、帰還シーケンス、変更します。即呪発動、帰還」
アランのそばについと近寄ったかと思うと、ティーファはそんな言葉の
端だけを残し、不意に、その場から消え去っていた。もちろんのことでは
あるがアランの姿もまた、すでにそこには無い。
「アランーーー!!」
ルークスは激昂した声で、風の力を使った跳躍で玄室の扉を目指した。
アックスの視界の中でルークスはサウザーの鉤詰めを受け流し、ふわり
と宙に浮いたかと思うや、出口にめがけて吹き飛んでいった。
「行かせませんよ」
そして、信じがたいことに、そのルークスの下を、直線的に、ルークスの
動きを上回るスピードでサウザーが回り込んだ。
「お分かりかとは思うが、もはや追っても無駄。私の時間稼ぎはすでに完
了した」
再び鉤爪と剣が交えられ、ぎりぎりと押しつ返しつが繰り返される。
「だが…」
「だが、なんだ?」
ルークスの剣に加えられていた力が不意に消え、サウザーの体躯が、
ルークスの視界から消えた。
「私はレクスファート騎士団サウザー。カードマスター!大義のためここ
でその首取らせていただく!」
風の知覚の中、得体の知れない動きでサウザーの体がルークスのそ
れと入れ替えられ、右後方から鉤爪がルークスを襲った。
「ルークス!右だ!」
アックスの声が届くよりも早く。間一髪で、首筋に迫る鉤爪を受け流す
ルークス。
「アックス、それよりもサラを!」
叫びながら返すルークスの剣はサウザーの胸をすくい上げるように狙う。
アックスは慌てて祭壇の方に向かって走り出した。ルークスは改めて、
サウザーをねめつけた。
「何が大義だ!大義のためなら何でもやって良いわけではないだろう!」
サウザーは無言で、不規則な攻撃を繰り出し続ける。
「ルークス!サラは大丈夫だ!」
アックスの安堵した声が響いた。
「今度はこちらから行くぞ!」
ルークスは風の力で後ろに下がりながら、炎の力を剣に集める。
「まずは炎!」
ルークスの一撃が、蛇のようにサウザーを襲う。
「!」
そして壁に跳躍してそれをかわすサウザーにルークスの次の一撃が襲
い掛かる。
「そして風!」
サウザーはさらに不規則に跳躍し、これをかわす。
「そして水!」
サウザーの真下から水の柱が立ち上がった。
「ゴフッ!!」
巨大な水の柱が、サウザーをその中心に閉じ込め、吹き上がり続ける。
「水のカード!!」
サウザーの目が驚愕に見開かれる。
「どうした?どうやら俺がこれをもっていることは知らなかったようだな」
ルークスに融和した炎と風の精霊が、緩やかな軌跡を描いて水の柱を
巡り始める。
「三精霊による結界、お前に破れはすまい。お前には色々と聞きたいこと
もある。答えてもらうぞ」
そう声をかけた時、ルークスは、仮面の奥でサウザーがにやりと笑ったよ
うな気がした。
「ルークス!危ない!」
瞬間、凄まじい爆音と共にサウザーの体が四散した。とっさに飛び込ん
できたアックスの体当たりによって、ルークスの体が大きく吹き飛び、その
痕に結界からもれ出でた噴流が襲った。
「自爆…、しおったな…」
しばらくの後、アックスがポツリと声を漏らした。
「そんな…、一体…」
ルークスは呆然と、フロアーに突き刺さった鉤爪を見つめた。もしもアッ
クスが突き飛ばしてくれていなければ、おそらくこれはルークスを貫いた
に違いなかった。ルークスには理解できなかった。良くわかりもしない伝
説上の化け物を蘇らせ、その力を人間のために役立てようと言う、そんな
目的のために騙し、殺し、そして自害する…。
「ルークス、行こう。ここもどうやら危ない」
アックスがルークスの肩に手をかけ促した。ルークスは黙って頷き、サ
ラを抱え上げるアックスに手を貸した。
「うむ、眠らされているだけのようじゃ」
アックスの目がじわりと細められた。
「無事でよかった、無事でな…」
「アックス、さっきの水の結界の影響で炎が不安定だ。急ごう」
炎の玄室に放たれた水の力と、結界からもれた水蒸気は、炎とあいまっ
て、玄室中に不穏な力の流れをかもし出していた。
「うむ、サラを休ませねばならん。この近くに古い知り合いがおるはずだ、
そこへ向かうぞ」
玄室を足早に後にする二人の後ろには、鈍く光るサウザーの鉤爪が、
溶岩の紅い照り返しを受けて、じめじめとした光を放っていた…。
第三章 終了
gu job
↑ 手を抜くな。
>>310 よく使うと思うが。
nice to meet u とかさ。
保全
なんかすげーおちてる
保全
また間があいてるけど、ちょっと待っててな。
スマソ
どーでも良いけどデビルアックスって何章のどの辺に落ちてたか、
だれか覚えてない?とりあえず4章にしてしまうつもりなんだけど…。
確かリムロスの塔でダオ(本物)を手に入れる前に入手できたと思う。
ハーフライフ2のMODで、このゲームをリメイクしたいと思ってます。
がんばれ、168.25KMくらいはなれた所から応援しているぞ
>>317 サンクス
やっぱりそこだったか。書き始める前に一応全部チェックしてたんだけど、
そこだけメモし忘れてた…。
第4章 リムサリアの封印
やわらかい朝日が、窓辺から部屋の中へと射していた。まどろみ中か
ら意識が緩やかに浮かび上がるのを、ルークスはなにか他人事のよう
に意識していた。
精霊を召還していないときのルークスの感覚は、常人と大差ない。せ
いぜい感が鋭いといったところであった。カードマスターとしての資質は
どうなのだろうか?ルークスの父とは母は、レクスファート最後の精霊
使いであったと言う。もちろん広義の意味において、精霊力は、いわゆ
る魔力と同様にそこかしこで使われ、街や村にはたいていちょっとした
道具を修繕する占師や技師が生業を立てていた。がしかし、カードマス
ター、精霊の力と意識を融合させ、超越した知覚力と高速の思考、そし
て精霊と魔法を操る者として、ルークスはおそらくこのレクスファートで
ただ一人の存在であろうと思われた。
自分のカードマスターとしての能力は一体どの程度のものなのだろう
か?ルークスには皆目検討がつかなかった。レイノールは、ルークスの
父ですら二つの精霊を同時に使うことは無かったと漏らしていた。ルー
クスは先の戦いを思い浮かべた。あのときルークスは確かに、三つの精
霊と同時に交感していた。このことを知ったら、レイノールは更にルーク
スを疎むのだろうか?起き抜けに浮かび上がったいやな考えを、ルーク
スは寝返りを打って紛らわせた。
こつこつと堅い足音が聞こえた。そうして気が付けば、枕元に誰かが立
ったのをルークスは感じた。サラ?いや…、ティーファだろうか…?ルー
クスは寝ぼけた頭で、ぼんやりとそんなことを考えていた。
「目が覚めたかい?」
突然にかけられた、サラやティーファとは明らかに異なるすこしがらが
らとしたような声に、ルークスはびくりとベッドの上に飛び上がった。そん
なルークスの様子が可笑しかったのか、初老をすこし過ぎたくらいの年
配の女性が、からからと笑っていた。
「イコリナさんか…、驚かせないでくれ…」
慌てて、寝ぼけ眼をこするルークスに、今度はすこし心配そうな顔をし
て、イコリナが近づいてきた。ルークスの額に、すこし荒れたやわらかい
手のひらがかぶせられた。
「うん、もう大丈夫なようだね。アックスから話は聞いたよ。あんた無理の
しすぎだよ」
イコリナは、深く息をついて、またついとルークスから離れた。
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
なぜ山崎が2個も・・・
保全
328 :
NAME OVER:03/07/16 20:09 ID:Q22xJ0uN
イコリナおばさんの存在は、魔界の使者と並んでこのゲームの謎だよね。
あんたら何者?みたいな。
魔界なんてどこにそんな話があったやら…。
イコリナおばさんに関しては、実はアーウィンの奥さんでは?とか疑っているのだが…。
どうよ?
皆は四属性のカード使ってる?
一応使ってる。
リムサリア相手だといきなり死んだりしてうざいけど、せっかくなので…。
攻撃魔法は一応使わせるよね。
あとやっぱ、これ使わないとこのゲームのアイデンティティが消滅する
ような気がして…。
それでもルークスの直接攻撃の方が強い罠
攻撃魔法より補助魔法に価値があるだろ。
命炎活、活巡療癒、水霧清浄は使った。
もうルークスはいさぎよく
遊戯王みたいにカードだけで戦え
最初にダオの守備力上げる奴使うだろ。
336 :
NAME OVER:03/07/19 10:08 ID:DVO+0Riv
ていうか、攻撃魔法すらルークスのほうが強いのはいかがなものか。
ティーファのまんこ なめたい
マリッドって女性型なのかな…。
スマソ、もちっと待ってね
このゲーム、どれがイベント戦闘なのか見抜けない・・・。
ゼロ戦は50もダメージを喰らうからイベントなのかと思いきや、普通にゲームオーバー・゚・(ノД`)・゚・。
ハッキリ言ってアメリカなどの多民族国家では黒人の方がアジア人よりもずっと立場は上だよ。
貧弱で弱弱しく、アグレッシブさに欠け、醜いアジア人は黒人のストレス解消のいい的。
黒人は有名スポーツ選手、ミュージシャンを多数輩出してるし、アジア人はかなり彼らに見下されている。
(黒人は白人には頭があがらないため日系料理天などの日本人店員相手に威張り散らしてストレス解消する。
また、日本女はすぐヤラせてくれる肉便器としてとおっている。
「○ドルでどうだ?(俺を買え)」と逆売春を持ちかける黒人男性も多い。)
彼らの見ていないところでこそこそ陰口しか叩けない日本人は滑稽。
>>340 ティーファ+アラン以外はすべて普通のバトル
終盤に出てくる中ボスをどんどん仲間に食べられていくのが悲しい。
「俺は大丈夫です。それよりサラは?」
ルークスは体をベッドから下ろしながらすばやく身を整えた。
「ああ、今は良く寝ているよ」
イコリナは、背後を振り返り、伺うような視線をドアの向こうに投げかけ
た。
「なあに、すこし疲れているだけさ。すぐによくなるよ…」
「すみません、何から何まで」
恐縮するルークスに、イコリナはふと目を細め、微笑みかけた。
「気にすることはないよ。困った時はお互い様さ。私とアックス…、それに…、
まあ私らは古い仲でねえ…」
イコリナはくすくすと声を上げながらルークスの全身に二三度視線を
往復させた。
「まあ、私はサラ嬢ちゃんについてるから、何かあったら遠慮なく呼ん
でおくれ」
イコリナの家にたどり着いたのは昨晩のことだった。ルークスが仰天し
たことに、アックスの案内で森の奥深くに踏み込んだ先に待ち受けてい
たものは、エルフの小さな集落であった。誰何も無くそこへ入り込んだこ
ともさることながら、アックスのいう古い知人と言うのが、エルフの村にす
む一人の人間の女性であったこともまた、ルークスを驚かせた。なにし
ろ、頑健でおおらかな風格の、達者な小母さんとでも言うべきイコリナの
雰囲気は、およそ瀟洒なエルフの集落とはかけ離れたものであった。
イコリナは、アックスとサラを前にして、酷く驚いたようすだったが、アッ
クスの手短な説明を受けて、てきぱきとサラとルークスの看病を始めた。
ルークスは何ゆえに自分までもが看病されるものなのか良くわからない
ままに、イコリナの有無を言わさぬ攻勢に押され、気が付けばベッドの中
で安らかな眠りに落ちていたのであった。
「それにしても、アランのやつ…」
ルークスはうつむき加減に呟いた。
アランとルークスは、同じレクスファート3騎士の息子同士ということもあ
り、幼馴染として過ごした時期もあった。二人はガルネールの叛乱と共に
、敵味方に別れ、そうして今、再び敵同士として再会した。ルークスにとっ
ても、何時か、こんなこともあるかもしれないことは、心の片隅でわかって
いたことだったかもしれなかった。
「やつらはおそらく、魔帝復活の準備がほぼ整ったのじゃろうな」
いつの間にか部屋の戸口にアックスが、腰には真新しい戦斧、全身に鎧
を身にまとった姿で現れていた。
「アックス…」
「このままではリムサリアが復活してしまう。暗黒の時代がやってくるぞ、
戦乱の世など及びも付かぬほどの混沌がな」
ルークスは、床に置いた剣と具足を手に取り、身支度を整えながらアッ
クスに問いかけた。
「しかし、奴らはあくまで人々のために役立てる力としてリムサリアを利用
しようとしているだけでは?」
アックスは暗い目で答えた。
「わしはガルネールという男をよう知っておる。あ奴はそんな可愛げのある
ことに人生をかけるような男ではないよ…」
ルークスは懐にカードをたくし込み、バックルで革鎧を固定した。
「あれからずいぶんと時が経った、人も変わる…。俺たちはただ単に無意
味な馬鹿なことを考えているだけなのではないのかい?」
アックスは鼻を鳴らして肩をすくめた。
「奴らのやり方は見たじゃろう?何も変わってはおらんよ、なにもな…」
その部屋にルークスたちが入ったのは、ちょうどイコリナがサラの額を
ぬれた布でそっとぬぐっているところだった。イコリナは、物々しいいでた
ちで現れた二人にすこし驚き、そして顔をしかめて口元に人差し指をそっ
と当てた。アックスはそれに頷いてみせつつ、潜めた、押さえつけたよう
な声でルークスに語り続けた。
「それにだ、サラはどうなる。ガルネールは王家の血を利用しようとして
いる。王家の血をひくからといって、サラは奴らの道具になるために生ま
れてきたわけではない…」
ルークスはアックスの肩に手を掛け、小声でささやいた。
「アックス、そんなことは俺にもわかっているよ」
アックスは震える手でルークスの手に、自らの節くれだった手を重ねた。
「奴らはおそらくリムロスの塔で儀式を行う…。敵の本拠地真っ只中じゃ…。
命を落とすことになるやも知れんぞ?」
「今を逃せばもうチャンスは無いかもしれない。それも覚悟の上だよ」
ルークスはにやりと笑ってアックスに応えた。それをどう見たのか、イコ
リナが不意に二人に声をかけた。
「やれやれ、蛙の子は蛙だねえ。アックス、お行きよ…、サラ嬢ちゃんのこ
とはわたしにまかせてさ?」
「イコリナ…、すまん…」
アックスは深々とイコリナに、そしてルークスに頭を下げた。
>ストリーテーラ氏
乙
保全
アックスのちんこ なめたい
(^^)
357 :
ホッシュ:03/08/03 21:48 ID:Q4SacGZ1
なんつうか、敵がカードだったのは何の意味も無かったよな
寂れて欲しくないが…。
どうでもいいが最後には普通にドーピングしまくりなのはどうかと。
もちっと待ってね。
しかし、仲間にドーピングすると最後に泣きを見るよなあ…。
しかも、ドーピング剤を普通に購入できるのはすごかったよなあ。
どうでもいいがサラもイイかもしれないと思ってしまった
浮気者め。
361 :
ホッシュ:03/08/08 07:34 ID:G+tEbS6W
二人同時に、ゲッツ!!
