■■■ビルメン王決定戦2006■■■

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166就職戦線異状名無しさん
『美流面(びるめん)』
明朝末期、政治の腐敗により世は大きく乱れていた。
町は犯罪者やならず者の巣窟と化していた。
しかし、次第にその者たちの中で真っ当な職を探すものが出始めた。
彼等は町の至る所にある人間や家畜の糞便を集め、肥料として売ることを思い付いた。
朝廷は素手で糞便を集めることが出来る彼等を見て驚き、この仕事を強く推奨した。
良質の糞便を見分ける能力を身に付けた者の中には、富豪や貴族に雇われる者もいたという。
しかし、彼等は元々ならず者でありその風貌は醜く、知的レベルも低かった。
そのため、上流階級の人間たちは彼らが自分たちと同じ屋敷にいることを非常に嫌った。
そこで屋敷に地下室を造り、必要以外はその部屋から出ることを堅く禁じた。
また、彼等は糞便の汚れを川で洗う際に、汚れと共に人間の美しさも流していると嘲笑された。
そのため、美しさを流してしまった面々という意味で美流面と呼ばれていた。
現代日本において、ビルのメンテナンスを生業とする者をビルメンと呼ぶが、
これはビルメンテナンスの略語ではない事は賢明な読者の推察の通りである。
( 民明書房刊 「美しさを捨てた美しき職業 糞便手掴み美流面」 より )
167就職戦線異状名無しさん:2006/02/10(金) 21:55:59
『美流面王(びるめんおう)』
美流面については先述の通りだが、美流面の中には恐ろしいまでに才能を持った者たちがいた。
糞便を見ただけで即座に女性のものと判別し食してしまったり、
糞便と共に捨ててある生理の血を拭き取った布を集める者もいたという。
また、働いている屋敷にある物を盗んだり、女性の排泄している姿を盗み見て喜ぶ者など、
常識を遥かに越えた美流面を尊敬と畏怖の念を込めて美流面王と呼んだ。
その武勇伝は瓦版に載り中国全土へ瞬く間に広がったという。
しかし、武勇伝だけが語り継がれ実際に美流面王たちの姿を記録した文献は発見されていない。
近年では美流面王は伝説であり、実在しなかったと主張する歴史研究家も少なくない。

( 民明書房刊 「美しさを捨てた美しき職業 糞便手掴み美流面」 より )