今ここで、怒りのままにねこ娘を押さえつけ、この純白のドレスを鮮血で染めるのはたやすい。
ねこ娘の艶やかに揺れる恍惚の姿に耐え、悲鳴をあげるそれも、おさまるべき場所を求めている。
しかしもう、そんなことをしてもねこ娘の気持ちはこっちを向いてはくれないのだ。
今までどれだけ大切にしていたか分からない、ねこ娘に対する自分の気持ちまでも
裏切るに等しい。
「・・・」
レコードのピアノ音が切なげに室内に響き渡る。
まるでねこ娘のしあわせを願っていた、自分自身に対してのレクイエムのようだった。
「・・・ごめん」 「あ、謝ったって・・・っ」
「ごめんよ・・・ごめん」
急激に我に返り、己を責める鬼太郎を見上げて、ねこ娘はフゥと息をついた。
そして手を伸ばし、きゅっと根元から掴んできた。
「いっ!?」
自戒の念も四散する痺れに、鬼太郎は顔を上げる。
「・・・は・早くしないとー・・・帰ってきちゃうってば」
「え・・・っ?うわっ!」
鈴口をぺろりと舐めとり、温かな口内に肉茎をおさめた。
包まれるような舌の上を跳ねる。
「ね・・・こ娘・・・っ」
「んんっ・・・んぐっぐっん・・!」
何を言っているのかは分からないが、響いてきた声の微動までもが直接伝わる。
小さな口で目いっぱいに頬張り、くちゅくちゅと吸い込まれる感触が堪らず、
駆け上る痺れに身を震わせた。
「んっ・・・んくく?」
やはり何を言っているのか分からない。
しかしちらりと見上げた視線、己のものを咥えたままの上目遣いに硬直し、
我慢の限界が振り切れる寸前、鬼太郎は腰を引いた。
「だ、駄目だよ、もうっ!」
「あんっ」
しかし尿道をせりあがる開放感には敵わず、熱い口内から引き抜いた感触もあいまって
びくびくとしなりながら発射してしまった。