「イリコナ・・・すまんかった。正直すまんかった。」
正直、すまんかった。
ストーリーテラー氏はカードマスター以外にどんなゲームに
執念を持っている?
SFCがおおい?
365 :
ストーリーテラー:03/08/12 07:39 ID:9QbtoNA9
うーん、執念っつーか…
あまりメジャーすぎなくて今でもプレイしてもイイ!ってのは、
カオスエンジェルスとヘラクレスの栄光3あたりかなあ。
この辺だと最近でも人に勧めてもいけるよね。
やっぱお話が閉じているのが好きなのかな。SFCには限らない感じ。
>>365 最近の作品ですが、エルフの「臭作」とかどうでしょうか?
人間の根底的なものが含まれていて、僕は好きですが・・。
(⌒V⌒)
│ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
⊂| |つ
(_)(_) 山崎パン
あげ
アクトレイザーぐらい好きな音楽がいっぱいあるゲーム。
はよせなあかんなーとか思ってたら、一寸DAT堕ちしたかとおもって
あせった(汗
エルフの森を北東に向かうと、エルフすらも立ち入らぬ魔窟と化した深
緑の荒野が広がる。さらにそれを東に抜ければ、険しく名も無き山々が
そびえる端に出くわす。山脈を越えれば、仮に越えることが出来れば、
その先はレクスファート王都ビザンツが広がっている。太古より、ただ
「山脈」とのみ呼びならわしてきたこの山々は、魔獣すらもそれを超える
ことは無く、天を突く威容は雲の間に隠れ、その突端はようとして知れな
い。
アックス、そしてルークスはその、名も無き山脈の地底を這う通路を慎
重に登り続けていた。
「こんなところにこんなところがあるなんて…」
ルークスは驚きの声を隠せなかった。何の変哲もない岩の陰に、その
通路は存在していた。岩の肌に向かって、アックスがなにやら王家の紋
章をかたどったロザリオのようなものをかざすと、音も無く、ぽっかりと、
薄暗い縦穴がそのとばくちをあらわしたのだった。
それはルークスの知覚力をもってしても、まったくその存在を気取るこ
とが出来ぬほどに、深く、静かに隠蔽されていた。
「よいか?奴らが儀式を行うはずのリムロスの塔は、ビザンツの北西、山
脈の頂点に突き立っておる」
どの程度の時間、秘密の通路を歩いた後だったろうか?アックスが崩
れかけた壁面を慎重に手探りしながら語り始めた。
「地上からはほとんど見ることはかなわぬし、たどり着くことも出来ぬ…」
アックスは振り返りもせずに足を進め、さらに語り続けた。ところどころ
ほのかに光る明かりは、壁そのものから発しているようだった。
「わしも実際にこの通路を抜けるまではその存在すらしらなんだ…
ガルネールとてあの塔を実際に見たことは無かった…。王家のみに受
け継がれる秘密の場所…。魔力が凝縮して、それこそ手で触れるくらい
に濃い神聖なる地。
じゃがな…、それは同時に呪われた場所でもあったんじゃなあ。
かつてガルネールは宮廷魔術師となったとき、王家の血の力、ファー
ネスの血筋の呪われた神聖なる力の秘密を知ったのじゃな。奴は力を
求めるあまりに、その禁忌の力に密かに近づき、事が発覚するや魔の
力を借りて造反したのじゃ。
わしは王妃様にサラ王女を託され、この通路をたどり、そしてエルフの
里へと逃れたのじゃ…。
おそらくガルネールは今でも、王家の力の源にたどり着こうと躍起に
なっておる。だが…」
淡々と、暗い通路をルークスはふとアックスに問いかけた。
「王家の秘密ってなんなんだい?ガルネールはリムサリアを召還するん
だろう?」
魔帝を召還すれば、このエレメンは阿鼻叫喚の地獄と化すだろう。そう
なればガルネールにしたところで、王家も何も無いのではないだろうか?
ルークスにしてみれば何気ない疑問だった。
だから、その時にアックスが見せた狼狽振りはルークスには酷く奇妙
で唐突なものに感じられた。
「いやっ…、わしもそれは知らぬ!いや、誰もそれは知らされておらなん
だ。じゃがひょっとしたらお前の父親、ザハンは感ずいておったのか
も…。いや!とにかくそれは誰も知らぬ秘密じゃったのじゃ」
アックスは足を止め、つっかえつっかえそれだけ矢継ぎ早に言葉にす
ると、肩を落とし、大きく深いため息をついた。
「まあ、それも彼奴らの叛乱で相当な者たちが、薄々と解ってしまったこ
とではあるがな…」
ルークスは黙って、続くアックスの言を待った。アックスは、しばしルーク
スの目を酷く何かにおびえたかのような目で見つめていたが、やがて視線
をそらし、弱々しく言葉を続けた。
「いや、そのうちにわかる、お前にも自然とわかるじゃろうよ…」
その時だった、ルークスの背筋に凍るような、ざらりとした気配がまとわ
り付いて来たのは。
378 :
NAME OVER:03/08/30 09:23 ID:Y0iDtoSW
ティーファたんもきぼんぬ。
380 :
NAME OVER:03/08/31 11:50 ID:WtPUOQ+N
>>380 カワイイ。でもやっぱり厳しい顔の方がハァハァかも。
382 :
NAME OVER:03/09/02 04:00 ID:4l5HbEzw
>>382 ヒィィィィィイイィィィィィイッィィイイイ!!!
>>382 キビシイ ティーファタン ハァハァ・・。
ただのキャプチャーはもういいよ。
ルークスは一回くらいティーファやサラでオナーニしてるだろ?
389 :
NAME OVER:03/09/04 19:33 ID:Ae7HPyO5
388自身がそれをやってると見た
ティーファのウンチ切れ端を小さな瓶に入れて携帯しているルークスはおちゃめ。
さびしくなったら、小瓶のフタをあけてティーファの匂いをかぐのさ。
「ティーファの匂いを感じる・・・。」
そのあいだ、右手は上下にうごいている・・・。
ルークスはシルフだけで満足してるさ(*´Д`)
健全な男は、いい女のウンチを持つもんだ。
397 :
32歳:03/09/05 16:33 ID:???
そうか、そうなのか。
いいおとこになる為に、小学校の頃すきだった
女の子のフン盗んできます。
マリオも出てくるカートマスター
400 :
NAME OVER:03/09/06 08:49 ID:6+Fawvyl
>>397 ダメな32歳だな。
あ〜こりゃ日本はお終いだ。 日本沈没だ。
日本は沈没しません。
日本は浮いてラピュタになります。
>>391 あんまり匂うと細菌感染して、蓄のう症になりますよ。
ルークスは保存しておいたティーファのウンチをティースブラシに
たっぷりつけて毎朝晩、歯をゴシゴシとみがいているのさ。
「ティーファの味がする・・・。イヒッ!」
イヒッ!(ルークス談)
アハッ! (かぼちゃワイン エル談)
>>403 ルークスがぬけ作先生の顔になってそうで、ヤダ。
407 :
NAME OVER:03/09/10 23:22 ID:c6KVrQti
サラのうんこ、食べたい。
とは思わん。
「いやぁ、もぅそんな暇は残って無いんじゃなぁぃ…」
酷く不快な、べちゃべちゃとした舌なめずりのようなささやきが、ルークス
の耳元をうった。とっさに身動きできず硬直したルークス。
「!?」
「ルークス!!」
そのルークスの背後に向けて、アックスの一撃が風音をうならせて奔っ
た。
「ちっ!」
我に返ったルークスの傍らで、アックスの舌打ちが聞こえた。
「仕損じたか…」
ゆっくりと前方に向き直るアックス、そしてルークスの目の前にゆらゆら
と揺らめくように、奇妙な姿が、壁から発する明かりに照らし出された。
それはぬめる肌にをくねらせながら、ぎょろぎょろと左右の目を四方八
方に動かし、落ち着き無く長く先の割れた舌をうごめかせていた。カメレ
オンのような首と巨大な腕、そして足と尾、それらが緑色に、ぬれたよう
な光沢を放っていた。奇妙なその生き物は、その場で器用に2、3度で
んぐり返りをうつと、べちゃべちゃと舌なめずりを繰り返しながらほえた。
「ごあいさつだぁねぇレクスファーーーーートの騎士さまぁぁぁよぉ!?」
アックスは汚らわしいものでも見るような目で、その奇妙な生き物をね
めつけた。
「アックス!こいつは!?」
ぎょろり、と巨大な目がルークスに向けられ、それに追随して首が、つ
いで胴体が、そしてぺちゃぺちゃとぬれた足音を立てて体全体がルーク
スに向き直った。
「これぁこれぁぁぁ精霊つかぃぃぃのおぼっちゃぁまぁ?良くぞ聞いてくれ
たぁ」
再び巨体が宙を舞い、ルークスの眼前に宙返りしながら、わざとらしい
べちゃりとした音を立てて着地をした。
「我が名ぁわ…、んん〜?※※※※※※※※さしずめぇバラムとでもよ
んでぇもるぉぅかぁ?」
長い舌がその時だけ引っ込められ、形容しがたいサウンドが、その真
の名を語った。
「まぁ真名はぁ、お前たっちにぁわからねぇ名前でぁけどなぁ」
げらげらと笑いながら、巨大な腕を肩ごとぐるぐると回し始めたその生
き物の体中からぼきぼきと骨でもきしむかのようなおとがした。
「さぁてぇ?とりあえずお前らぁも、あの世に逝ってもらおぅかぁ?」
アックスはルークスの腕を引っつかむと、化け物の脇をすり抜けて駆け
はじめた。
「やつらは混沌の魔より生まれ出でたるばけもの、ここでは不利じゃ」
「はぁ?逃げるたぁもうろくしたものよぉ…」
かける背後から、ぺちゃべちゃと水っぽい足音が、規則正しく二人を追っ
てくる、その音を、魔力を、ルークスははっきりと感じた。
「アックス!?奴は一体!?」
「言ったじゃろう、彼奴はかつての魔帝の混沌よりガルネールが呼び覚ま
した魔の化身。ちっ!こんな所であのようなものに出会うとは!」
小柄な体からは想像も付かない駆け足で、アックスはルークスを連れ
て狭い通路を駆け抜ける。不気味なことにバラムの足音は、一向に遠ざ
かる様子も無く、二人の後ろから、それでも規則正しく響いてくる。
「アックス!ちっとも引き離してない!」
「わかっとる!やつはあそんどるんじゃ!」
アックスは振り向くことも無くルークスに怒鳴り返した。
「じゃがそれがわしらには好都合。とにかくこの先まで逃げ切るぞ!」
脱兎のごとく走る二人の前に、やがて多少は広く開いた空間が広がる
のが見えた。
「!」
ルークスの視界の中で、壁伝いにバラムの皮膚のぬめりが影法師の
ように二人の前方に回りこんだ。
「さぁて、ここらで勝負とぉ逝こうかぁ」
・・・・・・
「アックス…、意外とあっけなかったな…」
アックスは肩で息をしながらルークスに頷き返した。
「そ、そうじゃな…、ちょっと意外なくらいじゃった…」
自らを闇の使者とも名乗り、執拗な追跡のすえ二人に襲い掛かってき
た化け物バラムは、多少のてこずりはあったもののそうたいした苦戦も
ないままに、大仰な断末魔の叫びと共に一筋の煙と消え果た。あとに残
されたのは一枚のカード。
「アックス、こいつは土の精霊のカードだ…。なぜこいつがこんなものを?」
アックスは肩をすくめ、興味のない様子でルークスに答えた。
「さあな?何しろ魔界の使者じゃ、なんだってありうるのじゃないか?それ
よりも先を急ぐぞ」
よかったなと言わんばかりの顔で先を促すアックスに、何か釈然としな
いものをルークスは感じていた。どうにも、アックスの様子はこの抜け道
を目指してからこっち、奇妙なあせり、ともとれる何かに犯されているよう
に、ルークスには感じられた。
このゲーム数回クリアした筈なんだがダオ関連のイベントが全然思いだせん。
415 :
NAME OVER:03/09/21 14:50 ID:BDeVfjBt
>>414 最後の最後に手に入るからな。
ポツンと。
>>ストーリーテラー氏
乙です。
書く時間がなかったりもしたけれど。
最近書き込めなかったワイ。
ダオ、結構つかったけど入手イベントは全般的に不整合だらけでいただけない…。
保守
418 :
NAME OVER:03/10/01 09:31 ID:KLWUpgzq
サラのまんこなめたいあげ
その門は唐突に二人の前に出現した。金属とも陶器とも付かぬ仄かに
輝く扉には、巨大な、翼と龍の紋章が刻印されていた。
「これは、王家の紋章…」
ルークスは慎重に扉の前に歩を進め、周囲の封印の様子を伺い見た。
アックスはルークスに続き扉に歩みより、無造作に、扉の中央に刻まれ
たレクスファート王家の紋章を拳の裏で2,3度叩いた。
「そうじゃ、この先に、リムロスの塔へ、そして王城への通路が続いてお
る。精霊の力で封印されておって、王家の血が無ければこの先には行
けぬ」
ルークスは眉をしかめてアックスを見やった。
「アックス、それじゃあこの先へは進めない」
アックスはいらだたしげに、数回扉をどやしつけながら、ルークスに答
えた。
「言ったじゃろう?この扉は精霊の力で閉じられていると。カードマスター
であるお前なら開けることなど造作も無いじゃろう?」
ルークスは胡散臭げに扉に向き直り、扉の封印の状態を探り始めた。
「あまり上手い状況では無い…。かなり強い力と複雑な刻印がなされて
いる…。土のカードでやれるかとも思ったが…、どうも上手く働かない。
調整が悪いのか…」
まだ手に入れてすぐであることもあるのか、どうにもルークスは土のカ
ードとの同調が取れなかった。封印が強固で、その上に肝心の部分が
繊細に出来ているようで風の力による強制介入は得策ではなさそうだっ
た。
EDのティーファがええなあ。やっぱ。
EDもいいけど操られてるテファたんもハァハァだよ。
423 :
NAME OVER:03/10/14 22:19 ID:786iave/
てぃーふぁしね
マスターカード
てこずるルークスの様子にいらだたしげにアックスがにじり寄ってきた。
「なんじゃそんなものも開けられんのか?」
責めるような口ぶりにカチンときたルークスは、改めてアックスに向き
直り険のある口調で反論した。
「アックス、精霊の力は万能じゃない。出来ないことは出来ない。そもそ
もこの扉はこちらからはあかないように出来ているんだ。キーになるな
にか、おそらく王家の血のパターンか何かだろう。それを使わずに無理
やりこじ開けようとすれば、多分、むしろ永久に開かなくなる」
突然にまくし立てるルークスに、アックスは後ろめたげに数歩あとずさった。
「アックス!」
アックスはルークスの剣幕にしばらく憮然とした表情を浮かべていた
が、やがて重い口を開いた。
「ルークス、一旦戻ろう…」
「!?」
ルークスは、アックスの突然の提案に一寸虚を突かれた。
「アックス、ここが通れる算段があるといったのはアックスだろう!ここま
で来ていまさら何を!」
「うるさい!とにかく一旦戻るんじゃ!」
押し問答の末、渋るルークスを引きずるように、アックスは今来たばか
りの道を逆にたどり始めた。
あげ
保守
サラたん(´д`;)ハァハァ...
