たまにはヤムチャが活躍する話を考えようぜ Part5
xxxx年、世界はヤムチャの恐怖に包まれた。
「ヤムチャ君、ついにクローン人間が完成したぞ」
ヤムチャのクローンが誕生した。それは意志を持たない人にあらざる怪物であった。
「ヤムチャ、おめぇに恨みはないが死んでもらうぞ」
英雄孫悟空の力によりクローンヤムチャはあっけなく滅んだ、かに思えた。
だが、クローン対孫悟空の戦いのさなか、クローンを生み出す液体が流出。
液体は瞬く間に世界に広がり、世界各地からヤムチャが生まれた。
「くそっ、いくらやっつけてもキリがねぇぞ」
「雑魚どもが、うざったい」
「俺のクローンが・・・」
「駄目だ、その願いは叶えられない。ヤムチャの力はわたしを大きく超えている」
戦士達は徐々に力尽きていった。
ある者は寝ているところを襲われ、またある者は体力を失い倒れた。
わずか七日間で世界はヤムチャによって滅ぼされた。
それからしばらくして、クローン達は姿を消した。元になる液体が効力をなくしたのである。
だが、失われたものは多く世界の人工は500分の1になり、美しい自然は失われ地球は死の星に変わった。
わずかに残った人々は小さな集落を作り細々と暮らしていた。
それから数万年後
「これが火の七日間で世界を滅ぼした怪物、ヤムチャか」
「これはヤムチャが化石化した物じゃ」
「俺はこの怪物を知っている」
「何を言うか、伝説上の化け物じゃよ」
「そうかも知れない、だが俺はこの怪物を求めてさまよっている」
「なぜじゃ」
「この怪物が俺の記憶を呼び覚ましてくれそうだからだ」
「おぬし、何者じゃ」
「記憶をなくしている、何者かは俺が聞きたい」
男は荒れ果てた世界をさまよっていた。旧世界の怪物ヤムチャを求めて。
ある集落に立ち寄ったときだ。
「うぉおぉおお」
「ヤムチャの水を飲んだのか」
ヤムチャを生み出す液体はその力を失ってはいたが、人の体内にはいると再び活性化し力を取り戻す。
そして、人の体を食い破りヤムチャは発生する。
「なんと言う事だ。ヤムチャが生まれた・・・村はおしまいだ」
「逃げろー」
逃げまどう人達の中、記憶をなくした男がヤムチャに立ちはだかった。
「下がっていろ」
「あんた、ヤムチャに立ち向かうつもりか」
勝負は一瞬でついた。男の手から強烈な閃光が走りヤムチャを貫いた。
「あんた、一体何者だ」
「俺は人造人間17号。今はそれだけしか思い出せない」
つづく