愛の若草物語 ベス 【三女目】

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524名無しか・・・何もかも皆懐かしい
D級砲艦は直径15mのほぼ完全に球形の小型宇宙艇だった
乗員は5名。オーソドックスさと大量生産が売りのフォルワーン社の
ボードウィンカッターに高性能ブローゾン原子炉、星間ワープ航法装置、装甲、
作業用大型アーム、ズボーン級戦艦に装備されているプラズナー型主砲一門を
追加装備したものである。
「流血の3月」事件以来内戦で戦力の衰退をきたした連邦は大規模な艦隊での
辺境星域の警備、探検を実行する余裕を失いその代替策としてリーズナブル
な小型宇宙艇隊による哨戒を選択したのであった。
最上部に設置されたユーモラスなほどに不釣合いな戦艦の主砲の設置は
小型艇にできる限りの強力な武装を載せるための苦肉の策だったのだ

そのユニークなボールの集合体にスターリング達の乗ったランチは近づき
つつある。D型砲艦の側横部は細いシリンダーに横付けされていた。
シリンダーは円形の警備艦隊本部である円形のステーションの下部に
つながっている。
このシリンダーを通して砲艦の乗員は本部から砲艦に乗り移って任地に
向かい、逆に任地から戻ってシリンダーに連結され艇内から本部に
戻るのである。やがてランチは円形ステーションの横部に開いた光る口、
すなわちドックへと吸いこまれるように入港した。