保守sage
結局、エルフの村まで歩を戻したアックスは、イコリナの家の前でぐすぐ
すと逡巡を始めた。
「アックス!」
結局何の説明も無いままに村まで連れ戻されたルークスはいらだたし
げにアックスの背に呼びかけた。
アックスはあいかわらずイコリナの家の前でうろうろと右往左往を続け
ていた。苛立ちながら、その背を見つめるルークスの視界に、ふと戸口
に現れたイコリナの姿が映った。アックスもまたイコリナの姿に気が付
いたのか、歩をとめ、視線を戸口へと向けた。
「イコリナ…」
イコリナは険悪な様子のルークスと、落ち着かな気に視線を下に向け
るアックスに交互に視線をやり、やがて盛大にため息をついた。
「あんたたち…、一体なにやってんだい…」
しばらくの時間をかけて、アックスはつっかえつっかえ、イコリナに事情
を説明していた。その間、ルークスは入り口脇に腰を下ろし、土のカード
の吟味を繰り返していた。
土のカードはやはりどこか様子がおかしかった。ルークスの持つ他の
カード同様に、精霊のパターンを刻み込んだ回路の密度は高く複雑で中
身の詳細はようとして知れなかったが、それにしても奇妙に動作が重く、
回路的にも押し込められすぎているようにルークスには感じられた。地
下通路を行く間も呼び出せば精霊は応えたし、精霊魔法も使えた。しか
しながら、同調して意識を共有するにはどこと無くためらいが感じられた。
それはルークスにも上手く説明することの出来ない違和感が、カード全
体にこびりついていて、おそらくそれが全体の反応の鈍さにつながって
いるのだろうかとルークスには思えた。
やがて、ふとルークスは、イコリナとアックスの声が聞こえなくなってい
ることに気が付いた。ルークスはカードを手繰る手を休め戸口に視線を
やった。
イコリナの家の戸口に薄手の衣服とショールをまとったサラが、いつの
間にか立っていた。アックスは渋面で、イコリナは普段と変わらぬそ知ら
ぬ顔でサラと相対している。ルークスには状況が今ひとつ判然としなかっ
たが、それもサラが再び発した一言によって明らかなものとされた。
「私も行きます」
「しかしサラ!まだ身体が…」
アックスの声がどこか弱々しく発せられた。
「だけど叔父様、ほかに手はないのでしょう?」
サラはちらりとルークスに視線を向けた。
「私のことはもう大丈夫。もう平気です」
「しかし…」
なおも言い募るアックスに、イコリナが横合いから声をかけた。
「連れて行ってやんなよ、行きたいって言ってるんだから。」
イコリナもまた、ルークスにちらりと意味ありげな視線を向けた。
「それにルークスがそばで守っててやれば大丈夫だろう?」
突然話の矛先を振られたルークスは戸惑いを隠せない表情で、3人に
視線をめぐらせた。そして、にこやかなイコリナの表情とは裏腹に、戸惑
うほどに真剣味を帯びたサラの視線に、ルークスの視線は捉えられた。
ルークスはまだ青ざめたところの残るサラの頬にかかるほつれ毛を見つ
めた。気を張ってはいるが、あまり大丈夫なわけはなさそうだった。が、し
かし、ルークスは知らず声を上げていた。
「……、行こう、サラ」
サラの顔がさっとピンク色を帯びた。堅かった表情がゆっくりとほぐれ、
やがてサラは微笑みを浮かべて答えた。
「ええ」
結局ルークスのこの一言が決め手になり、アックスとルークスは再び
サラと共に迷宮へと向かった。アックスはいまだ渋る様子を隠さなかった
し、サラにしたところでどこか無理をしていることは明白だった。3人は暗
い地下を、山脈の頂上を目掛けて突き進んでいった。
再び扉の前に到達した頃にはすでに数日が過ぎ去っていた。体力の戻
らぬサラを気遣いながらの迷宮行は困難を極めたが先に出くわしたような
化け物も出没することなく、紋章の扉の前にサラと共に到着したのであっ
た。
扉は前回同様に重く閉ざされていた。扉自体が結界と化しているのか
その向こうの様子は一切窺い知れない。アックスとルークスはサラを真
ん中に挟んだかたちで扉の前に立った。サラはしばらく扉を見つめてい
たが、やがて一歩扉の前に歩み出で、扉に向かって手をかざした。
しばらくの間何事も生じなかった。そのうちにサラの白く細い手先、指
が内側からほのかな光をたたえ始めるのがルークスの目にも見て取れ
た。光だけではなかった。複雑に絡み合った精霊の力、魔の力のパター
ンがサラの全身に複雑な文様のように駆け巡り、その有様はほっそりと
したサラの身体の輪郭をくっきりとルークスの感覚に浮かび上がらせた。
思わず一寸見入って、そして気恥ずかしくなったルークスは視線をサラ
からはずした。
気が付けばサラが何事か言葉をつむぎ始めた。再びサラに向けられた
ルークスの視界の中では、普段は編みこまれてマントの中にたくし込ん
であるサラの金色の長い髪の毛が風に煽られるかのように舞い踊ってい
た。サラの顎は水平に近く上げられ、両手は指を扉に向かって刺し伸ば
したまま細かく震えている。サラの目は見開かれ、その体中に血管とも文
様ともつかない光の筋が縦横無尽に走っていた。やがてサラの目が金色
に輝き、指がガクガクと震えた。ルークスの知覚の中、サラの指先に精緻
な魔術のパターンが凝縮され、やがて扉の紋章に向かって滴り落ちた…。
「っ!……」
「!!」
低くうめきを発してサラが崩れ落ち、アックスがそのそばに駆け寄った。
「サラ!」
ついで我に返ったルークスがサラを助け起こそうと駆け寄った。
サラはアックスに抱きかかえられたまま、苦しそうに息をついていた。
ルークスは力なくたれたサラの手をとり、その顔を覗き込んだ。
「サラ!大丈夫か?」
サラはこわばった笑みを浮かべて、弱々しくうなずいた。そしてゆっくり
とその手をルークスの手から離した。
「!?」
そしてサラはゆっくりと呟くようにその理由を告げた。
「ちょっと…、汚れるから…」
ルークスは驚いてサラの手を握っていた自らの手先を見た。そこには
かすれた血の跡がほっそりとした筋のようにこびりついていた。そしてサ
ラの手の先、指先からは、じわりとしみいずるかのように紅い血の滴りが
にじみ出ているのが見て取れた。
「ここは…、王家の血でしか開かないように出来ているから…」
サラがようやく整い始めた息を総動員してルークスに告げ、そして扉が
はじめて重々しい軋みを上げながら左右に開き始めた。
扉を開くとそこには、露に濡れた花弁が姿をみせていた。
少し桃色の花弁にはエロティックな香を漂わせ、ルークスの
中枢神経を麻痺させるかのような感覚に陥らせていた。
「ルークス・・・いたい。」
ルークスはサラの花弁を二本の指で押し広げ、その奥にある
肉芽を指の腹で撫でる様にいじり始めた。
「ん・・・いやあ・・・。」
ルークスの行為にサラは苦悶というよりは、歓喜に似た声で
快感を押し殺すかのように、声を出した。
そして、花弁の奥から粘着質の液体がとめどなくしたたり落ちた。
「やさしくしてね・・。」
サラはルークスと目を合わせながら小声でそう言うと
自分の両手のひらで赤らめた顔を隠した。
「まかせとけよ!」ルークスはいきり立った肉棒を花弁の奥へと
差し込んだ。
>436
い、一体なにがあったんですか?
コルァ!俺じゃねーっての
少しだけワロタ
>>436 >ルークスはサラの花弁を二本の指で押し広げ、その奥にある
>肉芽を指の腹で撫でる様にいじり始めた。
左手で、ピースサインで柔肉を広げて
右手の人差し指で、クリットをいじるの?
なんて、質問してみたくなる俺。うつぽ・・。
443 :
NAME OVER:03/11/14 05:32 ID:vkv1ZB8J
サラのまんこ舐めたいage
もうエロばっかりなので書かない。
痛みを知らない子供が嫌い。心をなくした大人が嫌い。
優しい漫画が好き。バイバイ。
「ルークス!急ぐぞ。この扉は開けばすぐに閉じ始める!」
アックスはサラを半ば抱きかかえ、ゆっくりゆっくりと開き始めている扉
に向かって身構えた。
「ああ、その前に一応警戒も怠らずに!」
ルークスはアックスに叫び返し、土の精霊を起動、剣を構え、油断無く
扉の向こうを伺った。
その時だった。重々しく響く声が、ルークスの声に応えて、まさに扉の
向こうから発せられたのは。
「その通りだ。油断せず警戒をゆるめぬその心や良し!」
力強い声と共に、禍々しい気配が扉の向こうから漂い始めた。
「開き始めた扉に疑いも無く飛び込むほどに愚かであれば、そのままに
喰らい尽くすところであるが、娘を気遣い、なおも戦いに臆すること無き
その意気に免じ堂々にモノノフたる戦いを我に挑むを許そう」
やがて扉のようよう髪の毛ほどに開き始めた隙間からずるりと不自然
に、何ものかヒグマほどもある影が這い出てきた。髪の毛ほどしかない
隙間からまるで滑らかに、あたかも自然に、それでいて違和感のある登
場をしたその紫のごつごつとした肉体の上に轟然とルークスたちを見下
ろす眼差し。そして肩から生えた4本の腕は一組は胸の上で組まれ、も
う一組は肩の上に構えられている。さらに、その腰の下はのたうつ大蛇
の身体が引きずられている。
「我が名はバラム!いざ尋常に勝負をするとしようぞ!」
とバラムは一旦考え事をするかのように全ての腕を組み、目を閉じた。
「ふむ、とは言え3対1では尋常な勝負とは言い難い…」
バラムは暗い紅色の眼をそこここと動かした後に、ルークスに視線をと
めた。
「?」
「おお!そこにおるのはダラムではないか!ちょうどよい、いざ出でて我
と共に戦え!」
と、ルークスの神経に激痛が走った。土の精霊との精神の融合が、ば
らばらに砕け散り分解していく。そしてその中から複雑で密度のある瘴
気の塊がずるりと這い出てきた。
「おでぉ呼んだのかぁ?」
「貴様ダラム!」
ばらばらになりそうな精神を必死に立て直しながらルークスは声を絞
り出した。
「ひぁひぁひぁ、残念だったぁなぁ。お前が手にいれたぁのは土の精霊じゃ
あなかんべぇよぉ」
ダラムの飛び出た目がぐるりと動く。
「まあ、気が乗ればそのまぁま土の精霊になぁってやってもよかったけん
どぉよぉ?俺たちぃは死にはせなんでなぁ」
バラムがダラムの前に出でてその言をさえぎった。
>445
そういいつつ続きをうpしてくれる貴方に萌え。
ちなみに
>>445は、「ロケットで突き抜けろ。」のキユねた。
452 :
NAME OVER:03/11/25 01:20 ID:tHZTu+eC
あげ
ちょっとまっててな。今暇が無くって。
しかしこのくだりは一番つまらねーうえに、魔界の使者ってなんだよなおい。
つじつまあわねーよ。
なんかいそがしそうっすね。
がんがれ
保守
456 :
NAME OVER:03/12/10 01:37 ID:/0UJdbZR
あげとけよもー
「まあ、それはどうでも良かろう、ともあれ、これで3対2、まあ妥当ではあ
る」
バラムの首が大きく何度か縦に振り下ろされ、そうして丸太のように太
い腕が2本天井に向かって振り上げられた。
「危ない!」
サラの声が響き、同時に四つの腕がルークスに向かって振り下ろされ
た。
中略
「恐ろしい相手だった…」
ルークスの口から思わず呟きが漏れた。変幻自在に、焔に踊る影のよ
うに死角をとるダラムと、正面から振り下ろされる巨腕は、アックスの斧
をもってしても防ぐに必死、ルークスをもってして防戦一方に追い込む
ほどのものであった。
「…、ほら…、私を連れてきて、良かったでしょう?」
ルークスの腕の中、サラが苦しそうに息をつきながら、かすかにに微笑
んでいた。
「サラ…」
3人の目前ではさらに重い音を立てながら、血の封印を施された扉が閉
ざされつつあった。まだ充分に扉をくぐることは出来た。扉の動く早さは遅
々としたものでしばらくの時間は、引き返すも行くもあたうものであった。
迷いがルークスを捉えていた。アックスの顔もまた苦渋にゆがんでいた。
アックスは、魔物がいようといまいとこうなることを悟っていたのだと、今に
なってルークスは気が付いた。
テラータン、キター
ルークスの腕の中で、サラの身体が微かに震えていた。
「ルークス、行きましょう?」
サラは閉じつつある扉に目をやり、ルークスの腕の中から立ち上がった。
「さあ!」
青ざめた顔に笑みを浮かべ、扉を背に二人に手を差し伸べたその姿に
ルークス、そしてアックスは一寸気おされ沈黙した。
「ああ…」
やがて三人の背後で音も無く、いましたがたくぐったばかりの扉が閉じ
ていった。その向こうに打ち捨てられた二体の魔物の身体は、紋章を中
心に扉が閉じきる頃には、やがて風化したかのように消え去っていた…。
461 :
NAME OVER:03/12/20 21:58 ID:Cd0zGa1T
1
長く曲がりくねった隘路は、その後静まり返り、ただ足早に繰り返される
足音だけが響いた。
「まった!」
アックスが突然その歩みを止めた。
「どうしたんだ?アックス」
「こっちじゃ!」
アックスはにわかに歩を進める方向を転じた。
「!」
ルークスの拡張された知覚の中に、禍々しい、気の特異点が現れた。
力強い、何かが、ルークスたちの近づくのと共に不気味な波動を強め、
その存在を誇示し始めていた。
それは一組の武具であった。通路のどん詰まりに埃まみれで、まとめ
て転がされたそれは、黒々とした地に銀と金の模様が施され、優雅に、
力強く、それでいてどこか禍々しくあった。
「アックス?」
アックスは魅入られたかのように、その、一塊の山を見つめていた。
「わしの鎧…」
アックスの太い指が、黒々とした胸当てをなぞった。ついでその手が、
鎧の下に重なり置かれた戦斧を握り揚げた。
「わしの斧…」
天井に届かんばかりに長いその柄と刃を掲げたアックスのその手は
