>>515 呼ばれたタイミングにすぐ現れると、24時間このスレッドにへばりついているようで、
あまり印象が良くない気もするが。
ここは、なぜ多くの人間が初代を支持するかという点で考えてみよう。
これは、物語が「脱出型」であるところが大きいと考えている。
2のような状況では、リックは逃げようと思えばそれは容易いことであり、
前に進むのはただジェニファーを救い出すという「目的」のためである。
こうした状況は、ドラマ性こそあれ、恐怖を扱うホラージャンルには不向きといえる。
いくらリックの前に恐ろしげな怪物や罠が姿を見せたところで、それは物語の上では
「障害」でしかない。個々のシーケンスではどうであれ、全体としては、リックはそれらの
障害に自分から立ち向かっているという構図になるのである。
敵がいくら超常の者たちであれ、やっていることはランボーと同じだ。
対して初代というのは、典型的なホラーの筋立てを踏襲している。
巻き込まれた主人公が、悪夢のような事象に翻弄されつつも、脱出のためにあがいてゆく。
彼の選択肢は限りなくせばめられており、不可避な脅威はそのまま恐怖へと変わる。
クリスタルレイクのキャンプ場に繰り出すティーンエイジャーのように、狂った屠殺人一家の
家に迷い込む若者たちのように、リックの置かれた状況は自身で明確に選択したものではない。
3は一見すると初代と同じカテゴリーのようだが、その実はまったく異なるものだ。
その原因はリック自身にある。
既に2度に渡って悪夢を退け、精神的に成長すると同時に恐怖に鈍磨してしまった主人公は、
表面的にはどうあれ、当然のように戦いに身を投じてしまう。
これはホラーの登場人物には寿命があることの好例である。イーブル・デッドの恐怖から必死
に逃げまどっていたはずの男が、キャプテン・スーパーマーケットになるようなものだ。
こうして見てみると、他の原因は多々あれど、根本的な構図が変化してしまったせいで、初代
のファンには続編の評判が良くない大きな要因の一つであることは間違いないと思われる。
推敲もしていない文章で恐縮だが、私の意見は以上である。