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名無し野電車区:
(続き)
しかし車両の刷新によって座席の使い勝手が大きく変わるのは見逃せない。
新型は窓に背を向けて座るロングシート車。旧国鉄車両などが採用していた、
向かい合わせに四人が座れるセミクロスシート車は、御殿場線、身延線の
一部列車のみとなった。ロングシート車は、乗車定員が三両編成の場合、
四百四十六人と十八人増える半面、座席数は百四十四席と五十五席減る。
同社は「混雑時でも乗り降りがスムーズにできるロングシートが、県内の
利用実態に適していると判断した」と説明する。一方、鉄道ファンには
「ゆっくり流れる車窓からの景色を快適に楽しめるセミクロスシート車が
なくなるのは寂しい」との声もある。
また、一時間以上乗車し、中長距離を移動したい利用者は、乗換えが
必要となるケースが増える。特に、障害者にとっては乗り換えは
大きな手間となるだけに、各駅ホームのエレベーター設置など、
バリアフリー化が一層求められる。同社は平成二十年度までに未設置駅で
工事を始めたいという。
JR在来線のダイヤ改正や車両更新は、多くの乗客の利便性向上に貢献
しそうだが、一部で異なる意見や課題が残っている。利用動向の調査を
継続し、より幅広い乗客の要望に応える改善を重ねて欲しい。