かすかに震えていた。アックスはぐるりとルークスに振り返った。その厳
つい顔には精悍で獰猛な笑みが浮かび上がっていた。
「ルークス。これが何故このような場所に打ち捨てられているのかはよく
わからん。ただこれこそはわしの斧、わしの鎧よ」
アックスは戦斧をぐるりと身体にそって回転させると、ずしりと重い音を
立てて、その石突を岩の地面に打ち立てた。同時に黒々とした刃が不気
味に唸りを発した。
「アックスの武器?……!それが3騎士の!?」
不意に幼い頃に聞きおぼえたレクスファートの騎士アックスの武勲を思
い起こしたルークスは、驚きと感嘆の念を持ってアックスのかざす漆黒の
刃を見上げた。
レクスファートの3騎士といえば、ルークスの父、精霊を操るカードマス
ター、そしてアランの父、剣技に長け魔剣を操る強大な騎士、そしてアッ
クス、魔神の力を宿すといわれる戦斧を駆り全ての立ちふさがるものを
砕く戦士であった。アックスの渾身の一撃には現世の刃では耐えうるこ
とかなわず、その戦士たる真の力は古の眠りから覚めた魔斧たる一振
りに出会うまで振るわれることは無かったという。
「これさえあれば百人力よ。どれほどの軍勢が相手だろうとわしが蹴散
らしてくれるわ!いくぞ!ルークス!」
一方その頃……。
王城の広間には喧騒の響きが鳴り渡っていた。
「いいか!まずは出口を固めろ!その後に掃討戦に入る!城に残された
魔導士の内恭順するものには最低手足の指と声を封じ、ばらばらに拘束
せよ!奴らにリムロスへの報告を行う隙を与えるな!」
王座に続く緋色のじゅうたんの上では腰に下げた剣の杷に手を置いたア
ランが、騎士団を中心とした矢継ぎ早に指令を下していた。足元にはその
指令の通り猿轡と布で手指を固定された一人の男が横倒しに転がされ、
ぎょろつく目でアランと、その指令を受け駆けずり回る伝令兵の少年たち
の様子を落ち着き無く伺っていた。
「アラン様!」
「カルラか?どうか?様子は」
一人の騎士がアラン目掛け、広間を突っ切ってやってきた。騎士は面頬
のついた兜を脱ぎ、片手に抱えなおすと、その下から現れた長い髪の毛を
わずらわしげに背中へと流した。
「おおよそ魔術研究棟は制圧いたしました。その他の王党派も主要なもの
は全て拘束済みです」
「そうか…」
アランはいぶかしげに眦を下げ、床に転がされた男をじろじろと見つめた。
「お気がかりが?」
女騎士カルラの問いに、アランはいらだたしげにかぶりを振った。
「いや…、妙に手薄だ…。そもそも主要な魔導士どもは一匹もいない」
「しかし、本日はほぼ全てのものがガルネールと共に儀式へと…」
カルラの言を手を払い止め、アランは広間のじゅうたんの上を逡巡し始めた。
「それにしてもおかしい。ガルネールは城を放棄するつもりなのか?」
アランは再び足元に転がされた男の、やせこけた顔に視線を戻した。
「さてもこやつは何も知らされておらぬ。魔導士とその共を大量に引きつ
れ…。俺を信用しているわけでもあるまいにどういうことだ?」
「このものの記憶を洗いざらい探ってはいかがでしょうか?」
カルラがかしこまった口調で進言すると、足元の男は芋虫のようにくぐ
もった悲鳴を上げながらもがきまわった。
「ふむ…」
アランがその可能性について考えを巡らせ始めた時だった。
不意に爆音と地響きが城に響き渡った。
「……!」
「なんだ?」
衝撃の源は一定の間隔でリズムを刻むように繰り返され、その源は次
第に広間へと近づいてくるようだった。
「これは…、後宮のほう!?」
「何事か!?」
アランの声が広間に響いた。
ルークスはいまさらながら、かつて最強の騎士の一人と謳われたドワー
フ小人の膂力に舌を巻いていた。ルークスは、どちらかといえば、精霊と
の共融によって得られる超知覚と、製霊力を応用した移動、加速された意
識によって制御された一撃をもって戦う、あるいは精霊魔法による戦いを
行ったが、アックスのそれはそのルークスの戦いに関する常識を一切覆
すようなものであった。アックスの一撃がその渾身の力を持って撃ちださ
れると、城の構造物どころではなく、大気そのものがその衝撃に耐えうる
ことなく、その前方に立ち向かわんとひしめいていた雑兵はことごとく魂を
砕かれたかのように引き、まるで紙細工でもふみ崩すかのように蹴散らさ
れていった。
「あのとき、…!、この斧さえあれば!、陛下にも、殿下にも!、おつらい
思いをさせずに!、すんだものをのお」
一撃一撃を無造作に繰り出しながら、アックスは目を細め、鼻を鳴らし
た。ルークスは、武具を取り戻し、かつての後宮へと繋がる通路をひた走
りながら聞いた、かつてのガルネールの造反のことに思いを走らせた。
アックスはなかば無念の涙を眦に浮かべながら、ルークス、そして更に
語った。
「あの時、わしは王妃さまに呼ばれその御相談に乗って差し上げておっ
た。他でもないガルネールの行っておった秘術についてじゃ。わしはこの
通りドワーフ小人じゃ。妃殿下は人間族以外のものたちの動向と、その
情報をご所望じゃったのじゃな…
かつての叛乱以前、アックスの武具は王宮でも特別にしつらえられた
武器庫にあった。その武具は魔神との盟約により、魔神そのものの存在
を封じ込めたものであるといわれる。主を選び、主以外のものの触れる
を許さぬその武具は、アックス以外のものには身につけるはおろか、持
ち出すこともかなわぬものであった。叛乱が起こり、城が魔物であふれ、
阿鼻叫喚の地獄絵図と化した時、その、アックス以外のものには触れ
ることかなわぬはずの武具は忽然と姿を消した。アックスは無念に血の
涙を流しながら王妃より幼子であったサラをあずかり、かろうじて血路を
開き王都を逃れたのだという。
「あのような場所で…、あの魔物どもが盗人であったのか…」
もはやアックスの前に立ちふさがる兵も無く、王宮を王座目掛けて一直
線にひた走るアックスは、無念そうに唇を噛み締めていた。
そうして、ちょうどアランの叫び声が広間に響いたその時であった、アラ
ンの前に、3人が姿を現したのは。
「アラン!」
ルークスの叫びが広間に響き渡った。アランは意外なものを見たとでも
いうような奇妙な表情を浮かべ、一寸絶句した様子で3人と、いや、ルーク
スと対峙した。
「アラン様!」
剣に手を掛け、アランの前に出ようとするカルラを片手で押し止め、アラ
ンは、ゆっくりと3人に向かって歩み寄り始めた。
「……、まったく、お前には驚かされる。あきれた奴だよ、たかが3人でこん
なところまで来るとはな」
「観念しろ!おとなしく水晶の剣と魔力の玉を渡してもらおうか!」
アランは満面に嘲笑を浮かべ、鼻を鳴らした。
「もう遅い、魔帝復活の儀式はもうとっくに始まっている」
ルークスの背後からサラがまろび出た。
「しかし!精霊の剣が、政令の剣が無ければならないはず!」
サラの姿を認めるとアランは一寸歩を止め、優雅に状態をかがめ一礼
をした。
「おや、これは姫殿下。そこなルークスと死に損ないからお聞き及びで無
いとはな、ティーファ姫が今いずこにおわすかを…」
サラははっと虚を突かれたかのように、アランを、そしてルークスとアッ
クスの顔に順繰りに視線を走らせた。
「姉が!ティーファが!?生きているのですか!?」
ルークスは苦いものを噛み締めていた。ルークスとて確証があったわけ
ではなかった。しかしながら、仮にティーファもまた王家の姫であったなら
ば、おそらくは王家の封印もむしろ嬉々として開かれたであろうことは想像
に難くなかった。おなじく苦いものを飲み下したような渋面でアックスがか
すれ声を発した。
「なるほど…、ティーファ姫の血を、レクスファート王家の者の血を使った
のじゃな…」
アランはアックスに向き直り大きく頷いた。
「その通り。王家の血は魔帝に施された封印の解除には必要不可欠な鍵
だからな。特にこの姫君たちはその血が濃いそうな。今ごろはガルネール
が魔帝の力をコントロールする仕組みでも作っている頃だろうよ」
アランは呵呵大笑してルークスに鋭い視線を向けた。
「どうだ?ルークス。今一度聞こう。お前も我々と共に来る気は無いか?」
ルークスはすでに召還済みの精霊を極限まで活性化させながら、ゆっ
くりと剣を構えた。
「アラン、俺は貴様らが許せない…」
「…、そうか、ならばどうするというのだ?」
ルークスは歯を食いしばり、アランをねめつけたまま、サラとアックスに
呼びかけた。
「アックス、サラ、ここは一人でやらせてくれ」
そしてまたアランも、そばに控え、すでに抜刀したカルラに手を振り
「お前はこの連中に崩された部分の補填をやるのだ。ここは俺がやる。
こいつは俺の獲物だ」
「アラン様…」
カルラは一寸躊躇した。いやな予感が彼女の中に渦巻いていた。
「カルラ!」
カルラは去り、広間は10m程の距離を置いてルークスとアランが対峙す
るほかは、アックスにサラ、そして幾人か残された雑兵が、おっかなびっく
りといった様子でその対峙する様子を伺っていた。
「さて、ルークスよ…。餓鬼の頃はこの俺に一度も勝てなかったちびのお
前が、どこまで成長したか、とくと見せてもらうとしようか!」
斬激が刹那の間にルークスの身体の真芯を捕らえて放たれた。彼我の
距離はあたかも存在しなかったかのように、雑兵には、そしてアックスです
らも知覚できぬほどの、一寸の歩運びと一撃が広間の空間を切り裂き、
ついでサラが悲鳴を低く上げた。
間髪おかずにアランの剣は宙に向かって振り上げられ、そして剣と剣の
ぶつかり合う不響音が鳴り響いたかと思うと、周囲のものには何がなにや
ら判らない間に、ルークスの身体が壁面目掛けて背中から吹き飛ばされ
て行くのが見えた。
「ルークス!」
アックスが思わず身を乗り出し、サラが声にならない悲鳴を上げた。
壁に向かって飛ばされながら、ルークスは今したがたの戦況を思い返
した。アランの初撃は、体捌きでは回避不能と判断。土の力を持って抵
抗を試みるも、斬撃は速度変わらず。同時に目くらましに炎の爆風を展
開しつつ風の力で身体ごと宙に自ら吹き飛ぶ。アランが剣圧で爆風をね
じ伏せるその最中に、空中から風の力で下方へ転進、ルークスはアラン
の背後を襲い、対するアランは余裕の切り替えしで宙に舞うルークスを
剣撃ごと吹き飛ばした。
ルークスは風の力で空中で減速し、軽く壁をけって床に降り立った。
すげー
毎回思うんだが、よく続けてくれるよな。当然こちらとしては大歓迎なんだが。
>480
同意。毎回楽しみだ。
ところでカルラって男じゃなかったっけ。
アランは一旦剣を鞘に収めると、首を軽くひねりながらルークスの様子
をじろじろと眺め回した。
「ふむ、まあ良くかわしたというところだが、一撃が軽いな…。所詮は軽業か」
ルークスは、アランの台詞の終わりを待つことなく、精霊の力を幾重に
も重ね合わせて叩き出した。凝縮された属性のエネルギーは光弾となり
アラン目掛けて襲い掛かった。
続く戦いの火蓋を切った一連のシークエンスも、周囲のものには1刹那
の爆音としか認識できぬものであった。
計算されつくした軌道を描き、アランの周囲に大きな曲率の弧を描いて、
風が、炎が角度と到達時間をたがえて襲いかかる。相反する属性の力同
士がはぜ、純粋に破壊の源と化したエネルギーが閃光と共にアランを覆
う。そこへ、4精霊に複製されたルークスの力がぴったりとあわせられた
瞬間に4方から、更に上方からはルークス自身が荒れ狂う精霊のエネル
ギーごとアランの周囲に満ちた力を押さえ込んだ。4つの精霊がそろって
こそ可能な、力任せの結界の中で凝縮された力は純粋な熱と分子運動
へと変換され全てを焼き尽くす焔となった。
周囲のものにはルークスの手の内から無数の光弾が放たれ、着弾す
るかと思う瞬間に、ルークスの光り輝く姿、あるいは分身が、四方八方か
らアランを押し包み、そして爆風が八方へと放たれたことのみが認識さ
れた。
サラが我に返ったときにはすでに剣戟の調べが、とてもたった二人の男
が発しているとは思えぬスピードと連続性で、凄まじい響きを広間にとどろ
かせ続けていた。
アランの顔が歓喜に打ち震えていた。
「いいぞ!ルークス!それでなくてはな!」
ルークスの結界は、アランの剣によって、精霊の本体同士のつなぎ目か
ら切り裂かれていた。爆風が広間のフロアに吹き荒れる中、再び頭上から
アランの首筋目掛け、ほとんど音速にまで高められたスピードで、ルーク
スの突きが繰り出され、それはアランのぎりぎりの回避運動を許さず右肩
口から上腕部にいたる祝福されたる騎士の鎧を紙のように切り裂いていた。
「あぶなかったぞ!あそこまで捨て身で来るとは思わなかったからなぁ!」
アランは右手をだらりとたらしたまま、左手のみで剣を操り、ルークスを
じりじりと広間の中央から追い立てていった。
「鎧が無ければ折れただけではすまなかったろうよ!」
更に剣の一撃がルークス目掛けて繰り出され、ルークスは後ろへ吹き
飛ばされた。
アランは切り裂かれた肩あてと鎧の腕部分を無造作に脱ぎ捨て、続い
て顔をしかめながら、妙な方向へと折れ曲がった右腕を左手で引っ張り、
自然な角度へと継ぎなおした。
「ふん!魔法治療の世話になりそうだな…」
アランは構えを取り直し再びルークスへと挑みかかった。
以下 来年 よいお年を…
おめでたう
380円、そして初売り特典30パーセントカットサービスでほくほく。
けっこうサクサク進むな〜。一度クリアしたダンジョンには戻れないんだね。
ダンジョン移動もうちょっと早くして欲しかったかな。
ていうかこれから仲間になるキャラ全員なんも装備してないのか?
わざわざ買い物するのめんどくさいね。
あちこちで選択肢でるけどストーリー分岐するのか?
