【意外と】大学職員vol.12【高倍率】

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需要と供給

左足の靴(以下、左靴という)と右足の靴(以下、右靴という)があります。
この靴は片方だけでは価値はありませんが、左右そろえると1セット1万円の価値を持ちます。

ここで左靴1足のみを持つ売り手が10人、右靴1足のみを持つ買い手が10人います。
さて、靴はいくらで売れる(買える)でしょうか?それはおそらく、5000円です。
買い手は10人、売り手も10人なので、一人1足ずつの売買が成立します。
左右そろうと1万円の価値があるので、片方は半分の5000円で売買されると考えられます。

では、売り手が10人に対して、買い手が11人いたらどうなるでしょう?
これは売り手が非常に有利なので、売買価格は1万円まで跳ね上がります。
売り手は10人しかいないので、11人いる買い手のうち誰か1人は買えなくなります。
しかし両方そろえば1万円で売れるので、6000円でも、7000円でも、9999円でも
とりあえず買った方が得と言うことになります。
買い手の11人はそれぞれ自分だけは儲かろうと、必死に買い競争を繰り広げ、買値が上がります。
ただし1万円以上出して買って儲からないので、最大の売買価格は1万円です。

逆に、売り手が11人いて、買い手が10人しかいなければどうでしょう?
今度は買い手が有利なので、売買価格はタダ同然まで落ち込みます。
売り手のうち誰か1人は必ず売れ残るため、どんなに安かろうと、売れた方がマシなのです。

つまり需要と供給の拮抗状態がわずかに外れただけで、その価値は大きく変動すると言うことです。


少子化は驚異です。
子供は2割しか減らないから大学は安泰だなんてのは、数学の出来ない証拠です。
全入時代が到来した瞬間に、多くの大学はその価値が暴落するのです。