西欧における契約とは、神による救済を契約したものが元で、
それを個人や企業、国家間にも適用し、厳格に守られる物となった。
契約によって為政者と国民の決まり事である、憲法も定められ、近代国家となった西欧諸国は、
猛烈に発展し、世界を席巻した。
日本には、紙に書いた約束事を守る習慣が無かった。
日本にも誓詞はあって、血判状など多数存在した。
書かれた当時の力関係を顕した物に過ぎず、情勢が変化すると、たやすくに反故にされた。
これでは契約を守る近代国家として、日本は立ちゆかないと悟った明治の元勲達は、
キリスト教とキリスト教の神の代わりになる存在を探しあて、それが皇室だった。
天皇が神であることは、日本が近代国家として発展する上で必要不可欠な物で、
天皇が神であった頃、日本は爆発的に経済、軍事的に成長し、国威は上がる一方だった。
さて、日本の敗戦で新たな支配者となったGHQは、
近代国家としての日本にトドメを刺すつもりだったのか、
自分たちの神を連れてくるつもりだったのか、いずれにせよ、
日本においての根本規範である、天皇の神聖を否定した。
アノミーが崩壊し、戦後日本に深刻な社会不安をもたらした。
その後、国際情勢の変化により、日本は対共産圏の一方の砦として、再建されることになったが、
根本規範は立て直せず、契約を守らない者たちの跋扈を許し続けている。
近代国家としての日本が死んだ日。それが8月15日かも知れない。