●仲間丸裸
とりあえず街で装備できない武具がこれ見よがしに売ってたら買え。
金が無い場合、街に戻るためのアイテムは必須
●ストーリー分岐
たのむ、このゲームにあまり難しい芸当は求めないでやってくれ…。
ベタな盛り上がりとか、へんなマニア受けだけがとりえのかわいいやつだから。
わっかりましたァ、つい前の持ち主のデータ見たが
最強の鎧/最強の盾ってすげえベタだな(藁
なるほどそういうゲームか、バリバリ楽しむぜ
るーくすーおちるなよー
最近の流行っているゲームがあまり理解出来ない俺としては
>488のような若者がいる事は非常に微笑ましい。
いや、俺もまだ23だがw
493 :
NAME OVER:04/01/10 18:29 ID:e3RyS+kG
とりあえずあげとけ。
しかし488頑張れ。最後は更にべたべたになるぞー
戦いは熾烈を極めぎりぎりの命のやり取りが続いた。知覚とスピードを
駆使した波状攻撃の一点を狙い済まして切り裂き、ルークスに迫るアラ
ンと、一撃を加える隙を探しながら、精霊との波状攻撃を繰り返すルーク
スの動きは、時に鋭角に、時に優美な軌跡を描きながら、広間を縦横無
尽に巡り巡った。
「いかん!」
アックスの顔には焦りが生じ始めていた。戦いの最中いつしか、ルーク
スは押される一方となっていた。無数の精霊力による攻撃も次第に衰え
を見せ、アックスの目にも、その手数、パワー共に激減しつつあった。
「ルークス!カードマスターとはその程度のものか!」
アランの哄笑と斬撃がルークスを襲い、ルークスの身体が何度目かわ
からぬが、壁に向かって消し飛ばされた。
「ルークスには決め手が無い。アランは騎士たる血をひくもの。いかんせ
んパワーと手数が違う」
「でも疾さではルークスのほうが上なのでしょう?」
うなるアックスにむかってサラが不安げにたずねた。
「ルークスは疾いわけではない。先読みと、精霊の魔法を応用した瞬発
的な移動…。決して本質的に疾いわけではないのだ…」
アックスの声はあせりと焦燥に震えを帯びていた。
「そうともよ!これこそが騎士たる武士の力!戦うために存在する力よ!」
アランの哄笑が響いた。
「ルークス!お前の力はそんなものなのか?俺は!」
アランがルークスに走りこみ、
「失望しつつあるぞ!」
そのかみそりのような一撃が再び下からすくい上げるように迫った。
ルークスとて、考えもなく戦いを続けていたわけではなかった。全力を
繰り出した初撃をかわされてはいたものの、腕をやられたアランの動き
は確かにその制約を受けていた。『おかげで読みやすくはある』徐々に
精霊の使用が制限されていく中、ルークスは計算された動きと最小限の
受け太刀を使いながら広間を巡る軌道に乗り、機会をじっと待っていた。
アランの太刀筋にのり東の壁に向かって飛ぶ。続く一撃が、アランの
声よりも先に下から弧を描いた。そのそれまでのものと同様に疾く、激
しい一撃を、ルークスは渾身の集中力と体捌きのみでかわした。
「なにっ!?」
「!!」
「!?」
幾つかの驚きの声が交錯する中、ルークスの手の内から、風のカード
を貼り付けられた剣が、ありったけの風の精霊力と共にアラン目掛けて
投擲された。サラの目に、それはあたかもスローモーションのように映っ
た。剣が一筋の光のごとく、それまでのアランのどの一撃よりも鋭く、ア
ランへと吸い込まれ、そして…。
アランの額に汗がじわりと浮き出てきた。そしてそれとほぼ同時に、ま
るで空々しく、広間にいるもの全ての耳に、剣がその行く手にあるものを
やすやすと切り裂き、突き刺さる音が響いた。まるで水面に刃先をつけ
たナイフのように、それは深々とアランの背後、西の壁に突き刺さってい
た。
アランの額に浮かぶ汗が音も無く流れおちた。誰もがこの予想だにしな
いあっけない結末らしきものに、動きをとれずにいた。
「ルークス…、今の一撃は良かった。カードの力を全て剣に乗せるために、
俺の一撃を生身の力のみで、その距離でよける…。いや、距離をとるため
に壁際に立ったのか…」
アランは剣を持った左腕の甲で額の汗をぬぐった。アックスの身がぴく
りと前進しようとしたが、ルークスはそれを手を一振りして押し止めた。
「しかし、はずしてはな…。俺が右腕を使えない分の対捌きをとっさに判断
できなかったか?距離をとったことが狙いのずれを拡大したか?」
アランは剣を軽く振り、驚いたことに鞘に収めた。
「ルークス、投降しろ」
固唾を飲んで見守る者たちの目の前で、ルークスがゆっくりとその口を
開いた。
「奇遇だ、こちらもそれを要求しようとしていたところだ」
アランは面食らったような顔をして、ついで苦笑いをその顔に浮かべた。
「ルークス、戯言を。寝言は寝て言うものだ。今ならばガルネールも城に
はおらぬ。奴の監視もあのリムロスの塔からはここへはとどかぬ。お前
を見逃してやることも出来る」
アランは、ゆっくりと歩を進め、ルークスに歩み寄ろうとした。そしてル
ークスは壁でうつむいたまま、口の端に笑いを浮かべて指を鳴らした。
「さて、戯言を弄しているのはどちらかな?」
アランの歩調が止まった。
「なに?」
サラの視界の中で空間がぶれるように揺れ動いた。そしてアランの前
進が止まり、やがて広間の中央にじりじりと押し戻された。
「ルークス!」
思わず駆け寄ろうと、サラは広間を横切って走った。
「!?」
広間にはられた結界がサラの行く手を阻み、その身体をはじいた。
「きゃっ!」
「大丈夫かサラ!」
アックスが慌ててサラに駆け寄り、さらに結界に押し戻されてしりもちを
ついた。
ルークスは壁に手を着いてゆっくりと上体を起こした。
「アラン、お前の動きは完全に封じた。いかな騎士といえども、かつて魔帝
をも封じたという4大精霊の結界からは抜け出せない」
アランの周囲には、いつの間にか精霊のカードが、土が、風が、水が、
そして炎が取り囲むように配置され、やがてそれが宙を舞い、ぐるぐると
アランの周囲を巡り始めていた。アックスが合点がいったといった表情で
手を打った。
「そうか、力が減じたと思ったが、戦いの最中に精霊をすでに配置しておっ
たのか!」
アランはぐるりと周囲を見渡し、手を四方に伸ばしては結界の感触を確
かめた。
「なるほどな、確かに俺は捕らわれているようだな。さっさととどめを刺す
がいい」
アランは軽く肩をすくめると、その場にどっかりと腰を下ろし、ルークス
に言ってのけた。
「アラン…」
黙ってアランを見つめるルークスの様子に、アランは軽く舌打ちをした。
「どこまでも甘ちゃんだなおまえは。ならば聞け、俺と共にこい!」
アランは腰を床に下ろしたままに語り始めた。
「今現在、レクスファートの実権はほぼ俺たちが制圧した。ガルネールは
魔法的に隔絶されたリムロスの塔で、すべての有力魔導士を連れて魔帝
復活儀式の真っ最中だ。あそこからではさすがのガルネールも城の様子
は探れない」
アランはにわかに立ち上がり、暗い色をした目を鈍く光らせ、語り始めた。
「ルークス、俺は奴を利用してここまでお膳立てを整えた。俺はレクスファ
ートを、そしてこのエレメンを平定する。俺たちにはそれだけの力がある。
これまで俺とガルネールはお互いを利用してきた、しかしその利益の一
致もここまでだ。奴が城へ戻った時、まとめて奴らを始末し、王道楽土を
築く戦いを揚げる」
「それならば奴と共に世界征服でもなんでもやればいいだろう」
ルークスの興味など無いと言いたげなせりふは、思わぬところからさえ
ぎられた。
「そうではない、そうではないのじゃよ…」
「アックス?」
「は、死に損ないの割には物がわかるようだな」
アランは皮肉気に天を仰いだ。
「そうともよ、ガルネールの目的は理想郷でも世界征服ですらも無い…」
「アラン…、おしゃべりはそこまでだ…」
一気にキター
ルークスはその瞬間、なにか底冷えのする冷気のようなものが、結界
の隙間を縫って動くのを感じた。アックスの目には黒々とした闇色の布が
風に舞って、アランに覆いかぶさるように、サラには、黒い禍々しくぬめる
針がアランの首筋に吸い込まれるのが見えた。
誰も、驚きの声すら上げなかった。アランは信じられないものを見るか
のような表情で、首筋に刺さる黒い針を抜き放ち、ゆっくりと振り返った。
アランの視界の中、黒い影はゆらゆらと不定形に結界を抜け、実体を現
し始めた。
「貴様、ガルネール!何故ここに!?」
「こいつが……、いや一体どうやって結界を!?」
それはまるで地獄の紅黒い闇がそのまま凝結したかのような禍々しい
気配を伴っていた。醜く曲がった鉤鼻が、闇色に揺らめく頭巾の下から
のぞき、その脇に並ぶ強い意志を感じさせるにごった目が、アランとルー
クスを見下した様子で見つめていた。
「なに、向こうの準備が整ったのでな、すこしやり残しをかたずけに来たのよ」
しわがれた、低く響く声が広間全体に広がった。
「おのれ…、くっ…」
アランの上体ががっくりと崩れ落ちた。
「竜の蟲毒にはさすがの貴様も耐えられまい。お前の父親同様にわしの
手で踊った末にあの世へと逝くがよい。父と同じ毒で葬る慈悲を感謝す
るがいいぞ」
「貴様が!貴様がガルネールかぁっ!!」
ルークスの激発した声と共に、アランの周囲から精霊のカードが飛び
去り、ルークスの背後に吸い込まれた。
「おや、お前はザハンの息子か?成る程、両親同様わしにくびり殺され
に来たか?ういやつめ」
ガルネールの顔に奇妙に自愛に満ちた笑みが浮かべられた。
「なに?貴様に…?」
ルークスは、床に崩れ落ちたアランと、正面のガルネールに、交互に血
走った視線を突き刺した。
「どう聞かされていたかは知らぬが、お前の両親はわしがこの手できっち
りとひねり殺してくれたわ」
ガルネールはアランのかすかに上下する背中をにこやかに見つめ、そ
の言を続けた。
「お前には礼を言うぞ。この結界のおかげでこの者をやすやすと葬ること
が出来た。このようなところで遁交の歩合いが役立つとは思わなんだ」
「おのれぇ!」
ルークスの手から無数の製霊力の塊がガルネールに向かって打ち出
された。
「ティーファ!」
ガルネールの声と共に無表情な、サラの生き写しの姿が、ルークスの
製霊力の前に立ちふさがり杖を掲げた。
「姉さん!!」
爆炎が広間を嘗め尽くし。サラが悲鳴を上げた。
「さて、アランよ、お前にも礼を言うぞ」
煙のもや晴れた中から悠然と無傷の姿を現し、ガルネールはアランに
向かって語りかけた。
「リムロスの塔の準備が整い、そして、城もまたいきのよいニエで満ちて
おるわ」
ガルネールはふと目を閉じ、ぱちりと指を鳴らした。ついで鈍い衝撃が、
広間に集う面々をおそった。
ルークスはざわりと肌があわ立つのを感じた。そしてそれ以外の面々
も、城がいような気配に満ち満ちていく様子を、怖気と吐き気と共に認識
した。そして一寸の間をおいた後、城は阿鼻叫喚の地獄絵図と化した。
「ティーファ、跳躍を」
皆が、広間の入り口から聞こえた身の毛もよだつ悲鳴と、騒乱に気をと
られたすきに、ガルネールの声が響いた。
「しまった!」
ルークスの声もむなしく、ガルネールとティーファの姿が一瞬にして消
えうせていった。そしてアックスの怒声がルークスの耳を打った。
「敵じゃ!魔物が!こんな馬鹿なことが!」
城のいたるところから、竜が、幽鬼が、ありとあらゆる魔性の者たちが
湧き出し、兵を、侍従を、ありとあらゆるものを喰らい尽くそうとしていた。
広間の入り口にも巨大な地竜が姿を見せ、アックスとサラが必死に防戦
している。
ルークスはあまりの状況に我を失って立ち尽くしていた。
「ルークス…」
ルークスの耳にかすかなアランの声が聞こえた。ルークスははじかれ
たかのようにアランに向き直った。アランはがっくりとひざを落としたまま
で、ルークスを呼んでいた。広間の入り口からはアックスの叫び声が聞
こえる。アックス、そしてサラはいつしかアランの部隊兵ら、そして従卒ら
と共に進入してこようとする地竜に立ち向かっていた。
「ルークス、奴は、リムロスの塔へは…、この先の玉座の間から…。塔の
中へは転移…できない…。まだ間に……。ルークス……、ルー」
ルークスはアランの上体を抱え起こし、首を振った。アランの目は灰色
に濁り、顔は苦痛にゆがめられていた。次第にアランの身体の熱が高ま
り、そして失われていくのがルークスの腕の中で感じられた。ルークスは
何も考えられないままに、無表情にアランの命が急速に失われていく様
を見つめていた。
「俺はもう…、だめらしい…。ルークスガルネールを…、そして俺の部下
の…、レクスファートを…」
広間の入り口からは、騒乱と血のにおいが濃霧のように漂い進入して
きていた。広間の向こうには無数の魔物の気配が、兵を、従僕を、術者
も、見境無く食い殺している様が生々しくルークスの知覚に写し出され
ていた。王城は地獄もかくやという状態にあった。すでにアランの直属の
部隊は血の海に浮かぶ肉片と化していると思われた。
「畜生!ルークス!!」
アックスの怒声が聞こえる。
「ガルネールを…」
アランの声が一旦止まり、くぐもったうめきがその歯の間から漏れ聞こ
えた。ルークスには何がなにやらよく判らなかった。ただ、この瞬簡にア
ランが敵対するべきものではないことであることだけは、失いたくないも
のであることだけは感じられた。もう無駄だと意識のどこかが冷静に判
断しながら、ルークスはアランに打ち込まれた毒の中和を行っていた。
突然アランの目が大きく瞠られ、その左腕がルークスの上腕部をつか
んだ。ルークスの眼前にアランの顔が近づけられた。
「ルークス!」
うめくようにそう言葉を発した後、アランの顔は悲しげな表情を浮かべ
た。
「すまない……」
かすかな、それでいてルークスの耳にははっきりと、アランの言葉が届
いた。そしてアランの身体は音も無く、ルークスの腕の中で、その力強さ
を失い、そして……
ゆっくりと崩れ落ちていった……
ルークスは、無表情なまま、その身体をゆっくりと広間の床に下ろした。
ついでゆっくりとマントを脱ぎ去り、それを、横たわる身体にかぶせかけた。
ルークスはアックスを振り返りうつむきがちに、搾り出すようにしゃべった。
「アックス、そこは頼む」
「…なっ!?ルークス!」
アックスは冗談ではないと言いたげに、隙を見てルークスを振り返った。
ルークスの顔は髪に隠れ、表情は定かでなかった。
「頼む」
ルークスはそう一言もらし、そのまま何事も漏らさず振り返り走り去った。
「ルークス!無茶だ!」
「アックスおじさま!右前方!」
一旦はルークスに追いすがろうとしたアックスだったが、サラの叫びに
再び入り口に向き直り、地竜の鉤爪をかわしざま一撃を横っ腹に加えた。
絶叫する地竜の巨体の向こうに、のそりと巨大な一角巨人の影が現れる
のが見えた。
「くそ!まかされる他ないようじゃな!」
アックスは再び現れた敵に向き直り、周囲の兵たちに檄を飛ばした。
「生き残りたかったら密集するな!わしを中心に陣形を組め!広間は死
守するのじゃ!」
サラもまた後ろ髪引かれる想いで一杯だった。と、巨人の槌で撃ちつけ
られた床の破片が眼前の若者のわき腹をえぐった。
「!!」
驚きつつも傷をふさぐ魔呪を開放し、サラはその若者を押しのけるよう
に、前へと出た。今の彼らには、ここを守り、突破することこそが最優先
の事柄に他ならなかった。
なんかこうだんだん悪乗りが激しくなってきて、
ほとんどオリジナルになってしまってる感が否めないんだけど、
どうなのだろう?うーん
皆の衆どう?
