★女性教官増やします 東北大が環境づくり着手
・女性の割合は教授3.2%、助教授5.3%(昨年11月現在)―。他の
国立大と比べても女性教官が少ない東北大は、割合を20%に引き上げる
ことを目標に、女性が研究を続けやすい環境づくりに乗り出す。第一弾として
4月、多忙な研究活動と子育てを両立できるようにと、川内キャンパス
(仙台市青葉区)に保育所を開設する。
隣の山形大の女性比率は教授6.3%、助教授10.6%で、東北大はその
半分。その山形大も私立大と比べれば高くはなく、東北大は極端に少ない。
昨年、各課程の修了者に占める女性の割合はグラフの通り。学生では博士
でも16.5%と比較的高いのに、助教授以上の教官となると極端に下がる。
博士修了時は研究者として生きていくか決断を迫られる時期で、しかも
結婚を考える時期と重なるケースも少なくない。文系学部で助手を務める
既婚女性(32)は「研究者と母親の二役を両立させるのは難しいと、研究の
道をあきらめる女性が多い」と証言する。
この女性の場合、夫の両親に子どもを預けられる環境にあるが、一般には
「昼夜続く研究と母親の役割を両立させるのは厳しい」。そのため「先輩には
独身者が多く、結婚しても子どもを産まない女性が目立つ」という。
保育所の設置は状況を改善するための最初の取り組み。教官や職員だけで
なく大学院生も利用でき、収容人員30人。利用時間は午前7時から午後8時
まで。土曜日も利用でき、受け入れ態勢はかなり充実している。
東北大総務課は「忙しくて子どもを産めない先輩の姿を見て、結婚を機に
大学を去る傾向もある。学内に保育所があれば仕事の合間に子どもを見に
行けるし、少子化にも一石投じられる」と期待をかけている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050203-00000008-khk-toh