JR東日本千葉支社は22日、3月18日のダイヤ改正から京葉線東京−蘇我間で次世代通勤電
車E331系の量産先行車1編成の営業運転を開始すると発表した。昨年3月に京葉車両センター
に配置して、各種性能試験を実施していた。同社の営業車で初めて連節構造を取り入れて台車
数を減らし、コストダウンや乗り心地の向上を図っているほか、騒音を低減する直接駆動式主電
動機(DDM)も採用している。同線で現在使用している205系、201系と乗車位置が異なるため、
当面は土曜日・休日のみの運転となる。 E331系はステンレス製で、1編成14両(編成長200メ
ートル)、車両制御情報装置(AIMS)を搭載する。最高速度は時速120キロ(京葉線内は最高時
速100キロ)。 最大の特徴は、同社の営業車で初めて連節台車を採用したこと。重くて値段が高
い台車を減らして、軽量化とコストダウンを実現した。台車数は通常の10両編成(20台車)より4
台車減って16台車となり、うちモーター付き台車は12台車から6台車へ半減した。 台車外側に
車体が張り出すオーバーハングがないため、曲線通過時の揺れや加減速時の前後動も抑制され、
乗り心地も向上する。メンテナンス時に編成を分割できるように、中間の7、8号車連結部分のみ、
非連節台車となっている。 車体の長さは、両先頭車と7、8号車が16.5メートル、中間車13.4
メートル。車体幅は最大で2989ミリとE231系より39ミリ広がった。片側3扉のロングシートで、
両先頭車の運転台寄り2ヵ所、合計4ヵ所のみ、セミクロスシートとロングシートに転換できる可変
座席を設置している。 定員は1566人で、205系10両編成と比べて約1割増加する。座席定員
は、ロングシート時500人、セミクロスシート時504人。車内には、乗降ドア上部に情報サービス
提供装置(ATISS)のディスプレー2台を設置し、運行情報などを提供する。 バリアフリー設備は、
車いすスペースを1編成につき2ヵ所設けたほか、床面高さもE233系と同じ1130ミリとし、E23
1系より35ミリ下げてホームとの段差を縮めている。ドア数は片側42ヵ所あり、205系より2ヵ所
増加して位置も異なるため、当面は土曜日・休日のみ運転し、利用客が慣れてきた段階で平日に
も拡大する。可変座席については、土曜日・休日はセミクロスシート、平日はロングシートとして使
用する予定。