サザエさん

このエントリーをはてなブックマークに追加
699名無しか・・・何もかも皆懐かしい
>>695 長いから弾かれるかも知れんが書き込んでみた
( 出典:藤子F不二雄-P171 : ISBN-10: 4092305133 )

マンガというものは、描いて発表して時代が経つと風化してゆきます。
一昔前に子供を熱狂させた作品が復刻され、今の若い人たちがそれを読んだ時
かつての様に熱中しておもしろがるかと言うと、なかなかそうはいきません。
しかし、その風化の度合いと言うのも、作品によって随分と違ってくるものなのです。
例えば長谷川町子さんの『サザエさん』の様に、戦後まもなく描き始められたマンガでも
未だに読み返して面白く、今でも本屋さんの店頭に並んで部数を増やしているものもあります。
 この様に、いつの世でも時代を越えて強力なパワーを持ち続けるマンガがある反面
一時的にモーレツに流行っても、すぐに廃れるマンガもあります。
マンガを離れて、昔話とか童話とかを考えてみても、何百年と語り継がれて
今でも子供達を惹きつけるパワーのあるものもあります。
心理学者などは、好んでその様な昔話や童謡を分析します。
そこには、人間の深層心理に関わる様な、人間が生きていく上で一番本質的なものがあり
それを触発するような秘められた力があるのでしょう。
マンガの場合でも、読者の興味をつかむその掴み方が、浅いところで掴むか
もっと掘り下げた本質的な深いところで掴むかで、一般的な広がりや
時代を越えた寿命の長さが違ってくるのです。