14 :
名無し歌人:
鉄道唱歌 嵯峨野線の平成の夜明け
1 汽笛一声京都駅 我乗る汽車はどこかいな 一番ホームのその果ての 薄暗い場所に見つけたり
2 平成の世とは思えない 赤くてボロい客車待つ ドアも自動で閉まらない 涙が出てくる京都口
3 丹波口駅高架でも 全くスピード上がらない あっという間に地上降り 古びた駅舎は二条駅
4 花園過ぎたら工事中 今でも遅いこの客車 新駅作ってこれ以上 遅くされたらたまらない
5 前に山が迫り来て 止まるは嵯峨の嵐山 3番ホームを使いきり ここで追い抜きされている
6 駅着く度の待ち合わせ 10両引っ張るDD51 とっても加速が鈍い故 市街地抜けるに20分
7 保津川のそばの絶壁を 景色を見ながら汽車は行く 下で手を振る川下り はるか遠くに来たようだ
8 ホームをはみ出す停車位置 保津峡の駅に着いたなら 案内放送シカトして 勝手にドア空け飛び降りる
9 さらに進むよ渓谷を 奇勝絶景続く路 京都の駅から15キロ トロッコ列車が似合いそう
10 深い渓谷抜けたなら 馬堀駅が待っている 田舎の小駅が頼もしい すでに都会は彼方かな
11 亀岡駅もしょぼい駅 町はそこそこでかいのに 山陰本線放置され 終戦後とかわらない
12 京都の駅から20キロ なんでかかるの一時間 平成の世に残される あまりの粗末さ見事なり