そもそもこちらは国策としてそうだった、東武としては不本意だった、と言っているだけで、
国家体制の善し悪し自体はとくに論じていないんだが、なんでそういう話に持っていきたがる?
それに軍部の力を妙に矮小化しようとしているが、帝国拳法下の軍は政府の統制が
殆んど及ばない、対等といっても良いほどの権限を持った機関で、
軍部台頭以前も政治的に強大な力を持って、それを行使していたことは事実だぞ。
官鉄の路線網を充実し(組織の権益も拡大し)たい鉄道官僚、
地元に鉄道を引き込み(自らの地盤を固め)たい議員・実業家、
軍事インフラとしての鉄道網を充実し(つつ、軍への支持期勢力を拡大し)たい軍部、
この三者の利害が絡み合って進められたのが、大正から昭和初期の地方線区の
整備事業だった。
東武鉄道は1906鉄道国有化の際も一度は対象になりながら最終議決で回避し、
その後も東上線国有化運動が起きるなど、、常に国有化と隣合わせの存在だった。
東上線延長断念も鉄道は国営たるべしという官と、自社の権益を守りたい民(東武)の
駆け引きの結果と考えるのが妥当だと思うが。