驚いて目を見開いたままのねこ娘に構わず、暴れる腕を押さえつけ、
陵辱するように壁に縫いつけて唇を塞ぐ。
硬直した身から力が抜け落ちるまで、荒々しい口づけは続いた。
コンコンッ
ノック音にびくりと身が跳ねる。鬼太郎もまた一瞬だけ正気に戻った。
「ねこ娘ちゃ〜ん。足りない絵の具があったから、ちょっと買ってくるね」
「・・・」 「あれ・・・ねこ娘ちゃん?」
互いの鼓動はばくばくと跳ねている。
鬼太郎はキッと鋭い瞳を向けると、ねこ娘は何事もなかったように、
「はーい」と返事した。
扉の向こう、廊下に立ち尽くしていた画家の足音が遠ざかる。
「・・・・・・あの・・・鬼太郎?あのね・・・」
ふと見れば、ドレスの胸元が滑り落ち、なだらかな丘が覗けている。
鬼太郎の視線に気付き、ねこ娘は弁解も忘れ、慌てて胸元を引き上げる。
「どうして隠すんだい?」 「ど・・・どうしてって、当たり前でしょっ」
「ふーん・・・。もう、僕のものじゃないって言うのかな」
「何言って・・・、やぁあっ!」
引き下ろせば二つの赤いつぼみが白昼の光にさらされる。
ひんやりとした空気を受けて、それはつんと尖っていた。
「ほーら・・・。体はちゃんと僕を”欲しがってる”みたいだよ?」
「なっなっなっ・・・何・・・っ」
遠慮もなく峰からわし掴み、指間に突き出した乳頭をちゅっちゅっと啄ばんだ。
「んっ」
慣らされた痺れにぴくりと身を硬直させる。
反らした顔を追うように、鬼太郎はその首筋を舌でなぞった。
「やめ・・・っ、こ・こんなところで・・・どうして・・・っ」
手を休めることなく揉み上げられ、ねこ娘の言葉も揺らぐ。
張りのある幼い胸をなで上げ、指先では突端近い薄紅の柔らかな皮膚、
そして時折つんと尖った部分を爪で弾かれて、鼻にかかる甘い吐息がもれた。
「君こそ、こんな・・・こんなところで・・・」
もう数週間の間。鬼太郎のあずかり知らぬところで、恋人との逢瀬を重ねていたというのだろうか。