284 :
262の続:
「で、哲さんのイメージのワシワシって、二郎みたいな麺てことですか?
例えばウチのお客さんなら【ぽっぽっ屋】さんみたいな」
『そうです!』
「ふーん。いよいよおかしいな┐(゚〜゚)┌ 三河屋だって俗に言う二郎インスパイアの店あるじゃない」
『ハイ。でもこれしか出来ないと…。そもそもウチなんてそんなに数出ないですもん』
そう、この頃のTETSUはブレイク前でまだそんなに忙しいお店じゃなかった。
舐められてんだなぁと思った。
しかしオレには彼の熱意が痛い程伝わってきたのだ。
それと同時に、『ある予感』を感じた。
「良いですよ。とりあえず作るだけ作ってみましょうよ」
と言った。別れ際、
「ところで哲さん、【ぽっぽっ屋】は食べたことあるんですか?」
『いえ…ないデス(;-_-)』
「あそ(笑)じゃあ次の定休日で良いから一緒に行きましょう!ぶっちゃけ話はそれからだ」
約束通り次の月曜日、哲チャソは初めて浅草開化楼の工場にやってきた。
そのまま「らーめん ぽっぽっ屋」へ。
カウンターに当時の相棒・弁慶クンと3人で並んで、麺をより味わえるよう【油らーめん】を食べたっけ(^ー゚)
そして、無心で麺に喰らいつく哲チャソの横顔に訊ねた。
「これ?」
って。
『そうです!まさにこれです!!』
一点の曇りもなかったよヽ(´ー`)ノ
285 :
ラーメン大好き@名無しさん:2007/05/25(金) 14:20:20 ID:MgLQcM/q
揃って店を出ると、わざわざ宮にぃが出てきてくれた(っていつもですが・笑)。
一旦2人から離れ、オレはさっそく宮にぃにこう切り出した。
「実は今度、オーションを魚介系のつけめんに使いたいって人がいるんです」
『オーションを?!ふーん…』
何の制約もないけれど、オレにとっての開化楼オーションは「らーめん ぽっぽっ屋」の麺o(^-^)o
他店に出すにあたり、やっぱり宮にぃの了解が欲しかった。
「出して良いですか?」
『……ん?良ぃよ(笑)』
「あの彼が( ゚∀゚)ノィョーゥ」
これが宮にぃと哲チャソの出会いだった(^ー゚)b
これでオレが哲チャソに提案する麺の方向が決まった。
さて。
ではここで、前述した『ある予感』について説明しておこう。
オレはこの哲チャソの企画が、当たる気がしたのだ。
小麦の風味際立つオーションの麺の美味さを知っているから、
「これは当たるんじゃないか!」
そう思ってた。
だからサンプル作りも、当たるのを前提にやったo(^-^)o
…てまぁ、そんな大層なモンじゃないけどさ(笑)
それはつまりこういうこと(^ー゚)b
会社として最も楽なのは、「らーめん ぽっぽっ屋」の麺をそのまま流用すること。
何せ毎日切って在庫を確保してるのだから。ただ馬鹿みたくそれを持って行けば良い。
でもオレはそれをしなかった。
『何で』って?
当たる気がしたからさ(^ー゚)b
もしもこの企画がHITすれば、間違いなく麺に注目がいくだろう。
その時に、その麺をラーメンに詳しい人が見た時に、
『なんだ、これ【ぽっぽっ屋】の麺を借りてきただけじゃないか┐(゚〜゚)┌』
そんな風に言われようことが、宮にぃにとっても哲チャソにとってもマイナスになると思った。
だから「つけめん TETSU」の為に、別形状のオーションを用意した。
ここで初めてその数に触れるが、哲チャソは今の麺屋、つまり三河屋を立てるために、
今も全く変わらない1日30食ぽっち(;-_-)を求めていた。
しかし、その数も別に問題はなかったんだよ(笑)
『何で』って?
そう、絶対に当たる気がしたからさ(^ー゚)b
TETSUオリジナル形状のオーションを受け取り、すぐに試してくれた哲チャソの感想は上々だった。
『文句なしです!オレはこの麺でやりたいと思います!!』
しかしその僅か1〜2日後、哲チャソから曇った声で連絡が入ることになる。
『カラスさんスイマセン。こないだの返事、もう少し待ってもらえませんか?』
(つづく)
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