(・∀・)イイ!
>514
同じく(・∀・)イイ!どうかこのノリでつづけてくださいおながいします。
Thanx!
こんなんを容認いただき申し訳ないしだいです。
出来ればあとで本来の話し運びの紹介もしまつ。
「おのれ!ガルネール!!」
ルークスは怒りに我を忘れ、広間から玉座へと風の力を全開にして、
吹き飛ぶように突き進んでいた。玉座の背後から抜け道、おそらく王城
へと抜けてきた経路と通じるそれがくもの巣のように広がっていた。魔の
力が吹き抜けるのを、ルークスは感じながら、全ての精霊を展開し、曲が
りくねった経路を突き進んでいた。
ガルネールの気配は、闇の顔料、腐った血糊でべっとりと塗りつけられ
たかのように、その進む経路を浮かび上がらせていた。
何者かの気配が突き進む経路と合流してくる道筋から接近してくるの
がルークスの関知網に引っかかってきた。ルークスは音も無く刃を抜き
放ち、経路が合流する地点目掛けて突入した。
刃が交錯し、鋭い金属音が地下の迷宮にこだました。
「君は!」
「あなたは!アーウィン!」
交えられた剣をはさんで、驚きの声が同時に上がった。アーウィンはす
ばやく剣を引くと、ルークスの全身を一瞥した。
「独りか?」
ついで進行方向に目を凝らし、
「目的はどうやら同じか。ならば行くぞ!」
そのまま駆け出した。
「!?」
何の躊躇も無いその行動に置いて行かれかけたルークスも慌てて、そ
の後を追う。再び追撃戦が始まった。
「そうか、青の騎士の息子が逝ったか…。憐れな…」
走りながら、ルークスは状況を手短に語り、そして問うた。
「それより何故あなたがここへ!?」
「それは!そんなことより追いついたぞ!」
ガルネールの後姿に向かってアーウィンの手からナイフのようなものが
投擲された。それは弧を描く軌跡でガルネールの背中に吸い込まれるか
に見えたが、危ういところで振り返ったガルネールの杖、正確にはおそら
く杖から放たれる力場によって軌道をそらされ、壁にあたってはじけ、消
えた。
「魔法の刃か!」
ルークスは感嘆した。アーウィンはすでに抜刀して、走りこんでいた。
「ザハンの息子か!それに貴様は!」
ガルネールはアーウィンを認めると音なき哄笑を満面に浮かべた。その
傍らには音も無く少女がたたずむ。
「ティーファ姫が所望か?」
ルークスは驚いてアーウィンの横顔に視線を走らせた。
「ティーファを知っているのか?」
アーウィンはかまわず前方の少女に向かって叫びかけた。
「ティーファ!私だ!ティーファ!」
少女は何も応えない。ただ立ちすくんでいた。
「はっ!姫君はお前など知らぬとよ。つれない女だな。せいぜい説得でも
してみるがよいわ!」
ガルネールはそう言うと、きびすを返して走り去った。追いすがるルーク
スの前に少女が立ちふさがる。
「……」
アーウィンが再び呼びかけた。
「ティーファよ!私がわからないのか!?私だ!アーウィンだ!」
少女は無言で巨大なねじくれた杖頭をもつ魔杖を掲げた。その何も表
情を映さぬ瞳に不吉なきらめきが映ると、唇から昏いささやきが漏れ聞
こえた。
「危ない!」
とっさにアーウィンとルークスはお互いを突き飛ばすように散開し、その
間を死のきらめきが貫いた。体勢を立て直し、剣を構えるルークスにアー
ウィンが叫んだ。
「姫様を傷つけることはならんぞ!」
「わかってる!だがそんなこと言っても!」
焦る二人に再びティーファの呪文が襲い掛かる。
「どうしろって言うんだ、ちくしょう!」
怒りと焦りがルークスの身を焼く。アーウィンの、エルフの顔にも焦燥の
色が見えた。
* * *
しばらくの戦いともいえぬ戦いの後、アーウィンは、ルークスの峰撃ち
をうけて崩れ落ちるティーファの身体に、慌てて手を差し伸べた。
「ティーファ!」
「……、アーウィン…?アーウィン…なの…?ここはどこ…?何故…あなたが…」
アーウィンは泣き笑いのような表情を浮かべてティーファの頭を撫でた。
「今は何も考えるな、考えないほうが良い…」
アーウィンは、再び目を閉じたティーファを抱きかかえたまま、ルークス
に呼びかけた。
「すまない、俺の目標はとりあえず果たされたようだ。ここからは…」
ルークスは、アーウィンの腕の中でやがて安らかな顔で目を閉じたティ
ーファの、胸元がゆっくりと上下する様をみて、答えた。
「判っている。ティーファを頼む」
「頼まれる故も無い」
アーウィンは苦笑いを浮かべ、行け、と首を通路の奥へと振った。
再び、ルークスの目に苦痛と、怒りがない交ぜに浮かんだ。
- リムロスの塔 -
塔の基部に入ったのは、突然に現れた滑らかな、金で装飾された緻密
な石造りの壁、そして魔法の明かりで満たされたフロアの様相からすぐ
に見て取れた。緋色のじゅうたんが敷き詰められた通路の先に、巨大な
扉があった。ルークスの魔力が、ゆっくりと扉をこじ開けていくと、ゆった
りとした、それでいて巨大な、ない交ぜの気の流れが、ルークスの背後
から吹き込まれていった。ルークスは、その禍々しくも奇妙な冷気に、背
筋に冷えた汗が流れるのを感じた。
「なんだ?これは…」
扉が開ききった中は、巨大な伽藍の堂。おそらく塔の中央部全てを使っ
た空間の天井は、かすんで見えぬほどに高く、その頂上はようとして見極
められなかった。壁は円筒状の上部からすり鉢状に基部に向かってすぼ
み、淀んだ気の流れが、壁に設えられた無数の虚ろな篭穴から、中心に
ひときわ高くある祭壇のうえに向かって吸い込まれていくのが感じられた。
ルークスの耳には低い、低い低音のゆっくりとしたリズムの繰り返しのよう
なものがかすかに聞こえていた。音と気の流れは絡み合い、不気味な、
静寂にも似た何かをかもし出していた。
「はっ!きおったか!姫君の救出劇だけでは満足せぬか?欲深なやつ
め。まあよいわ、そこで儀式の行く末でも見学しておれ!」
その時、開ききった扉をくぐって、新たな影が、巨大な召還の間へと飛
び込んできた。
「ガルネール!」
「ルークス!わしらを置いていくとは酷いではないか!」
「これはこれは!アックス卿にサラ姫殿下。御懐かしゅうございますな」
ルークスに非難を浴びせかけるアックスの隣で、サラが真っ青な顔で
うずくまるのがルークスの視界に映った。
「なに…これ…、気持ち悪い…」
「殿下、殿下にはこの魔道理論とレクスファート魔術界、人材の結晶たる
召喚器がおきに召しませぬか?王家の、魔の血脈に魅入られたる一族
の、それも翳る程に濃き血を持つお方の片割れとも思えぬお言葉よ。殿
下のお気持ちが悪いようであるならば」
ガルネールはあざけるように高く杖を上げ、その先端からはまばゆい
光があふれ、壁面にうがたれた穴という穴を照らし出した。
「わしなどは怖気にあてられてとうに狂い死にしておることであろうよ!」
壁面には無数の小さな室がうがたれていた。その中にはやはり無数の
人影。それはガルネールと共に塔に入った神官、魔術師たちの成れの
果て。干からび木乃伊化しながらもゆっくりと声帯を震わせ、圧縮された
魔道の圧力を、祭壇に向けて流していた。
「…!」
サラがアックスの手を借りてよろよろと立ち上がり、真っ青な顔で辺り
を見渡す。
「これは、城の魔導士たち!」
「何故こんなまねを!」
「知れたことよ、魔帝の封印された自己縮退した空間に穴を穿つにはあ
る程度の微妙な調整の利く魔の圧力が必要であろう?何しろ王家の血
は力はあるが制御に問題がある。
この者たちはくぐつとなりても元はそれなりの魔の力ある、技巧に優れ
たものばかりよ。
まあ、学究熱心でこすっからいものどもではあるが、皆、わしの言うこ
とを信じて、室に自ら入ってくれおったわい。おかげでこの通りよ」
ガルネールは呵呵と笑し、広間の壁を多い尽くす魔術者たちの死して
なお読経のごとく何事か音を発する面を指し示した。
ルークスはがたがたと肩を震わせながら、しばらくうつむいていたが、
やがて面を上げ、ガルネールに火のような視線を浴びせかけた。
「ガルネール…、覚悟しろよ…。貴様の野望はここまでだ。きさまだけは…、
きさまだけは…、ゆるさん!!!」
ガルネールはふとルークスを、その眼を細めて見つめた。そして哄笑
した。
「それはどうかな?汝、魔に、精霊に愛されたるものよ、時はもう満ちた。
貴様らは常に!一歩だけ遅かったのだ!!!」
まずはきらめき。スローモーションのようなきらめき…
最初 光が、一筋の光が塔の中央に、垂直に走るのが見えた。
そしてそれが、哄笑するガルネールの背後、祭壇の上に出現した黒い
球体と交わり、凄まじい勢いで気が吸い込まれていくのが、そして魔の気
配がとてつもない密度で収束するのが、ルークスには観得た。精霊との
融合によって拡張された知覚の中、空間にぽっかりと穴が、小さく穿たれ
、その中から純粋な力の流れが湧き上がるのが観得た…。
それはほんの一瞬の出来事だった。口元を押さえてうずくまるサラと、
呆然と立ちすくむルークス、そして、一瞬早く我に返ったアックス。
ルークスが気が付いたときには、鎖帷子に包まれたサラの細い体が、
腕の中に押し込められていた。
「ルークス!!逃げるんじゃ!!!」
そして視界には二人を扉の向こうへ突き飛ばすアックスの姿。さらに駆
けるアックスの前で、閉じる扉の影。そして…。
第4章 終劇
いいよーイイ
第5章「光の中へ」
王都の城下町にあるその宿場は静まり返り、ルークスの繰るカードの
立てるかすかな音だけが、魔法のほの暗い明かりに踊る影とあいまって
聞こえていた。
階段の床がきしむ音が聞こえた。
「ルークス…?」
振り返るとそこにはサラによく似た、しかしすこし堅い表情をした少女の
姿があった。
「ティーファ姫、もう大丈夫なのですか?」
「はい、もうすっかり。ティーファと呼んでください。それであの…、いもうと、
いえ、サラは…?」
ルークスは立ち上がりティーファのために椅子を引き、そして答えた。
「はい、妹さんなら今はエルフの里にいますよ。イコリナおばさんを知っ
ていますか?彼女のところです」
ティーファが腰をすこし落として感謝の意を示し、ルークスは腰掛ける
ティーファの動きにあわせて、椅子をゆっくりと押した。
「イコリナおば様…、ああ!サラはあそこにいるのですね…」
ティーファが腰をすこし落として感謝の意を示し、ルークスは腰掛ける
ティーファの動きにあわせて、椅子をゆっくりと押した。
「イコリナおば様…、ああ!サラはあそこにいるのですね…」
ルークスに差し出されたマグを手に取りティーファはすこし首をかしげ
た。ルークスは丸いテーブルの中央で炎の精霊で暖めていたポットから、
宿場に残された食料を頂戴してこしらえたスープを注いだ。
「口に合うか判らないけれど、熱いから気をつけて」
ティーファはカップを両手で包み、うつむいていたが、やがてポツリと言
葉を漏らした。
「ごめんなさい。私、あなたに酷いことを…」
ルークスは肩をすくめ、自分のマグに手を伸ばした。
「いいんですよ、気にしないでください。それより何故ガルネールに?」
ティーファは先の叛乱からのことを語り始めた。
「父が亡き者とされた時、幼かった私はアーウィンに預けられました…」
それはサラとよく似た境遇の物語であった。造反の火の手上がるビザン
ツの城から、アーウィンに抱えられて落ち延びたティーファは、彼の養育
下で育ち、魔術をよくしたが、やがてガルネールの魔の手が、アーウィン
不在の折に彼女に襲い掛かり、そして…。
語り終え、うつむくティーファの姿は、ルークスにはとても頼りなげに、
悲しそうに見えた。それはついこの間までの、冷たい彫像のような姿では
なく、一人の年下の少女の姿だった。
「…、ごめん…。つらいことを聞いてしまって…」
ティーファは笑顔を、一生懸命に作った笑顔をルークスにむけ、首を振
った。
「いいえ、いいのです、全て私のやったことに間違いは無いのですから…」
不意に宿場の扉が、音も無く開いた。ルークスはとっさにティーファを抱
きかかえ、脇に立てかけた剣に向かって飛び込んだ。
「きゃっ!」
小さく悲鳴を上げるティーファを腕にしまいこんだまま、テーブルに身を
隠して剣を構えるルークスに、あきれたようなアーウィンの声がかけられ
た。
「おいおい、ティーファに何してるんだ?」
アーウィンの顔には、いくらなんでも、と言いたげな困ったような表情、
そしてこめかみにはエルフらしからぬ青筋が浮かべられていた。
(*´Д`)ハァハァ
実はサラはエルフの里から城下町に来ていて、
宿屋の窓越しに抱きかかえられるティーファを
見て嫉妬なんかしてたら・・・ (*´Д`) ハァハァ
「城下の様子はどうでしたか?アーウィン」
「まあ、そろそろ落ち着いてきたようではあるな。魔物も城以外にはそれ
ほど出てきてはいないようだ。ただ、まああの後だ。人々も表には出てき
ちゃいない」
アーウィンは背中に担いだ大剣をカウンターに立てかけると、テーブル
の席に加わった。
あれから1週間が過ぎようとしていた。あの日、ガルネールが召喚を開
始してから、リムロスの塔を中心とする魔力、そして精霊力の源たる、純
然たる力の場がビザンツを覆いつくし、ガルネールが仕組んだと思しき召
還陣を起点に発生した小特異点からは無数の異形のものが生まれ、人々
を、そしてお互いを貪った。再びビザンツへと潜入したルークスがいるこ
の場所は、眠り続けるティーファを守り結界を張っていたアーウィンによっ
て守られた安息の場所であった。
「動きが無い、ということはリムサリアの復活に失敗したのか?」
ルークスはまったくそんな期待は抱かぬながらも、そんなことを口走っ
ていた。アーウィンたちとルークスが合流してから、ティーファも意識を取
り戻し、活力を取り戻しつつあった。
「いいえ、そうではないと思います、そうではありませんか?」
ティーファは目を伏せ、そして語り始めた。
「ガルネールはそもそも段階的にリムサリアを復活させようとしておりまし
た。今もリムロスへ向かった力の場は感じられておりますでしょう?この
ような強力な、このような距離ですら人をも狂わすほどの瘴気を発しえる
密度を持った穴を穿ちうる存在は、リムサリアを置いて他にはありえない
ものなのです」
ルークスは、カップをテーブルから取り上げ、頷いた。
「そうだ、しかもガルネールの目的とやらが気になる。リムサリアを復活
