【こっ】ドラゴンボールZを語る 超8【殺される】

このエントリーをはてなブックマークに追加
317名無しか・・・何もかも皆懐かしい
 個人的には、人造人間編辺りからあまり好きになれなかったな。人造人間編は、現在、未来という時空を越えた展開が
ややこしくて理解しにくかったから。更に言わせてもらえば、セルという悪役もイマイチであると感じ たから。なぜかと
いうと、「セルはなぜ悪なのか?」「セルはなぜ孫悟空と戦うのか?」といった悪役 としての必然性というものが、明確
でないからだ。

「ドラゴンボール」に登場するそれまでの悪役は、世界制服を狙っていたり、ドラゴンボールを悪用し ようとした。それを
阻止するために悟空らが戦うのであった。はっきりとした善悪の因果関係が存在し ていたので、とても分かりやすい。

 ところが、このセルは、世界制服というような世俗的な野望に興味を持っていないと言っている。
ただ「孫悟空を倒すために作られたから」、孫悟空と戦うのである。完全体となった後に、トランクスに
「お前の目的は何なんだ?」と聞かれたとき、「恐怖におびえ、ひきつった人間どもの顔を見ること。」と
サディスティックな所信表明をしたことで、ようやく「地球を守るために戦う」という大義名分が生まれる
のだが、どうも無理やりこじつけたような印象はぬぐえない気がする。

 セルは孫悟空やベジータの細胞を持つため、「ただひたすら強くなりたい。強いやつと戦いたい。」という
サイヤ人気質があり、結局は、戦うことそれ自体が目的なのである。そうなると、どうも善悪どうのという問題
では整理しにくくなるのであろう。悪者としてとらえにくい一因である。

 セルは、もちろんフリーザやコルド大王の細胞も持っていたため、十分に邪悪であり、サイヤ人気質がマイナス
のベクトルに働くという点で、なんとか敵となり得たというところかな。