>>549-550に続くモノ
◎大阪府都市開発地下鉄本町松屋町線
経路と駅 阪和線美章園駅/近鉄南大阪線阿部野橋駅/南海天王寺支線天王寺駅〜上町筋天王寺駅〜上本町駅〜道頓堀瓦屋町駅〜松屋町駅〜農人橋駅〜
〜本町二・三丁目駅〜淀屋橋駅〜南梅田駅
○概説
1971年、近畿圏都市交通審議会にて大阪の地下鉄松屋町筋線並びに国鉄阪和線との相互直通が答申された。
大阪市は他路線の整備で余裕が無く、松屋町筋線はなかなか着工されなかった。
堺筋線への直通を断念させられた南海電鉄は松屋町筋線への直通を表明し、近鉄も巻き込んで、当局に働きかけた結果、
泉北高速鉄道の事業主である大阪府都市開発が担う事になった。
国鉄(JR)阪和線、近鉄南大阪線、南海天王寺線各々と相互直通する、架線集電狭軌規格の地下鉄である。各駅の有効長は20m車八両。
建設費低減、利便性・採算性向上、御堂筋線などの他路線の混雑緩和答の観点から、経路が当初の答申から大きく変更された。
天王寺駅の北東の上町筋に上町筋天王寺駅、当駅から阪和線美章園駅、近鉄南大阪線阿部野橋駅、南海天王寺支線天王寺駅各々への連絡線が分岐。
近鉄南大阪線との直通は阿部野橋駅で進行方向を変える。南海天王寺支線は天王寺ホーム移設も含む地下線化。
上町筋天王寺から上町筋を北上し近鉄の為に上本町駅を経由。上町筋から松屋町筋に移り道頓堀瓦屋町駅へ。
松屋町筋を北上し農人橋駅から東京の丸の内に該当する本町通に移り、本町二・三丁目へ達する。
農人橋駅は本町通方面に加え松屋町筋北方面の分岐が準備。本町二・三丁目の東側で地下鉄堺筋本町駅、西側で地下鉄本町駅と連絡。
本町通から御堂筋へ、地下鉄御堂筋線に並行して、淀屋橋駅を経て、梅田一丁目ダイヤモンド地区の南梅田駅に達する。
80年に第一期区間として美章園/阿部野橋〜南梅田間が大阪府都市開発により着工された。
こうして大阪も東京と同様に地下鉄網を二つの事業者が担う事になってしまった。運賃は市営地下鉄よりも高め。
87年、本町松屋町線として第一期区間開業、JR阪和線と近鉄南大阪線との直通運転開始。
諸般の事情で南海天王寺支線地下線化と接続分岐線の着工と開業がかなり遅れ、93年開業で南海との直通運転を開始。
後年の答申では、本町松屋町線の延伸は消え、代わって大阪南北を直結するなにわ筋線が構想される。