まんが日本昔ばなし 第七話目

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157ミステリ ◆22RAaWR.nE
超鬱話「大蛇の棲む沼」も、哀しいがハートウォーミングな作「へび息子」も両方好きだという
「まんが日本昔ばなし」ファンのために、オリジナルシナリオを書き下ろしてみました。
どうぞご照覧下さいますよう、よろしこお願いします。

「へび息子の棲む沼」(仮題)
不気味なBGMによるOP。
・北上川上流
激しい雷雨。石化した大蛇に落雷。
実体化する大蛇。
大蛇「帰りたい・・・あの沼に・・・」
大蛇が巨体をうねらす。

・一夜明けた沼
今では白髪の老婆となったお里の母が娘の供養のため沼へ花を捧げている。
突然、水中から今では大蛇へと成長したハルが現れる。
ナレ「ハルはいつのまにかこの沼に棲みついておったのじゃった」
お里の母「大蛇・・・」
お里の母は、一瞬、恐怖の表情を浮かべるものの、それは次の瞬間には怒りの表情へと変わる。
お里の母「舞い戻って来ておったのか、この人喰い大蛇め!娘を返せ、返せ・・・」
お里の母はハルに向かって石を投げつける、3回、4回と。
石のひとつはハルの額に当たり血が一筋流れ出るが、ハルは無言である。
お里の母「あっ・・」
ハルはお里の母を見ながらいう。
ハル「わたしはあなたの娘さんを飲んだ大蛇ではありません。
山の中にネグレクトされていたのを拾われ、
優しい人間のお爺さんとお婆さんに育てられたのです。
沼に棲んでいた大蛇は、またこの沼に戻って来ようとしていますが、
娘さんの仇は私が必ずとりますから安心していてください」
ナレ「お里の母親にそう言うとハルは、再び水の中に姿を消してしもうた」
158ミステリ ◆22RAaWR.nE :2009/03/15(日) 17:28:20 ID:DvbRs2PC
・2〜3日後の嵐の晩。ハルの育ての親である老夫婦の家
家を揺るがすような暴風雨である。
爺さんが戸締りをしている。
爺さん「なんとも最近では無い凄い雨風じゃな、ハルは大丈夫じゃろうか・・・」
婆さんは寝たきりのまま。
婆さん「ハル・・・」

・北上川上流。沼に帰らんとする大蛇とこれを阻止せんとするハルが大バトルを繰り広げている。
(嵐は二匹の戦いによるものだったのだ)
大蛇「お前はなんでおれが沼に帰るのを邪魔するのだ」
ハル「女の子を飲みこんだ罪深いあなたを沼へ帰すわけにはいかないのです」
ナレ「大蛇とハルのバトルは三日三晩に渡り、、天も地も裂けるかと思われる程の 激しい雷雨が
続いた」

・激しい雷雨が上がり晴天となった4日目の朝
傷付いて沼に浮かんでいるハルのシーン。
ナレ「その後、大蛇の姿もハルの姿も見た者はいないそうじゃ」