リニア中央新幹線:中間駅、相原高敷地が有力 高校は大学校跡地へ /神奈川
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20110628ddlk14020333000c.html ◇県、相模原市、JRが検討
JR東海が27年の開業を目指すリニア中央新幹線の中間駅設置を巡り、県と相模原市がJR・京王橋本駅(同市緑区)南口に隣接する
県立相原高校の敷地を有力候補地として調整を進めていることが分かった。
リニア新幹線の中間駅で設置場所が具体的に明らかになるのは初めて。JR側も地元の意向を受け、
同高敷地に設置する方向で検討している。
JR東海は東京−名古屋間の着工を14年度に予定。ターミナル駅のJR品川駅(東京都)から神奈川県内は地下ルートで建設され、
相模原市内に設けられる中間駅も地下駅となる。建設費は約2200億円と想定され、
JR側は地元自治体に全額負担を求めている。
中間駅が設置される方向となった同高敷地9万7700平方メートルは県有地。
JR横浜線・相模線と京王相模原線が乗り入れる橋本駅脇の一等地にある。
市内のルート上で最も利便性が高く、大規模都市開発事業ができる場所が他にないことから有力候補地に浮上した。
同高敷地への中間駅設置が決まった場合、同高は全面移転を余儀なくされる。移転先として今のところ、
政府の事業仕分けで廃校が決まった厚生労働省所管の職業能力開発総合大学校のキャンパス跡地が有力視されている。
キャンパスは橋本駅から西に約3キロの住宅地にあり、敷地面積は約24万平方メートル。
同大学校の廃校後、教職員や学生は東京都小平市にある同大学校東京校に移る見通し。
県と市は、国からキャンパス跡地の有償払い下げを受け、敷地のうち約10万平方メートルを
同高の移転用地として確保する計画。残り約14万平方メートルは、中間駅設置に伴い
同高周辺の用地を買収した際の代替地に充当したり、新たな都市施設を整備する構想が浮上している。
同高周辺の路線価は昨年度1平方メートル当たり22万8330円。
一方、同大学校周辺は1平方メートル当たり9万5800円。中間駅設置に伴う都市開発事業による収益で
同大学校跡地の払い下げ費用を工面すれば、地元自治体側の負担が軽減されるという。
【高橋和夫】