沈む大阪、下落率全国最大は御堂筋 10年基準地価 2010/9/21 16:51
http://www.nikkei.com/news/headline/related-article/g=96958A9C93819694E0E3E2E2908DE0E3E2EBE0E2E3E2E2E2E2E2E2E2;bm=96958A9C93819481E3E5E2E3918DE0E3E2EBE0E2E3E2E2E2E2E2E2E2 大阪の地価下落が激しい。 2010年の都道府県地価調査(7月1日地点)で
地価下落幅が全国最大だったのは大阪・中央区南久宝寺町3丁目の商業地で、
前年比下落幅は24,5%にも上った。 地下鉄の本町駅と心斎橋駅の昼間に位置するメーンストリートの
御堂筋沿いの一等地だ。 ここは09年にも前年比25,3%下がっており、2年間の累積下落率は44%にも達する。
景気低迷に加え、企業流出による地盤沈下と都市再開発によるオフィスの大量供給が原因だ。
中東のドバイなどと並び、リーマン・ショック後の地価下落としては世界でも最大級とみられる。
大阪の商業地の下落幅は6,5%と、高知、秋田、徳島、青森、岩手、山口に次いで、都道府県別では7番目の大きさ。
09年に商業地価の下落が激しかった都市圏は、10年には下落がかなり穏やかになったが、
大阪だけは大幅下落が続いている。
南久宝寺町3丁目のほか、高麗橋1丁目、南船場3丁目、南本町4丁目、東心斎橋2丁目の
中央区の商業地5カ所が全国全用途の下落上位10地点に入った。
大阪・中央区の商業地の平均下落率は14,8%と、全国の人口10万人以上の市・区で下落率トップになっている。
背景には大阪の空洞化がある。大手企業では今年に入り大林組やりそなホールディングスが本社を東京に移している。
東京との交通網が整備され、支店経済化が進んできたが、その波はついに大阪を代表する大企業に及び始めた。
構造的には、人口の減少が痛い。府の生産年齢人口(15〜64歳)は、これから10年の間に約9,8%減る見通し。
東京に比べ流入人口が少なく、それがオフィス需要の低迷につながっている。