508 :
名無し歌人:
41 山の隙間が広がりて 風情がありし昔日の 面影忍びし坐漁荘 今では市街に飲み込まれ
42 清水の港が手狭にて 巨大な埠頭が立ち並ぶ 興津の町の海岸は 漁師の息吹もいつの日か
43 お寺の境内横切って 通り過ぎたる廃駅は 海水浴の袖師なり もはや今では泳げない
44 東海道の要衝に かつて根を張る一家あり 清水みなとの隆盛の 礎築きし次郎長か
45 時は流れて今の世は 清水の一家はまるこちゃん どこにも無いよ緊張感 地域の描写が見事なり
46 かつてはここから出ていたよ 三保の松原向かいたる 列車に乗ってみたかった だけど本数少なすぎ
47 朝の9時の清水駅 すでに出ている終列車 何の役にも立たないよ 国鉄経営バカヤロー
48 広い構内思い出の 中に消え行く世の流れ 人の流れの多さだけ 昔の時代と変わらずや
49 三保の松原出てみれば 海と山とのその向こう 富士山聳えしその眺め 駿河の国の誉れかな