まんが日本昔ばなし 第八話目

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13名無しか・・・何もかも皆懐かしい
777 名前: ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE 投稿日: 2009/05/06(水) 22:25:11
・「密着!気特対24時」
「ウルトラマン」や「ウルトラセブン」でこのネタ(マスコミによる密着ルポ)を見たかったかも。
(ただし、科特隊はともかく軍事組織であるウルトラ警備隊がこんな撮影を許可するとは
思えないが)
ストレートに評するような性質の作ではないが、マスコミ(TV)への皮肉も効いており、
それなりに楽しめる作には仕上がっているかも。
・「出現!黙示録大怪獣」
作者は、結局、最終的にはコレを書きたかったのであろう。
瀬戸内海の無人島の地中からヤマタノオロチみたいな(九つ首だが)大怪獣が出現、
第2話で登場した少女怪獣と神戸ポートアイランドで神話的大バトルを繰り広げる。
既にSFのフレームは超越したトンデモ・ストーリーながら、内外の神話・伝説に関する作者の
薀蓄は面白い(と学会会長ゆえ、この辺は十八番な語りか)。
最後に繰り出される少女怪獣の必殺技に「八つ裂き光輪」の名称が浮かんだのは、
ひとり漏れだけであろうか?

全体的評価としては、
有川浩の「海の底」が、作中にウルトラ警備隊のワードが出て来るとはいえ、
懐かしき東宝怪獣映画の雰囲気なのに対して、本作は連作短篇集という形式を取るせいもあって、
ウルトラシリーズ(平成シリーズの雰囲気が濃い)的だ。
だが、アホなSFオタよ、怪獣ものとしてはOKでも、これが年間国内SF第2位ってどうよ。
巻末に掲げられた参考資料に物理・生物の専門書が皆無なのも笑えるが、
本作に描かれた世界観の大前提ともいえる、
原子が存在しないビッグバン宇宙外の神話宇宙(怪獣はこの世界に存在、従って、
質量保存の法則等の物理の制約は受けないそうな)ってのは無理有り過ぎでしょ。