ファミコンでドラクエに出会ってからは…
そのころの事は なんでも全て覚えている…
1の勇者の変な歩き方だとか…
洞窟の場所や 町の名前
扉の開閉の音や ルーラの音…
サマルトリアの王子と世間話をし…
トンヌラという名前が変だといって笑ったこと…
すべて記憶している…
だが DQ7のことは…
ただババアの占いに従い… 理由も知らないまま
神殿の「石版」をひたすら集める…
それしか「記憶」にない…
あのゲームで何十時間も「石版」を探し冒険したはずなのに…
ある記憶はそれだけだ… 機械のような記憶―
ゲームをするということは
きっと「思い出」を作ることなのだ…
レゲー版の住民は そう悟っていた―
そういうゲームを失うこと… それだけが怖い