盛岡避難の世帯 「残りたい」36%
http://mytown.asahi.com/iwate/news.php?k_id=03000001209050005 東日本大震災で被災し、沿岸市町村などから盛岡市内に避難している世帯の36%が、
盛岡での生活再建を望んでいることが、同市のアンケートでわかった。
震災前の市町村で生活再建を望む世帯は、17%にとどまった。
同市によると8月29日現在、市内の民間賃貸住宅や雇用促進住宅などの
みなし仮設住宅に入居する避難者は738世帯1540人いる。
アンケートは7月に実施し、295世帯から回答があった。
回答者の年齢層は20代が4%、30代が15%、40代が14%、
50代が17%、60代が23%、70代以上が27%だった。
みなし仮設住宅の入居期限は3年までとなっている。
アンケートでは、今後の住まいについて質問したところ、
盛岡を望む世帯が、住宅再建と賃貸入居を合わせて36%を占めた。
その他と回答した中にも「子どもが高校を卒業するまで盛岡で暮らし、その後は地元に戻りたい」
「内陸で住宅を再建したい」という世帯があった。
年代別でみると、震災前に住んでいた市町村での生活再建の意向を示した世帯は、70歳代でも3割強。
60歳代で2割、50歳代以下は1割にとどまった。
ただ、60歳代以下は「まだ決めていない」という世帯が4割いた。
沿岸市町村の災害公営住宅は着工してからまだ日が浅く、復興が十分に進んでいない状況で、
「戻りたくても戻りようがない」という避難者も多い。
家賃無料のみなし仮設住宅へ入居できる期間は、2年から3年に延長されたが、
アンケートの自由記述欄には、「いつまでみなし仮設住宅にいられるか」と不安な声も寄せられた。
市危機管理課の益岡信治課長は「盛岡に残りたい人が多かったことは予想外。
支援したいが、沿岸から人口を吸い上げてしまうことになってしまい、悩ましい」と難しさをにじませる。