トランスコスモス 第五章

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154就職戦線異状名無しさん

私がまだ学生の時です。そのころ鍋がすごい流行っていて、私も友達と良く
鍋パーティをしていたんです。そして今でも忘れられない恐怖体験をしたんです。

 それは雨の夜の鍋パーティでの出来事でした。面子はいつもの通り、私と当時の
彼氏と、女友達1人と男友達二人でした。
 雨が降っているせいかいつものようなノリになれず、なんとなく手持ち無沙汰に
鍋をつついていました。すると友達のひとりが、
「なぁ、なんかしんみりしてるからさ。どうせなら百物語しねえ?」
「え!やだよ」「??百物語ってなに?」「おもしれーじゃん。やろーやろー」
「ん?Aちゃん(私の仮称)知らないの?」「うん、知らない」
「百物語ってのは蝋燭を百本立てて、みんなで一つづつ夜を通して怖い話を
していくんだ。そして一つの話が終わるごとに蝋燭を一本づつ吹き消すの。」
「それで最後の百本が消えたとき、何かが起こる!ってなものなのさ」
「えーこわいよー」「いいじゃん!はやくやろうよ」「それじゃ蝋燭もってくるね」
といっても私の家に蝋燭が百本もあるはずもなく、変わりに大きなアロマセラピー
用の蝋燭をテーブルの真中に立てて部屋を暗くして百物語を始めました。
暗くなると雨音がより大きく聞こえるような気がして私は薄気味悪いものを
感じました。

 続く