一方、アストラエアでは現在、一部の生徒の間で密かに流れている、ある噂が存在していた。
それは深夜、アストラエア敷地内のある場所で謎の集いが催されているという噂であるが、
その詳しい実態を知る者はおらず、集いに出席したことのある者も存在しない、まさに謎の集いであった。
集いが催される時期も全く不明であり、ただ不定期に開催されている事だけが噂となって生徒たちの間でささやかれ続けている。
だが実態を知る者が1人もいないにもかかわらず噂が立ち消えになることは無かった。
はたして、その謎の集いが今夜まさに開催されていた。
蝋燭の明かりだけが灯った暗く狭い部屋の中、すでに集まった数人の男たちが
重苦しい雰囲気の中、この集いの主の登場を静かに待ち続けていた。