>>269の続き
結果は、開業ブームで、物珍しさで満員御礼になったが、短期でブームが去り、閑古鳥が鳴いている悲惨な状況であった。
街Bも相変わらずシャッター街のままであった。いくら本数が増えても、利用客は前のバスと変わらなかった。
そう、童話花咲かじいさんの様な事が起きなかった。寂れた街に単にLRT(路面電車)を敷いても全然活性化されなかった。
A市民の多くは、相も変わらず、郊外の住宅からマイカーで同じ郊外の職場並びにロードサイド店に直行し、
通勤・通学や買い物にLRT(路面電車)を使わなかった。
またインターネット通販の急成長により隣町に大規模な物流拠点が出来た影響もあって、
トラック等の商用車の増加でA市の自動車交通量はかえって増加し、渋滞が増加し、環境負荷物質の量も増加した。
環境が売りのLRTがあっても環境は悪化した。
A市のLRTは税金の無駄使い、無駄な公共事業と多くの市民が認識しだした。
市営LRTの赤字は雪だるま式に膨張し、市の財政を圧迫し、第二の夕張市状態に陥りそうになった。
それでも鉄道ヲタ市長は、財政破綻の元凶である市営LRTを存続させようと固執し、
A市の財政破綻を回避すべく増税と国民健康保険料の値上げと公共サービスのカットを断行した。
これに市民は怒り、市民多数による鉄道ヲタ市長のリコールが起き、鉄道ヲタ市長はクビになった。
市民多数によって選ばれた新市長は、民意により無駄な市営LRTの廃止を決定した。
この市民運動参加者の心中は「たかがチンチン電車を走らせれば街が必ず活性化されるなんで、そんな旨い話なんかある訳ないよ!
しかも車減らせて環境に良い?全然減っていないじゃやん!騙した鉄道バカ殿市長をクビにしろ!」云々につきる。
A市のLRTの廃止直前に、全国から多くの鉄道ヲタが乗り納めと撮影の為にA市街Bに集結。
その中には「LRTを廃止するA市民はDQN!アホ!LRTを廃止するな!」と街中で涙からに叫ぶ鉄道ヲタが少なくなかった。
それを目撃したA市民の心の声は「鉄道汚多キモイ!」と。