本命内定後、遊びで他社のGDを受けることに。
メンバーは東大男、慶應男、東洋男、都立大女、日本女、そして俺。
既に内定が決まった余裕からか、俺以外全員必死そうに見える。突然、無性にこいつらの足を引っ張りたくなった。
GDのテーマは世界一美しいものについて。
三十分後にまた会いましょうということで、なぜか面接官は部屋から出て行った。
話し合いは弾み、争うことなく進行する。そのせいかすぐに客観的によいと思われる結論が出た。
また話し合っているうちに皆意気投合し、この後の飲み会を開くことまで決めている。もう内定気分か?
そして三十分経ち、メンバーの代表者一人が答えを発表することに。俺はその役にすすんで立候補した。
そして俺は発表する。
ごめんなさい、私たちのグループは時間内に答えを決められませんでした。
てかこんなくだらない問題を出す会社は私たち一同こちらから願い下げです。
だったらあなたがた全員退席して下さいと不機嫌そうに言う面接官、凍りつくメンバー。その中の泣きじゃくる雌や睨みつける雄が印象に残っている。
復讐が恐いのでとっとと逃げ去り、俺は笑いながら帰った。