東西南北★いちご100%part154★外向端黒

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220愛蔵版名無しさん

『いちご100%とは』

いちご100%の舞台はほぼ学生生活に限られていた。学生生活のなかでも部活動とデート、修学旅行、
部活動の合宿先などで、決して広い作品世界ではない。

問題は舞台となった範囲でなく、ラブコメ漫画全般に及ぼした影響である。この作品は週刊少年ジャンプの
掲載であるが、同誌の主要読者層以外の人間が大きく関与し、しかもその影響は決定的だった。

東儲と西派である。両者とも本心では人気投票を極度に気にしていた。
東儲は連載終了まで実際に自作自演を実行していた。西派は戦後再び孤立主義に戻る。

しかし作品をヒロインの魅力と信者パワーで表現するならば、真中の高校入学時点でいちご100%の世界は
ほぼ形を整えたといえる。
高校編当初の4大ヒロインは、唯と美鈴が入れ替わっただけで、最終回のG4(東・西・北・外)である。
そして高校編後半では、G4の登場シーンは全体の60%を占める。その比率は上昇の一途をたどったのだ。
いちご100%はハーレム漫画などではない。主要ヒロインの構成が多少変わっただけだ。
221愛蔵版名無しさん:2006/04/11(火) 02:41:41 ID:???

いちご100%の高校編は、中学編と比較して短い物語だった。
中学編は第1話の屋上での東城との遭遇に始まり、唯編の終了まで続いた。
実質の高校編は54話の真中と西野の再会で始まり、154話のセックルで終了した。
そしていちご100%の高校編は、このG4を中心に回ったといって過言でない。
主人公の真中を含めた作品中のほとんどの登場人物が、このなかの一人または数人に翻弄された。

そしてヒロインのなかでもメインヒロインの存在がある。メインヒロインとは他のヒロインや主人公と独立して
自分の行動を決定しうる主要キャラを指す。
ラブコメ作品において、主人公は、他のヒロインまたはメインヒロインの意向を無視しては行動を決定できない。
逆説的だが、サブキャラは常に独自行動が可能である。
作中において主人公やヒロインを自由に非難できるのは、サブキャラの特権だ。

ここでさつきと唯を軽視しているのが奇異かもしれない。だが両者とも魅力は主として乳ネタのみで発揮され、
固有のイベントやエピソードでは何物でもない。主人公との絆として表現されるイベント構成が、ヒロインの
作中の位置を表している。
両者の魅力の源は、お色気と妹属性という担当任務と、時折描写されたギャップとによるのだろう。
だがその二つが、両者のメインヒロインへの昇格を妨げたのかもしれない。