させて制御するにしても、国と民が失せてはどうしようもない。このまま
中心の核であるリムサリアの魔的な質量が増大すれば、この国ごと奈
落へと引きずり込まれてしまう…」
「ガルネールは…、あの者は、自らを、自らにリムサリアを取り込みたい
と望んでいます」
ティーファが目を伏せたまま語った。
「リムサリアを、取り込む!?」
「ルークス、落ち着け」
ティーファの語る内容は、暗く、そして過去の因縁に縛られたものであった。
レクスファート王家は、誰しもが知るように、古のカードマスター、ファー
ネスを祖と仰ぐものであった。かつて、リムサリアを封印したという勇者の
血は異常なまでの魔力をその子孫へともたらした。
「ガルネールはある時、気が付いたのです…。あの者が、現世の何者が
であろうとも、王家の血に秘められた力を凌駕、いや足元にすら及ぶこと
かわぬことを」
ティーファは決然と、ルークスの瞳を見据えた。
「ルークス…、王家の血はすでに人のものにあらざるもの、ファーネスの
なしたことによって受けた呪いを負った系図の成れの果てなのです。ガ
ルネールは、それを求め、そしてたどり着いてしまった…」
「ファーネス、いや…リムサリアにか…」
アーウィンが続けた。
「そうだ。王家は、ファーネスの身体はリムサリアを封印する時に、現世
にあらざるものに触れた代償を負った。彼は本来、自らその子孫を残す
べきでは無いと考えていた。しかし当時の状況は彼を王と据えることを
選んだ」
「そして、わたくしたち王家の血に、呪われた力は脈々と受け継がれてい
きました。ガルネールが生まれ、育ち、運命のいたずらか再び濃い、瘴
気のような力をもった双子の娘がこの世に生を受けたことが、彼を狂わ
せ、そしてこの世界を…」
つらそうにうつむいたティーファを前に、ルークスは視線をアーウィンに
向けて先を促した。
「すると、ガルネールは…」
アーウィンは重々しく頷いた。
「そうだ。奴にとってはもはやこの世界すらもどうでも良い存在。世界を
道連れにして神にでもなる気なのだろう…。誰もいない世界のな…」
「そんな!それじゃあ!」
「おそらくリムサリアが完全に復活すれば、ことはレクスファートだけの
問題では収まらないでしょう。このエレメンの地そのものが消滅してしま
うことになるかもしれません」
ルークスは言わずもがななことを呟いた。
「なにか…、方法は無いのだろうか…」
ティーファは、立ち上がり、ルークスに向かってテーブルを回り込んで
きた。
「今ならば、水晶の剣、魔力の玉、精霊の剣さえ取り返すことが出来れ
ば、あなたが、カードマスターたるあなたならば、何とかすることが出来
るかもしれません」
ティーファはルークスの瞳を覗き込んだ。
「ルークス、あなただけが、この世界の希望なのです」
アーウィンはやはり立ち上がると、カウンターに立てかけていた剣に手
を伸ばした。
「行くんだろう?」
ルークスは近づけられていたティーファの顔に頭があたらぬように注意
して立ち上がった。
「というよりも元より行く気でここへ現れたんだろう?」
アーウィンは剣を背中にしょって固定した。気が付けばティーファも杖を
手にして立ち上がっていた。ルークスは苦笑いを浮かべた。
「今?あなたたちもですか?」
ティーファがにこやかに応えた。
「もちろんですわ」
暗がりの中、3人は走っていた。闇の中、城へと至る門は開け放たれ、
誰も近寄るものの姿は無い。
「玉座の間までは私が道案内をいたします」
大きく三つ編みにしたくり色の髪を月明かりのもとなびかせながら、ティ
ーファが囁く。
「ガルネール…」
うごめく魔以外に気配無き城への突入が今始まろうとしていた。
謁見の間に続く回廊に、人影があるのに気が付いたのは、夜目のきくア
ーウィンと、精霊の力で拡張された知覚を持つルークスとが同時にであった。
「ルークス!」
「判っている」
3人はにわかに歩調を緩め、すこし距離をおいて立ち止まった。
そこに、謁見の間の入り口で、壁際に背中を寄りかからせて立っていた
のは、一人の剣士であった。レクスファート騎士団の鎧をまとったその姿
に、ルークスは見覚えがあった。
「お前は…」
「私の名はカルラ、見覚えいただき光栄の至りだ、カードマスター」
カルラは背中を壁からはずさぬままに切れ長な目でルークスを見つめ
た。
「こんな所で何を?」
「いやなに、お前の顔を一目見ようと思ってな」
アーウィンがルークスのそばへ音も無く歩を進めてきた。
「ルークス…、気をつけろこんな場所に人がいるはずが…」
「わかっている。しかしこいつはアランの…」
カルラはゆっくりと肩をすくめ、鼻を鳴らした。
「ここで貴様らを倒すのは簡単なことだ……が、アラン様亡きは今はもう、
ガルネールがどうなろうと知ったことではない」
アーウィンはまだ何か不自然なものを感じているようであったが、ルー
クスに先を促した。
「ルークス、時間が惜しい。先を急ごう」
「……」
幾度か振り返りながらも、ルークスとアーウィンは、薄笑いを浮かべた
カルラをおいて謁見の間へと突入した。そして…
「だが…、アラン様の仇は取らせてもらう!!」
それはまさに騎士の速度というしかないものであった。振り返りざま、剣
で凪いだルークスだったが、カルラの動きは、そのようなものの回避をま
るで考えていない、ただ一筋の一撃。避けようも無く突きこまれていく剣
は、きらめく水晶の刃を持つ一振り。驚愕するアーウィンとティーファの前
で、それはルークスの身の回りに張り巡らされた4精霊と激しく感応し、
刃先はルークスを避けでもするかの様に美しい軌道を描き、ちょうどルー
クスを取り囲む雨細工のような形を、不規則に変化させながらカルラの
手から突き出されていた。
「む、無念…」
カルラの胸は、ルークスがとっさに放った一撃によって深く切り裂かれ
ていた。
「アラン…さ…ま…」
カルラの目から一筋の涙が流れ、そして彼女は崩れ落ちた。我に返っ
たルークスは硬い表情のまま、視線をティーファとアーウィンにさまよわ
せた。
「ルークス…」
ルークスはしばらく黙っていたが、やがて一言ポツリと漏らした。
「やりきれないな…」
崩れ落ちたカルラの手にはまごうとなき3種の器の一つ水晶の剣が握
られていた。
「この剣でなければルークスは刺し貫かれていたのでしょうね…」
ティーファがそっとカルラの目を閉じさせ、その手を胸に組ませた。
「それにしても何故それがこんなところに…。妙な雲行きになっていやがる」
ルークスは黙りこくったまま、ティーファから水晶の剣を受け取った。
「まあ良い、この先にある宝物庫にお邪魔するぞ。上手くすれば俺の昔
の相棒がまだあるかもしれん」
アーウィンが勤めて決然と言い放った。
宝物庫にあったのは2メートルはあろうかという大剣だった。
「これは?」
「こいつが俺の相棒、ラグナロク。かつて神殺しといわれた剣だ。もっとも
真の神には手も足も出なかったといういわくつきだがな」
アーウィンは厳しい顔で、それまで使っていた剣を傍らに置き、その上
にそっと手をかざした。
「すまんな…、お前とはここでお別れだ」
ラグナロクを背中に固定し終わると、アーウィンは先を急ぐよう二人を促
した。
ラグナロクを振るうアーウィンの手によって、立ちふさがる竜も、巨人も、
やすやすと切り裂かれた。3人は疾風のように城の通路を駆け抜け、リム
ロスへと通じる地下通路へと突入した。
あげいん
懐かしい ダンジョンが初心者向けで単純になってた記憶がある
ダンジョン自体は簡単でも
その道行きはかなり長いけどな。
>ストーリーテラー
このソフトに対する思い入れが強いのが良く分かった。
あと、文章読んでるうちに恥ずかしくなってきた。
一人で何役も女性男性にこなしながら
書いてるんだろうなあ・・。
>555
そういうこと言われると恥ずかしくて書けなくなるから
かんべんしてちょ。
小説家や漫画家はみんなそうだから
気にしなくてもいいのさ。
誇るべき才能だ。
俺なんか存在自体が恥ずかしいぜ!
ダンジョンを方眼用紙にマッピングしてたあの頃…
全ダンジョン制覇したけどどこにやったかなノート
某ゲーム誌に全ダンジョンのマップ
書かれていたな。
切り取ってカセットと一緒に置いてるわ。
友人の家のダンボールから発見し、初プレイ中です。
死んだ精霊はどうしたら生き返るんですか?
説明書なしなのでわかりません。持ち主も覚えてないそうです。
一章のラストからシルフが死んだままなんですけど。
>>562 カードやさんで修理しろ。各町に必ずある。
あと、別に死んでても大して変わらんからほっといても良し
565 :
NAME OVER:04/02/13 08:55 ID:rilHTqfY
着メロ少ないよなこのゲーム。
名曲揃いだと思うんだけど。
俺にその少ない着メロを教えてくらゃ
3人が秘密の通路へ入ってしばらくした後のことだった。
「アーウィン感じているか?」
「ああ、奴の気配だ。しかしこれは…」
二人の疑問を代弁するかのようにティーファがあとを引き取った。
「先ほどからガルネールの気配はゆっくりと…、右往左往?しているので
しょうか?それにこの気配…、ルークス、アーウィン…、私、気分が悪い…」
ティーファは前かがみになって口元を押さえた。
ティーファの言うとおり、ガルネールの気配はゆっくり、あてもなく地下迷
宮をさまよっている。そして時折、不意に気配が消え去ると、何の脈絡も無
く、気配は一瞬にして瞬間に移動したかのようにその場所を移した。
「なんだ?この飛び飛びな気配は…」
アーウィンがいらだたしげに舌を鳴らした。ルークスは過去に聞き覚え
た知識を掘り起こし、この奇妙な移動について思考をめぐらした。
「アーウィン、おそらく奴は気の乱れを付いて、遁、陰行しているんだ。あ
れは厄介だ。俺の結界に進入してきたこともある」
アーウィンは頭を振ってルークスに応えた。
「それは解かった。カードマスターの言うことだ、信じよう。しかしそれでは
この脈絡の無さはなんだ?何の目的も無いようではないか!」
それでも、三人は着実にガルネールの気配に向かって近づいていた。
その距離が狭まるごとに、腐った血のような瘴気が、通路の奥底から沸
きあがってきていた。ガルネールは何の気配を消す努力も無く、目的も
無くゆっくりと、ゆっくりと地下を巡っているようであった。
特筆するようなことも無く、拍子抜けするほど簡単にガルネールが不気
味な歩相と共に、3人の行く手にその姿を現したのはそんな疑念を三人
が呈してから小一時間も経たぬうちであった。ただしガルネールはルー
クスたちには目もくれず、壁を向いて不気味な笑い声を上げ、なにやら
わけのわからぬ繰言を口元からつむぎだすばかりだった。
「ウヒャ?ウヒャ?ヒャヒャヒャヒャヒャヒャ」
「なんだ?こいつ…?」
ガルネールの口元にはよだれの泡が乾きこびりつき、見開いた目は充
血して瞳孔も開ききっていた。ルークスとアーウィンは毒気を抜かれてそ
れを見つめ、その後ろでティーファは口元を押さえ顔をそむけていた。や
がて、不意にガルネールの体がびくりと震え、その目がゆっくりと三人を
捕らえた。
「あひゃっ?」
ガルネールのその目に、わずかなおびえの色がはしった。
「これは…」
ガルネールの身体中に、魔力の流れが走っているのがルークスの知
覚に感じられた。しかしそれはまるで混沌の色合いを為し、脈絡も一貫性
も無い様相を呈していた。
「愚かな…、取り込みきれぬ力を受けて狂ったのでしょう…」
ティーファがくぐもった声でそういうと再びその姿から目をそらした。
ガルネールの目に一寸の光が戻った。
「そうとも?わしは…、わひゃっ…、わしは手に入れたのだ…。わひは…
わひひ…神の力を…」
ルークスとアーウィンは剣を構えた。
「ルークス」
「ああ、奴の腰に…」
二人はガルネールの腰に下げられた剣、それは間違いなく精霊の剣で
あった、を認め、ティーファを後ろにかばう形でガルネールと対峙した。
「あひゃひゃ、カードマスターよ、わらひはひょうひょ前も、あひゃ怖くは無
ひゃ?…ぞ?」
「こいつ…、おかしくなってるのか?」
アーウィンが呟き、油断なく剣を構えた。
「ああ、しかしこの気配はまるで…」
ルークスが顔をしかめながらやはり剣を抜いた。
もとより人間離れした鬱屈した暗さを持ったガルネールの気配であった
が、今のそれは、まるで、地下通路で戦ったあの魔界の使いを名乗る者
どものように、魔の力の影をまとっていた。魔導士というものはその得意
とする属性の力を行使する時には、強くその気配を感じさせるものでは
あるが、今のガルネールには、得体の知れない混沌とした魔力が、その
存在そのものから滲み出、辺りに拡散しては鈍く奇妙に暗い燐粉のよ
うな光をちらちらときらめかせていた。そして何よりも、その、以前は曲
がりなりにも威厳と狡猾さ、そして残忍さをきらめかせていたその目に
は、いまや混沌とした暗がりと狂気の闇がその片鱗をのぞかせる空ろ
と化していた。
「なんだか・・・、すきだらけにみえませんか…」
「いや…、そう見えるだけかもしれん」
「強力な魔力を感じます。うかつに手を出しては!」
テラータンキター
573 :
NAME OVER:04/02/28 07:51 ID:eW1eVYUn
まじでリメイク求む。
いやーさすがにいまさらこんなもんリメイクしても…。
脳内設定はいっぱいして楽しんでるけど…。
話に無理ありすぎだし…。エレメン島だし…。
禿げ同
保守
577 :
NAME OVER:04/03/09 05:16 ID:ghAFL8pt
最高レベルでサイヤ人
何気にすばやさっつーか機敏さで攻撃回数変わってたよーな気がする。
レベル低いまんまでリムロスの塔を攻略すると、
リムサリアに3連天地爆熱(だっけ?)食らうとか…。
ところで、急な引越しとかでちと間があきまつかも知れません。スマソ
うわぁん
ストーリーテラーでつ。なんかネット自体にしばらくつなげない予感でつ。
レベル上げなんかはかったるいゲームでした…。
その割には店に普通にパワーアップアイテムが売ってある辺りなん
ともいえないテイストがありました。
最後は独りになったところで最強装備一歩手前までもってってから
レベル上げしてましたが、みなさんどうですか?
