84じゃないけど「四丁目の夕日」あらすじ。
主人公・たけしは高校三年生。貧しい印刷工場の息子ではあるが
真面目で成績優秀、一橋大学合格を目前にしており、
美人の恋人と、金持ちの御曹司だが嫌味のない性格の友人、
温かい家族に囲まれて、明るい未来への道を歩んでいた。
が、ある日、恋人と話しているところを暴走族に襲われ、ボコボコにされる。
御曹司に救われ、やっと家に帰ると、スプレー缶を燃やしたことによる
爆発事故で母親が救急車に運ばれてゆくところだった。
顔がメチャメチャになってしまった母親の治療費のため、仕事量を増やし
夜も眠らず働いた父親は、過労のため、工場内でふらついた隙に
印刷機に巻き込まれ、ミンチ状に近い死体になって発見される。
父親の葬式にはヤクザが借金の取立てに現れ、たけしは進学を諦めて
工場を継ぐが呆気なく潰れてしまい、家も工場も取られた挙句、
幼い妹と弟を連れて、階下にキチガイが住むようなアパートに引っ越す。
工員として働き始めたたけしだが、工場の先輩は、かつてたけしの父が雇い、
怒鳴りつけて追い出したことのあるDQNで、いじめを受けることになる。
たけしは精神を病み始める。
暴走族事件以来、御曹司と付き合っている元恋人は、雨の中、
たけしが工場の使いに出たバイクで道端の車を傷つけてしまい、
持ち主に「白痴」「キチガイ」と罵られるところに出くわし、
二人でコーヒーを奢るが、鼻水をたらしたままへらへら笑う彼の様子は
もはや普通ではない。
それでも、暮らし向きは少しずつラクになり、弟の誕生日を
ケーキとカレーで祝うようなこともできるようになる。
しかし、その誕生会の最中、階下のキチガイが兄妹の部屋を訪れる。
応対に出たたけしを、手に持った鎌で一撃、顔を削られ倒れた彼を踏み越えて
部屋に入り込み、妹と弟を惨殺する。
ほどなく意識を取り戻したたけしは完全に発狂しており、
殺戮を終えてカレーを貪り食っているキチガイを、放り出してあった鎌で殺し、
そのまま外へ駆け出す。
本編はここで終わり、あとは後日談として語られる。
たけしはその後、道を歩いていた市民を13人殺害、精神病院へ収容される。
錯乱していて何も証言できないため、アパートのキチガイ及び弟妹を殺したのも
彼だということになる。
長い時が流れ、元恋人は平凡な主婦となり、御曹司は何不自由ない人生を歩む。
たけしは中年を過ぎ、病院のスタッフに祝われてようやく病院を後にする。
清掃員として働き始めた彼の姿に、おめでとう、これからが君の輝ける人生だ、と
作者からの祝福の言葉がかぶさって、終わり。
現実味ということなら、これもなかなかだと思うよ>85