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アルコール検知 義務化 JR北の乗務員 2012年07月06日
■自主的7割止まり
JR北海道は、任意だった乗務員のアルコール検知を1日から義務化した。未成年と
体質的に飲酒できない人以外は、勤務開始の点呼を受ける際、全員アルコール検知器で
検査する。
同社は2008年11月に運転士と車掌が所属する各職場に検知器を配布し、自主的な検査を
促してきた。ただ、貨物を含むJR各社の中で唯一、義務化はしていなかった。
JR北海道は「乗務員が自主的に体調管理するよう指導することを重視してきた。自主性を
重んじつつ100%の実施を目指した」と説明するが、実施率は7割程度にとどまり、北海道
運輸局から「検知器を使うことが望ましい」とたびたび指摘されてきた。
昨年秋に義務化の検討を開始。石勝線のトンネル脱線炎上事故や昨冬の豪雪による
運行トラブルの対応で動きは止まっていたが、6月に実施を決めていた。
1日現在、体質的に飲酒できないと申告し、上司の承認を受けたのは10人。未成年者は
いなかった。
検知器を導入して以来、呼気1リットルあたり0・10ミリグラム以上のアルコールが検知され、
「欠勤扱い」になったのは、08年度(導入した11月からの5カ月間)5人、09年度37人、
10年度15人、11年度10人、12年度は6月までに3人。義務化された1日以降はいない。
(渕沢貴子)
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000001207060005