・゚・(ノ∀`)・゚・。 今までこんな過疎スレを盛り上げてくれてありがとう。また会う日までお達者で…
>レベルage
普通にやっていれば自然にagaっているから特別稼いだ記憶がない。
というよりもマッピング完成とドーピングアイテムのための金稼ぎで勝手に経験値が溜まっているのが実情。
ストーリーテラーでつ
1.
・゚・(ノ∀`)・゚・ ありがとう。そういってくれるとこれまでの恥ずかしい思いも…
2.
(; ゚ω゚)っ っていや回線変えたり仕事変えたりするから一月くらい…
3.
( ゚Д゚) っ って、おい!俺はまだやる気が…
Д゚) っ)))) アッアッ!アアアァァァァァl!
おい!いくな!!!おいーーー!
仕事変えるんですか?
またがむばってください!
HPが999になった時点でレベル上げを放棄してしまった・・・
586 :
NAME OVER:04/03/21 01:32 ID:CJhE1hmz
頑張れ極めろ保守あげ
ストーリーテラーデツ
いや〜ダイヤルアップでつ。まだ回線が開通しません。
このゲームのレベルマックスってどこまで強くなるんでつかね?
すばやさ上げるとガンガン一方的に攻撃できるわけですが、
リムサリアもどこまで余裕になるやら…
たしか最高レベルは60だったと思うけど、それでも結構苦戦
したような記憶が。もう何年も前の話だからなぁ。
ドーピングだろう
スーファミで一番面白いソフトじゃないけど、一番遊んだソフトだな。
音楽いいよね。
雰囲気たっぷり
592 :
NAME OVER:04/04/02 04:14 ID:5eI30egN
再プレイ開始あげ
593 :
NAME OVER:04/04/02 16:48 ID:tklIid4B
再プレイ時は資金増殖を使って楽々プレイ
ストーリーテラーデツ
やっと回線復活です。でも新しい職場がなんかきつくってどうも。
>>590 そうそう、そんな面白いとかってわけじゃないけど妙に思い出深いですよね。
つーか俺の場合は3Dで塔を上るのが好きなのかな?
>>591 リムサリア戦の音楽にほれまちた。あれはカッコええ!!
おれはリムサリアまでたどり着かなかった男だ
>>595 残念
このゲームの全てはリムサリア戦のためにあるといっても過言ではないものを。
それまでの敵のチッコイグラフィックも、カードにはめ込まれた姿も、
全てはリムサリアのかっちょよさを強調するためにあるのだ。
まあ、中にはリムサリアの声がミカン星人みたいだという奴もいるが…。
597 :
NAME OVER:04/04/15 07:50 ID:sNPFdmi+
>>594 あとはたぶん「PCエンジン的なキャラグラ付きRPG」が任天堂系に初めて持ち込まれた事例であるからか、と。
やっぱり音楽とグラフィックに拠る雰囲気だな。
ストーリーは超大まかにしか覚えてない位如何でも良い物だったし、
魔法エフェクトが一回一回表示される戦闘は鬱陶しかったし、
マップは無駄に広い割にメリハリが少ない気がするし、
今から考えたらB級ゲーなんだけど何故か好きなのは
同時期に買ったウィザードリィ5の影響か?
二章の森の音楽を聞きながら暗い森の奥を想像したりとか・・・
ここでスレタイ見るまで完全に記憶の奥底にしまいこまれてた
なんて懐かしい・・・
>>599 ぎゃくにすがすがしいくらいのへぼさになれると、みょうな愛着がわくゲームですな。
「ぐひゃ!?」
どさりと音を立ててガルネールの身体が床へと向かって吹き飛んだ。
「おいおい?これでおしまいか?」
アーウィンが、そう言いながらも構えを解かず、横たわるガルネールに
近寄っていった。
「危ない!」
「アーウィン!」
ティーファとルークスの声が同時に響いた。
「!!な、なんだこれは!?」
驚き飛びのいたアーウィンの足元を、てらてらと光る、ぬれた肉片のよ
うなものがかすめた。それは取れ伏したガルネールのマントの下から伸
びており、さらにガルネールのマントの下からは、なにかおぞましいもの
がうごめき出てこようとしていた。ずるずると染み出すそれは、人の腕か、
足か、はたまた頭か、ありとあらゆる肉体が悪魔めいた造形のように、肉
の塊となってマントの下からはいずり出てきていた。
「ぁぁぁぁぁああああああああああ」
最後にどろどろに解けた有機物の溜りのようなそれの中に、いましたが
たまで人であった者の顔が不安定なゼリーで出来ているかのようにぬる
りと浮かびあがった。
ガルネールのからだは肉のゼリーのようであり、フロアーに水溜りのよ
うに流れるどろどろの物体から、無数の腕が突き出し、アーウィンに襲い
掛かった。いたるところに突き出したガルネールの顔、そしていたるところ
にある目はあらぬ方向を視線で刺していた。その動作はでたらめなもの
で、呪文も無く生み出される熱核、氷炎、あらゆる魔力が周囲に撒き散ら
されてははぜた。
地下迷宮が鳴動し、そこここからぱらぱらと壁面や天井のかけらが舞う
。一瞬の爆発的な魔力の開放の後、暗い闇色の汚泥は、再び人の形を
とり、3人に相対した。泥の塊でこしらえた人型のようなその姿から重い声
が、まるで沼のそこから響くかのような音が、ガルネールの意思を言語と
して伝え漏れ出でた。
「効かぬ…、効かないのだ…。神の力を手に入れた私には…、何も効か
ぬ…」
乙です
>>597 ○資金増殖
カードを持ってアイテムを15個以上持つ。
武器アイテム屋へ行き買うアイテムを選んで下取りを選ぶ。
カーソルを下に動かして空欄を選ぶ。
このとき、下取り、所持金を合わせてもアイテムが買えなければ成功。
カーソルを右側に動かし上に行くと再び空欄へ、
画面下のウィンドウに高額で売れるバグったアイテムが表示される。
これを下取りに出すと買ったアイテムの差額分だけお金が増える。カードは減ってしまう。
もちろん、やる前にセーブしておくこと。慎重にやらないとフリーズする。
○章セレクト
タイトル画面で下、セレクト、セレクト、X、Y、セレクト、セレクト、
L、R、セレクト、セレクト、左、右、上の順に押す。
A押すと2章、B押すと3章、X押すと4章、Y押すと5章のそれぞれ最初から始まる。
○サウンドモード
タイトル画面でLとRを押しながらB押すと開始。十字キーの上下で選曲、Aで聴ける。
607 :
NAME OVER:04/04/28 07:57 ID:Y5EIvNeL
>>606 thanx!
次ぎやることがあったらきっと試すよ!
最終章で金増やせばあっという間に最強キャラ化できるということか…。
608 :
488:04/05/03 07:57 ID:???
勝ったッ!リトルマスター完ッッ!
あらかじめ最強装備を取り揃えてから脱出していくはずだったが
深いところまで行ってしまい仲間が次々と外れていくのを見て
開き直って脱出せずそのままリムサリア戦へ突入しちゃった、結構しんどかった。
なんとなく甲竜伝説ヴィルガスト思い出しちゃった、
そういや資金増殖できたり1〜3日ですぐクリアできる、ラスボス戦は仲間いない状態だったりと
共通点あるな。どっちもハァハァがよくあるな。
リイム・ライクバーン
このスレ見つけて久しぶりに最初から始めてみた
こんなにサクサク進むゲームだったっけ?消防の頃はかなり苦しんでた気がする
最初はさくさく(って程でも無いけど)進むが
章が変わった時は少し辛かったと思う
リムサリアってのは女神なのか?
俺的には、魔力の特異点みたいな存在という勝手設定。
よって我々の意識の及ぶ範疇では無人格と理解。
太古の昔に宇宙あたりから飛来して落っこちてて、
そんでリムサリアを中心とする魔力の場を元に様々な魔や
魔法が生まれていった、とか?
封印が半端に解けたら、魔力の場が強くなってより魔がつよくなったり、
本気で目覚めたらエレメン含む星の1/10くらいは巻き添えにしつつ
空へと旅立つとか…。
いや、勝手な俺設定だけどな。
でもまあ見た目は女性だわな。
マリッドに萌えないか?
>>614 ハゲ同
顔・全体共に幼く見えるシルフも良いが
憂いを帯びた切なげな表情のマリッドの方が好みだ。
ついでに戦闘時はなまめかしいラインを拝めてムッハーだ
帽子を脱いだサラ(*´д`*)ハァハァ
617 :
NAME OVER:04/05/25 10:54 ID:83X6dvZV
いい仕事してますねぇ。
なんというか、実際にこの世界にいるような錯覚を覚えるゲームだった。
森を進めば森の中にいるような感覚。 現実逃避にはいい世界だった。
実際にこの世界に行きたい。 ああ。
ビザンツ城のBGMが好きだ。
リムサリアの笑い声が好きだ。
>>620 俺もあれすきー
むかし、知り合いがあれを聞いて「ミカン星人」よばわり…
へこみまちた……
なかなか再開できません。頑張ります。
>>618 いきたくはねーかも
622 :
NAME OVER:04/06/05 09:03 ID:8UV6RlmP
ぐひひひひ
ティーファ最高
哀れな・・・
誤字多くて萎えたな。ビザンツとビサンツが混合してたり。
説明書が出てきた。ナツカシー。
エレメン島は広く、中には6つの王国が犇めいている。
舞台となるのはそのほんの一部、島の南に広がる当たりである。
かつてはレクスファート王国として榮えたが、今はすっかり荒れ果て、限られた街や村にしか人はいない。
だって。
保守
思えばメーカーとしてのHAL研最後の作品だったんだよなー。
やたらと小粒なのはそのせいもあったんだろうな。
ティーファが、口に手を当てたままくぐもった声で呟いた。
「これは…、ガルネール…、憐れな男…」
ティーファの前に出る形で、目配せをかわし、さりげなく前に出るルーク
スとアーウィン。すきあらばと剣を構える二人のその後ろから、ティーファ
の声が、地下に響いた。
「人を捨て、自ら血を汚し…、一体何の神になったつもりなのですか?ガ
ルネール?」
「なっ!」
「ティーファ!前に出ては危ない!」
慌てる二人を尻目に、青ざめた顔の頬をほの赤く上気させたティーファ
が、杖を掲げ、ガルネールに歩み寄った。
「その通り、わしはわしはわしは、神の力ちからを!!!!!!!!」
再びティーファが歩を進め、言い放った。
「ならば何故、あなたは退いているのです、ガルネール!」
「!?」
確かに、ガルネールのどろどろとしたその体、それが体といえるものな
らばそうなのであろうそれが、ティーファの歩が進むにつれて、まるでお
びえるかのようにブルブルと震えながら退きはじめていた。
テラーたんキター
630 :
NAME OVER:04/07/05 19:57 ID:IG8o10LC
携帯アプリでもいいから復活キボンヌ
631 :
NAME OVER:04/07/12 00:05 ID:oCrHOSsE
エンディングがしょっぱいんだよな
なんだと、笑顔が眩しいじゃあないか。
633 :
目次@:04/07/18 16:15 ID:???
634 :
目次A:04/07/18 16:15 ID:???
635 :
目次B:04/07/18 16:16 ID:???
636 :
目次C:04/07/18 16:16 ID:???
637 :
目次D:04/07/18 16:16 ID:???
間違ってたら訂正よろしく。
んで…。
大団円マダー?(・∀・ )っ/凵^☆チンチン
何つうか、乙。
スマソ
もうちっとまってくたさい。
ちとてんぱってて…
EDティーファの笑顔がたまらんです
保守
保守
サラたん(´Д`;)ハァハァ...
サラ、怪獣じゃないもん!
645 :
NAME OVER:04/07/30 01:48 ID:BZcXVeuF
保守
保守。
647 :
NAME OVER:04/08/09 09:55 ID:d78hzOIC
☆★☆★
★保守☆
☆★☆★
ありとあらゆるカード犯罪から守ってくれる人が居るスレはココですか?
来週末あたりから再開させていただきまっす
>>ストーリーテラーさん
楽しみにしてます。
期待しながら保守
「ティーファ!?」
驚き声をかけるルークスに、ティーファは振り向かず、震ガルネールの
成れの果てを見据えたままで応えた。
「恐れないで!この憐れな魔術師の成れの果てを。貴方はこのものなど
足元にも及ばぬ存在なのですから!」
ティーファが一歩一歩とその歩みを進めるたびにガルネールのヘドロめ
いた体は後ろへとずりさがり、その全身からは怨念のようなくぐもった音が響き漏れた。
「何故か…!何故及ばぬのかぁ…わしは、わわわしはははは神の、神の
…」
ティーファが再び振り向きもせずに言い放った。
「さあ、ルークス、このものを原初の混沌へと解き放つのです!」
一日一回エンディング見てたな〜
ラストのクルクル回るカードのキャラ絵の上手さが
ゲーム内でも繁栄されていたら
立派な萌えげーになっていただろうに・・・惜しい!!
続きキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
保守
ティーファーーーーー
震ガルネールって真ガルネールってことか?
すげー厨臭い言い回しだな
厨ですから。
つーか震入れたおぼえ無し。誤タイプスマソ
hosyu
ふるた
661 :
NAME OVER:
浮上