読んだ。云い様のない悲しさが僕を蔽った。
2 :
愛蔵版名無しさん:02/01/23 23:44
マッチ箱に入れられて身動き出来ずに逝ったチーコは可哀相だった。
あの世で幸せになってくれ〜。
4 :
愛蔵版名無しさん:02/01/23 23:59
ウロ覚えでした。スマソ。
いや、鳥が可哀想とかそういうレベルの悲しみじゃなくてさ。
勿論鳥は可哀想だけどさ、この物語の重点はやはりこの男女の
悲しみなんだよ。
男は売れない漫画家で、女に夜働かせてる訳だ。その女が
あたしのへそくりで文鳥飼いましょうとくる。で貧乏だし
女も厭々働いてるし男は飲み屋の客に嫉妬するしで喧嘩
してたりしてたんだけど、文鳥(チーコ)を飼い出して変わった。
「僕達チーコを飼ってからけんかしなくなったね」
「チーコは幸せの青い鳥なのよ」
で女が働いてる夜男はチーコと遊んでるんだけど、チーコの
絵を描いてあげたり、煙草の箱にチーコを入れて落として
自分からチーコ空中で抜けるの上手いとかいって。でチーコ
そのまま落ちちゃって死んじゃうんだ。
「くちばしが白くなっていく」
で庭の土に埋めてあげる。男は女にチーコが逃げたって嘘
言うんだけど女は信じない。
「あたしがあんまりチーコを可愛がるもんだからあなた
嫉妬して殺したんだわ」
でも段々「ほんとに逃げちゃったのかなあ?」って絵見ながら
落ち込んでんだよね。で男が一人部屋にいて庭から、
「あんた、チーコ見つかったわよ!」って。男は驚いて庭に
出ると一瞬ぎょっとする。葉っぱの中にチーコの絵を入れた。
「こうしてると本物みたいでしょ?」 そして女は枝でチョンチョン
絵を突ついて「チーコ、チーコ」って・・。で「あっ」・・
チーコの絵は風に飛ばされて、空に舞い上がるんだよね。
なんか、言葉で言い表せないけど、無性に悲しい。この女の
無邪気さの悲しみというか。本当の悲しみってこういうものなん
じゃないかな。やっと見つけた、ささやかな幸せの鳥がさ、
ふっと消えてしまう。でも悲しくて泣くなんてことはなくて、
絵を葉っぱの中に入れて枝で突ついてみたりする。それが
ふわ〜っと飛んでさ。ああ俺泣いてんだよ。誰かわかって下さい。
この漫画家凄いね。俺初めて今日読んだんだ。「ねじ式」とかも
読んだけどさ、この「チーコ」ってのが一番心に迫ってきた。
とても悲しいです。心を悲しみが掴んだ感じ。
涙が止まらないよ。
究極の悲しみってさ、勿論貧乏とか死とかあってそれもこの
内容には含まれてるんだけど、なんか「無邪気」の悲しみ
なんだよね。鳥がいなくなって号泣でもしてくれたらこんなに
悲しくはないと思う。ちょっと微笑んで「あんた、チーコ
いたわよ!」って言って葉っぱの中に絵入れて枝で無邪気に
突つくんだよね。この女、それを見ている男の悲しみって
物凄いと思う。嘘ついてるしさ。これほんと深い内容だね。
俺涙脆くないのにこんな泣いてる。
8 :
愛蔵版名無しさん:02/01/24 10:36
ホント絵がかわいいっすねえ
ほんとチーコは哀しいね。
泣かそうという様な、わざとらしい演出が無いところが良いです。
涙は出ないけど、心がしっとりする様な感じで。
でも、つげ義春のああいう世界って、今の時代では再現できないですね。
何でもない日常の哀しさを、ああいう風に情緒的に描ける人もいないし。
つげ作品はタイムトリップするような気持ちで読んでいます。
悲しいのと、なんとも言えない寂しさを感じる。
いい作品だけど、この作品でひとつのスレたてるんぢゃなくて
つげスレの中で話題をふった方がいいと思うよ・・・
絵に描かれたチーコが飛んでいくのが、二人の思い出が飛んでいくように見えたよ。
うんうん、わかる。俺も読んでからすぐ泣いたわけじゃないんだ。
あとで思い出してジワジワきたんだよね。
つげ作品って、どれも暗くて薄幸な感じがいい味だしてます。
読後感良くないのも多いけど、チーコは爽やかさのある
珍しい作品ですね。
恐い物を描いてる訳でないのに、トラウマになるほど
恐い作品もあったなぁ。
あわわ、途中で書き込んぢゃった。
↑ のスレに移動しましょう。