●今月の歌舞伎● 其の七十九!

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189重要無名文化財
『勧進帳』はなんと「滝流し」を入れての上演だった。幸四郎には二代目松緑の
「松緑芸話」の一節を贈りたい。

>ですから、なおかつ「滝流し」がやれるなんというのは、お偉いと申し上げるか、
>前半の「問答」だの「呼び止め」だのをよっぽど怠けていらっしゃると申し上げる
>かですね。

上演回数を稼ぐ?地方公演ではみせない「滝流し」を上演するのはサービスのつもり
かもしれないが、全然有難味を感じない。あの歳でよく上演できたものと感心させる
つもりなのだろうか?幸四郎の弁慶は限界に近づきつつある。もう単なるワンマンシ
ョーでしかない。自分さえ気持ちよく、目立てばいいと考えているのではないかと
思えるような独りよがりの演技の連続で、これが歌舞伎座最後の弁慶なのかと思うと
情けなくて仕方がない。