ラーメン店店主から意外なことを聞いた。「本当にこの材料や作り方がいいのか
悪いのか分からない」と店主が言ったのだ。
このラーメン屋店主はメディアから紹介されることによる集客効果の恩恵を受けてきた人物なのだが、
「記事にならないよ」や、「こだわりを教えてください」などと言われることも影響し、
店で出すラーメンは、より複雑な材料と製法になっていったのだという。
「メディアの人は、“普通にトンコツとトリガラと野菜を煮ただけです”などと言うと、
“秘伝のタレはないのですか?”や“特別な豚を使っていないのですか?”などと言う。
“いや、別に…”と言うと“記事にならない”(書くことがない)発言が出るのです」
このように「記事にならない」と言われるのならば…、「なるほど、メディア受けしそうな材料と製法で
作れば良いのだな」と凝ったラーメンが続々と出るようになる。そして前出店主は「ラーメン業界全体が
ウンチク勝負になってきている。消費者やメディアもウンチクがあれば美味しいと思っている」とも語る。
その結果、「無化調(化学調味料を使わない)のスープ」、「スープには烏骨鶏のガラを使用」、
「ローストした甘海老の頭をすりつぶした」、「モンゴルの岩塩を使っている」、
「27時間しっかり煮込み乳化させた」などの工夫や、その店の製法に関する
“メディア受けしそうな”ウンチク(“店主はフレンチ出身”、“マクロビオティックの思想に
基づきラーメンを作っている”など)が並んだとこの店主は指摘する。
これらの傾向があるとした上で、この店主は「もしかしたら、特別な地鶏よりも、
ブロイラーの鶏の方がダシがよく出るかもしれませんし、化学調味料を使うことが
ウマさの秘訣なのかもしれません。我々も悩んでいますし、よく分からない」と語った。
アメーバニュース
http://news.ameba.jp/special/2008/03/12039.html