【フランス】ベルサイユのばら part35【革命】
オスカルはバスティーユで戦死するよりも、ギロチンに掛けられて死ぬほうが
よりドラマチックだったと思う。
バスティーユを陥落させたオスカルだが、その後革命側の内ゲバに巻き込まれる。
オルカルはジャコバン派に属していたが、対抗するジロンド派が民衆を扇動して
「オスカルは大貴族の出自だから民衆の味方ではない」というデマゴーグを流し、
扇動に踊らされた民衆はまずジャルジェ家を襲撃し、ジャルジェ将軍を惨殺して
その首を槍の穂先に突き刺したまま市街を行進する。
「何のために私達は戦ったのだ、これではまるっきり滅茶苦茶ではないか」と失望する
オスカルを更に悲劇が襲う。
ジロンド派によってオスカルは逮捕され、牢獄に監禁された末に裁判で有罪となり、ギロチン行きとなる。
最後は「私の大切な者は、私が愛した民衆の手によって滅茶苦茶に踏みしだかれた。
いくら求めても苦しんでも愛するものが答えてくれない惨めさを思い知らされた。
王妃さまごめんなさい」と呟いて、悔恨のもとに最後を迎える展開が良かった。
その方が話に奥深さがでて、読み終えた後の読者は革命についてより深く考察することにもなっただろうね。